くるみ割りから横丁ジグザグ

くるみ割り人形は、

英語でNutrocker ナットロッカーなのだと、

間違えて覚えていたのは、

ELPのせい・・・。

・・・正しくは、Nutcracker ナットクラッカー。

※ ELP = Emerson, Lake & Palmer

まだまだあった、12月のデンマーク旅の続き。

コペンハーゲン3日目、衛兵さん交替式、教会の外観、五稜郭のような砦、デザインミュージアムを見て、

うっとりするような伝統料理のスモーブロー（オープンサンド）を食べた後。

お店の前の道を、そのまま南下してくると、旅でお馴染みになっていた広場、

Kongens Nytorv コンゲンス・ニュートーゥ（王様の新広場）へ出てきた。

くるみ割り人形が立つエントランスは、広場に面した最高級ホテル、

Hotel D'Angleterre　ホテル・ダングレテール。

コペンハーゲンに到着した夕方に、舞台カーテンのような金色のイルミネーションを撮っていた。

そう、建物正面にくるみ割り人形をテーマにしたクリスマスの装飾があったところ。

昼間だとネズミの兵隊さんたちもはっきり見える。

同じく広場に面したデパートMagasin du Nord マガザン・デュ・ノールへちらっと入って、

なかなか庶民的な売り場にホッとし、

その後、そのままホテル・ダングレテール横から伸びる通りStrøget ストロイエへ。

ショーウィンドーをのぞきながら、途中、デパートIllum イルムの前あたりで脇道へ入る。　

ラウンドタワーからも見えていた元・Sankt Nikolaj Kirke 聖ニコライ教会。

現在は、現代アートなどの展示スペースとして使われているところ。

この右隣の建物に文房具屋さんがあったので、入ったのだ。

ペンやノート、カードなど文房具好きな我が家ふたり。　旅先では欠かせない寄り道。

そういえば、こてこてのデンマークらしいおみやげも欲しいな、と良さげな店を探し・・・

・・・そのあと、近くにあったロイヤル・コペンハーゲンのカフェへ・・・

と思ったけど、すでにいっぱいで、扉付近には待っている人たちも数人。

こうして中庭から見上げていると、オランダの建物とさほど変わらない。

コペンハーゲンの街には、オランダの街から影響を受けた建物も多くあるんだとか。

ダッチ・ルネサンス様式っていうんだったかな。

自転車だってたくさんあるしね。そんなところもオランダを思わせる。

違うようで似てる異国の街並は、どこか落ち着く。

初めて訪れるデンマークの街なのに、以前に来たことがあるような錯覚。

クリスマス時期のデパートIllum イルムにもまた入り、

北欧っぽい飾り付けやにぎやかな雰囲気を堪能し、

さらにぶらぶらと当てもなく散歩。

なんというか、温泉の心地よさに似てるかな。　湯船からあがっては再び浸かるの繰り返し。

そして、小路へ吸い込まれた。

入り口辺りにあった青いプレートには、通りの名か、Pistolstraede とあった。

これは、自転車とめないでね、って書いてあるんだろうな。

自転車係留、禁止、撤去に責任負わず・・・ってところかな。

小さな広場には、泉。　カササギみたいな鳥の口から水が出て、それを桶が受け止める。

広場に面したお店もオシャレで、美味しそうなカフェもあった。

この一角・・・

・・・壁に木組みの柱が見える。　先の煉瓦造りの建物と違う妙な感覚を抱くエリア。

と思ったら、この写真の建物、その名もRestaurant l'Alsace アルザスという名のレストラン。

フランスのアルザス地方料理の店のよう。外観もそれにちなんでいるんだろうな。

暮れ始めて青みがかった空に、ランプが暖かそうに見えた。

・・・お腹が減ったな。

食べるところも探さないと。　← デンマークに来てアルザス料理っていうのも何だからねぇ。

小路を抜けて適当に進み、出てきた通りを右に曲がると・・・

・・・オシャレな花屋さんがあった。　Tage Andersen 。　半地下のような造りの店構え。

入ってみる。　ハッとするような花の使い方。

ほんの少し入場料はいるけど、店の中、奥までが見学できるそう。

店内は写真撮影は不可だった。

片隅の小さな螺旋階段をあがると、クジャクがいた・・・本物。　自由に歩いてる。

あっちにも、こっちにも、カゴにはインコ。　そして美しい花のアレンジ。　

パティオにはガラス張りのガゼボ（西洋東屋）が置いてあり、扉は開け放たれていた。

その中の中央には、上から水が流れ落ちる泉。　水鉢には金魚がいる。

棚にも植物、天井からも植物がつり下げられ、小さな森の中気分。

泉に向かうように配置されたガゼボの中のベンチで、しばし静かな時間を過ごした。

中庭から見たガゼボの姿は、緑の詰まった大きな鳥カゴのようにも見えた。

作業場のアトリエも見学。　置いてある写真集には、店にいたおじさま。

有名なデンマークの花のアーティストだったんだ・・・。

Ny Adelgade という通りにあった花屋さん。　店名はおじさまの名前みたい。

ここは我が家のお勧め。

ぜひ、Tage Andersenで画像検索を♪　色使いもシブい。

通りを出ると、Kongens Nytorv コンゲンス・ニュートーゥ（王様の新広場）へ戻ってきた。

そして、またもや広場の工事現場見学展望台から、中の作業の様子を見る。　火花を散らして作業中。

向かいには、案外庶民的だったデパートMagasin du Nord マガザン・デュ・ノール。

お腹が減ったね・・・と、思い出したかのように夕食のお店探しを始めた。

美しいものを見ると、こんなにも空腹をも忘れてしまうほど満たされた気分になるのかと感じた瞬間。

工事現場で現実に戻ってこられた。

あてなき地図なし散歩は旅の醍醐味。

思わぬ発見は最高の思い出。

3日目の夜は、まだ少し続く。

タグ：コペンハーゲン 自転車

コメント 13

お散歩の途中、偶然行き当ったお花屋さん、Inatimyさんの描写で
その素敵さ、シーンとして想像できました♪。
自由に闊歩するクジャクはまさに動くオブジェのようですね。
自転車の写真の背景の、リースの飾られた灯りの漏れ出る窓辺、
温かな雰囲気に中の様子が気になります。
この日の散歩ではデンマークみやげもお買いあげされたのかな？＾＾
by ハリネズミ (2014-05-13 19:50) 

デンマーク、行ってみたいですね。
by テリー (2014-05-13 23:08) 

旅に出て、ぶらりと街歩き ♪
知らないもの、不思議なもの、可愛いものとの出会いはとても楽しみですよね。まして、こんなに好きてなメルヘンの世界のような街角・・・。
じぶんもきっとカメラのファインダーから離れられなくなってしまうと思います。クルミ割り人形のホテル、文房具屋さんの赤レンガの建物、カササギの泉 etc etc ・・・、なみんな可愛いです　^^
Tage Andersen ググってみました。メガネとヒゲのおじさん、おとぎ話から抜け出てきたような方なんですね。素敵な所です、行ってみたいなぁ～　^^
by moz (2014-05-14 05:15) 

素敵な街並み．．．行ってみたいなあ。
煉瓦の持つ風合いも良いですね。
デンマークはトランジットで空港の寄ったきり．．．残念です。
by ナツパパ (2014-05-14 06:38) 

工事現場を見る展望台という発想が面白いです。
by luces (2014-05-14 08:18) 

花屋のディスプレーが印象的でした（＾－＾）
近所にもこんなことしてくれる花屋があったらいいのに・・・なんてこと思ったりしました。

by kaname (2014-05-14 17:24) 

カササギみたいな鳥の泉、可愛い♪
欲しくなりました～～
クリスマスシーズンは、思えばもう半年後にはまた始まりますねえ。
その頃にはまたこんな風に薄暗くて緑のない景色になっているのですよねえ・・・
by めぎ (2014-05-14 18:34) 

デンマークは文房具もオシャレですよね。
私も文房具大好きなので何も買わずにお店を出る自信ありません。
Tage Andersenのホームページ見てきました。
とっても斬新ですね～
こんな飾り方もあったんだって目から鱗が落ちました。
by miffy (2014-05-14 23:55) 

ねずみの兵隊さんは、着ぐるみ？それとも人形なのでしょうか？動いてたらうれしいかも！
町のオブジェがすべてかわいい。
おとぎの国にいるような錯覚になりましたよ。
この辺りをぶらり散歩したら楽しそうだね。。。
フランス行って、初日イタリアン→二日目日本料理に行く我が家はおかしいだろうなぁ。。。（私のセレクトではありません。）
by カエル (2014-05-15 11:28) 

ELPは守備範囲外（＾＾；なのでこの曲もyoutubeで初めて知ったよ～。チャイコフスキーをロックで演ってるから、洒落で、なんだね。 おとなしげな割に（？）は意外とロック好きないなちゃんには”Nutrocker”の方がしっくり来るんじゃない？（笑）。
by yk2 (2014-05-15 11:30) 

すごいお花屋さんですね。
クジャクにインコか。お花の中で暮らしていているなんて、羨ましい。
おおぉぉ、カチガラスはこんなところにも。
やはり欧州にはたくさんいるからかな。
by ねこの手 (2014-05-15 18:51) 

素敵な街並を、本当に素敵な写真におさめてますね～。どれもいいな～♪
いつかカササギに会いに行ってみたくなりました。

by 母ちゃん (2014-05-15 20:17) 

→皆さま「くるみ割りから横丁ジグザグ」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。現在、オランダ、夏が橘高のような暑さです。この時期の最高平均気温は19℃くらいなのに水曜は27℃まで上がるとか。これで夏が終わっちゃうなんで事がありませんように・・・。この暑さでクリスマス時期のお話はまったく気分が出ませんねぇ。

→ハリネズミさま
お花屋さん、私は外から見ただけでいいかなと思ったんですが、Kamoさんが奥まで入ろうよと＾＾。自転車の背景にある灯りの窓、その向こうはロイヤルコペンハーゲンのお店で、商品を使ったテーブルコーディネートの実例が。これぞクリスマスって感じでした♪　自分たち用のデンマークのおみやげ、いろいろ小さなものを買いましたよ＾＾。　ふたりとも雑貨好き。

→テリーさま
機会があれば是非、デンマークへ♪　冬は早く暗くなるのでイルミネーションがたっぷり撮れます ＾＾。

→mozさま
だいたいの目印となる建物の位置関係は地図を見て頭に入ってるので、あとは足の向くまま気の向くままに。それが細かな街の様子を堪能できる伊非番の方法ですよね＾＾。Tage Andersenさんとそのお店、作品、とっても素敵でした。ふと日本にも有名なお花のコーディネーターがいたっけ、と假屋崎省吾さんを思い出しました。以前、キューケンホフにもゲストでいらっしゃったとか。

→ナツパパさま
多くの人がバカンスで南へ向かう中、太陽の出る時間が少ない冬の北欧へと旅しましたが、とっても楽しい時を過ごせました。　イルミネーションも窓辺の暖かそうな色の灯りも美しく＾＾。オランダから近いのもヨカッタです。

→lucesさま
なかなか人気の場所でしたよ。記念撮影用のパネルもありで。安全を十分考えた上での、こういう公開方法もいいですね♪　

→kanameさま
オランダにはお花屋さんがあちこちにたくさんありますが、ここまでオシャレなショップはなかなかないかも。　こんなお花屋さんがあったら、毎日チェックかな。

→めぎさま
このカササギの泉、素朴な桶で受けるところもいいですよね♪小型タイプでもいいから欲しいところ。ベランダの片隅に置きたい＾＾。あと一ヶ月で夏至ですものね。また暗さに向かって進んで行くんだ〜。といいつつ、さらに暗い時間が長いデンマークに旅してた我が家です・・・＾＾；。

→miffyさま
今では近隣諸国の様々な品が入ってきてますが、北欧のデザインはやっぱり目新しくてどれも欲しくなってしまいます。押さえ気味にしてましたが、戻って荷物開けてみると、案外買ってたな・・・と＾＾；。Tage Andersenさん、発想がすごいですよね。花の見せ方が斬新でファンタジーの世界のようでもあり。

→カエルさま
ネズミの兵隊さんは人形です♪動かなかったけど、それはそれで自分の中でイメージが膨らんで楽しめましたよ〜。ふふ、フランスに行ってイタリアンに日本料理・・・我が家では絶対にあり得ないコースです＾＾。麺の茹で方が柔らかすぎだし、勘違い日本料理が多いし、ちゃんとしたところは高すぎるし・・・で、きっと13区あたりでベトナム料理♪

→yk2さま
ELPの洒落のせいですっかり何十年も勘違いのまま・・・。おとなしげな割に、というコメントに吹き出してしまいました＾＾。ま、賑やかな方でもないけど。ロック好きというか、音楽の好みは幅広いかな。家族の中で一番の年少者は権限が弱く、気がつけばクラッシック、ポップス、演歌、ロックにヘヴィメタなどなど家族たちの好みのあらゆる音楽が家の中に流れ、自然と耳に残っちゃって。ナットロッカー強烈で、油断するとせっかく覚えたナットクラッカーが泡となって消えて忘れそう〜。

→ねこの手さま
びっくりしました、螺旋階段にクジャク。　自由に歩き回っててファンタジーなお花屋さんでした。　中庭のガゼボはしっとりしててヨカッタですよ♪　カチガラス、我が家のベランダにも頻繁に来てます。四十雀用に置いた餌をつついてご満悦 ＾＾。

→母ちゃんさま
古い建物が残る街並は素敵ですよね。ちょっとした小路も抜けるのが楽しくて。アルザス料理のレストランの一角もオシャレな雰囲気で。近所を歩くかのごとく、のんびりと同じ街に滞在する旅の良さを味わいました＾＾。
by Inatimy (2014-05-19 18:53)