間に合ったような、遅かったような [コペンハーゲン 2014 夏]
自然界のことだから、どうなるか分からない。
ある程度は予測できたとしても、それに合わせられるとは限らないし。
何より出会えたことが一番だ。
7月に行ったデンマーク旅の続き。 コペンハーゲン5日目の午後に行った植物園にて。
温室の中央階段の両脇にある部分で多肉やサボテン、熱帯植物を見た後。
いよいよ、階段上がって温室のメイン部分を・・・と思ったら、改修工事で一部閉鎖されていた。
中央の円形部分では、パームなどの背の高い植物が見られるはずだったのに。
でも、その両翼部分はオープンしていたから、右部分から入ってみた。
Rondeletia Odorata ロンデレティア・オドラタ。
アカネ科 キナノキ亜科 ロンデレティア属。 中央アメリア、キューバあたりの植物。
和名はベニマツリ(紅茉莉)らしい。 ジャスミンの花に似た赤い花という意味で。
ちなみにジャスミンは白い花で、モクセイ科 ソケイ属。
温室の中、勢い良く生い茂ってるので、ネームプレートが見当たらないのも多い。
Piper Cyphophyllapse var brevipes ・・・とあった植物。
ピペル・サイフォフィラプセ? 読み方が分からない。 エクアドル、コロンビアあたりの植物。
かなり小さな花。 コショウ属で、胡椒の一種だと思うのだけれど。
検索かけてもヒットしなかったので、ひょっとするとスゴく稀少なものなのかも。
これも名前が分からなかったけど、ハイビスカスの何かだろうなぁ。 花びら長め。
と、一旦、温室の外に出た時に出会ったバラ。
この後、ふと目についたお知らせの張り紙を追っていくと、今度は反対側の、温室の左部分へ。
お知らせにあったのは、この植物の開花。 大きい花。 鉢の分もあるけど、私よりも高い背。
Amorphophallus Titanum アモルフォファルス・ティタヌム。
サトイモ科 コンニャク属。
和名は、ショクダイオオコンニャク(燭台大蒟蒻)。 インドネシアのスマトラ原産のよう。
そのそばには池があった。 温室の天井が見える。
写真右上、水に浮いてる緑の花のような植物は、たぶん、ボタンウキクサ(牡丹浮草)。
小さいけれどオオオニバス(大鬼蓮)みたいなのも見える。
水の中には魚も。 水鏡に映ったショクダイオオコンニャク。
なんと、この植物、7年に1度、2日間しか咲かない世界最大の花らしい・・・Wikipediaによると。
花の見頃だと、しっかり中央部分が立っているよう。 来るのが4〜5日遅かったかな。
ひょっとして、食べるコンニャクの材料となるコンニャク芋も、
大きさは異なれど、これに似た花が咲くのかしら。
と思って、画像検索してみたら、赤紫色のキレイな花だった。
でもコンニャク芋は種から育てて花が咲くまで5年ほどかかるんだそう。
それに対して、原料となるコンニャク芋は、育てて3〜4年経ったものを収穫してるので、
通常見かけることはないのだそうな。
いいものを見られてヨカッタ。
このショクダイオオコンニャクのあるホールの奥にも少し植物が。
Heliotropium Indicum ヘリオトロピウム・インディクム・・・か、インディカムかな。
ムラサキ科 キダチルリソウ属。 これも、すごく小さい花。
和名はナンバンルリソウ(南蛮瑠璃草)。
南蛮か・・・ワカサギの南蛮漬けって美味しかったな・・・。
南蛮渡来・・・となると、一瞬にして頭に浮かぶ、越後屋さんが悪代官に品を献上するシーン。
Nepenthes ネペンテスというのはウツボカズラ(靫葛)。
ウツボカズラ科 ウツボカズラ属の植物全般のことらしい。 この細かい種までは分からず。
ぶら下がった姿もユニークだし、ふた付きなところも、懐かしい喫茶店の水差しを思わせる。
でも・・・中をのぞく勇気はない。 ・・・食虫植物だものね。
Bougainvillea ブーゲンビリアは、オシロイバナ科ブーゲンビリア属。
和名は、イカダカズラ(筏葛)。
先のウツボカズラと同じくカズラがつくのは、カズラ(葛)とは、つる植物のことだから。
この色が馴染みがあるブーゲンビリアだけれど・・・
・・・赤いのもあった。
Bougainvillea 'Dr Praetorius' ブーゲンビリア ”ドクター・プレトリウス”。
プレトリウス・・・ドクターがつく人物は分からないなぁ。
ドイツの音楽家で、
Michael Praetorius ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621)という人はいたけれど。
その音楽家の舞曲集《テルプシコーレ Terpsichore》を聴いてみた。
素朴で明るく軽快な音楽。 ・・・なんだか指輪物語のホビットが踊るような感じ。
Justicia Carnea (Jakobinia) ジャスティシア・カルネア(ジャコビニア)。
キツネノマゴ科 キツネノマゴ属。 和名はサンゴバナ(珊瑚花)。
赤くなったニョロニョロが、むにゅっと湧き出てくる感じだ。
この植物の名でふと思い出したのが、松任谷由実、ユーミン。
でも、あれは「ア」がなかったな、綴りも Giacobini だったし、別物か。
・・・というのは『ジャコビニ彗星の日』という歌。
歌詞によると、1972年10月9日、窓辺に椅子を運んで、横切るのを待ってたのに、
ジャコビニ流星群(10月りゅう座流星群)は見えなかったみたい。
冬の寒い時期に、夏に撮った植物を見ながら、あれこれ考えるのもまた面白く。
コペンハーゲンの植物園ネタ、あと1回ほどで終わりそう。
そろそろ、ブログをまた週3ペースにしようかな。
ショクダイオオコンニャクって、すごい臭い発するアレかしら。
小石川植物園にもあって、時期には行列ができるみたいです。
嗅いでみたいような、見たくないような・・・。
by shino* (2015-02-06 23:41)
この温室、建物的に素敵ですね~
温室って直線的なデザインが多くてつまらないな~と思っていたけれど
ここは、実に面白い(^_^)
by mitu (2015-02-07 08:10)
ハイビスカス、去年の夏にわが家にお迎えした原種系のと同じかも。
そのハイビスカス、いまだに玄関ドアの前にいて・・・・瀕死の状態?^^;
ボタンウキクサはきっと日本では「ウォーターレタス」の名前で出回る植物かと。
でも最近は見かけることもなくて久しぶりに見ました。
ショクダイオオコンニャク、ピッタリとはいかなかったけど、7年に1度の姿、
目にすることができてよかったですね~♪。
by ハリネズミ (2015-02-07 08:39)
熱帯の植物は迫力がありますね。
by luces (2015-02-07 10:04)
様々な花々、どれも素晴らしい!!
初めて目にする造形もあって、ちょっと興奮してますよ。
南国の花は奔放な雰囲気が良いなあ。
by ナツパパ (2015-02-07 11:02)
ニョロニョロと来たからムーミンかと思ったら、ジャコビニからユーミンへ向かわれましたか(^^;。
by yk2 (2015-02-07 17:00)
お写真は意見しながら、やっぱり来年の冬は南国に行きたい!と思いを新たにしています・・・
今日はこちらとってもいい天気。でも、冷え込んでますねえ。
by めぎ (2015-02-07 18:09)
ショクダイオオコンニャク、日本ではニュースで
開花まであとどれくらい~とかやってましたよ。
花の香りがくさいんですってw
by ぴーすけ君 (2015-02-07 18:11)
南国の花って、かわっていて、面白いですね。
ブーゲンビリアは、シンガポールに5年住んでいたおかげで、見飽きましたが、--。
by テリー (2015-02-07 22:24)
やはり、出会えたことがよかった、うれしいよね
花達だって、この姿見て欲しいって思ってる、、、そう思うの
by engrid (2015-02-08 00:48)
美しい花だったり、ちょっと珍しい花がたくさんですね~。ブーゲンビリアは赤が素敵です♪
by 母ちゃん (2015-02-08 08:24)
ユーミンの歌で知らない歌があった!(@@;)ってことが自分的にびっくりしました(笑)
動画で歌探して、一般の方が歌ってるやつを聴いてみましたが
初めて聴く歌でした。 Inatimyさん、私より確実に年代若そうなのに
ユーミンお詳しいですね(^^)
ジャコビニア・・・・・ピンクのニョロニョロがツボです(笑)
by のの (2015-02-08 20:38)
温室の形が可愛いな~
寒い季節に南国の花を見ていると行きたくなりますね~
ブーゲンビリアはピンク色が多いですが、オレンジや黄色いのも
可愛くて好きです。
ジャコビニア、家にもあります。
結構大きくなるんですよね~
by miffy (2015-02-08 23:22)
→皆さま「間に合ったような、遅かったような」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。お返事が遅くなってしまって・・・。せっせと編んでた物がやっと仕上がってひと心地つき。手元にある毛糸を眺めて次何にしようか考え中。長過ぎる植物園ネタに気長にお付き合いくださって感謝です^^。
→shino*さま
そうみたいです、スゴい臭いを発するショクダイオオコンニャク。でも、見にいった時には花の見頃が終わっていたからか、ごく普通の植物園の匂いでしたよ^^。私もホッとしたような、ちょっと嗅いでみたかったような・・・。小石川植物園で、今度咲く時があれば、ぜひ^^。
→mituさま
中央と、そこから伸びる両側の端の上にも丸屋根が。2枚目が中央部分、最初の写真が両端にあるものなんですよ。凝ったデザイン、私も気に入ってます^^。
→ハリネズミさま
え、ハイビスカス、外で冬越しですか^^;。家の中に入れたくない気持ちも、十分分かりますけど、ちょっと可哀想な気も。そういう私も、フクシア、極寒のベランダに出したままだったり^^;。ボタンウキクサ、「ウォーターレタス」っていう名前もあるんですね〜。美味しそう♪ショクダイオオコンニャク、見頃に遅れたのは残念だったけれど姿を見られてよかったです。花の匂いが臭いみたいなので、それでよかったのかしら・・・う〜ん。
→lucesさま
見慣れてない分、強烈に印象的です♪ だから、次から次へと休みことなく見ちゃって^^;。
→ナツパパさま
温室中央部分のパームのある部屋が工事で閉鎖だったんですが、ガラス越しに覗くと、そこにも面白そうな南国の植物が^^。コレクションが充実しててワクワクしました♪ 入れなかったのが残念で。
→yk2さま
ふふ、意外なところにツッコミが。ムーミン、ユーミン、似てますよね。ジャコビニ彗星から再び、『ムーミン谷の彗星』のお話に戻る手もあったんですが、長くなりそうなので踏みとどまりました^^;。
→めぎさま
南国植物、冬には目の保養ですよね〜。めぎさんの南の国の写真で、ランが自生する姿がとっても印象に残ってます。あんな風に生えてるんだ〜と。ずっとめぎさんの白い胡蝶蘭の写真をうらやましく拝見してましたが、我が家のランも、やっと咲きました^^。
→ぴーすけ君さま
へ〜、日本でも咲いてたんだと調べたら、筑波実験植物園? 先ほどコメントいただいた方のお話では小石川植物園にもあるとかで。ちょっと臭い花の香りが気になりますね。嗅いでみたいような、怖いような^^;。
→テリーさま
シンガポールに5年ですか。 いろんな南国の植物が見られたでしょうね〜^^。ブーゲンビリア、飽きるほど眺めてみたいです♪ ほしいけど、私だとすぐ枯らしちゃうかな・・・。
→engridさま
たまたま張り紙で知った植物でしたが、花の見頃じゃなくても貴重な姿に出会えて嬉しかったです^^。旅先の植物園、貴重な出会いがたくさんありますね。まさかこんなにも植物に興味が出てくるなんて。すぐに枯らしちゃう茶色い指だったから^^;。
→母ちゃんさま
気になる植物だけをさっさと撮ってたんですが、それでも大量で^^;。ブーゲンビリア、赤い色も素敵ですよね。紙みたいな花びらの質感も面白いです。
→ののさま
子供の頃、父がレコード持ってて荒井由実を聴いてたので、その影響で^^。BGMにもできそうなベストがあったらいいいなと思ってたところ、タイミングよくリリースされたCDの『sweet, bitter sweet〜YUMING BALLAD BEST』を買ったんですよ。その中に「ジャコビニ彗星の日」が収録されてました。ジャコビニア、ニョロニョロに同意していただいて嬉しいです^^。
→miffyさま
ブーゲンビリアはオレンジや黄色いのもあるんですか、すごいなぁ。寒い時期に南国の花は励ましになりますね〜。我が家のベランダ、曇天続きの上に寒すぎて、ビオラも咲かず緑のまま。miffyさん家にはジャコビニアもお持ちとは。暖かくて過ごしやすそうなところですね^^。赤いニョロニョロ、見放題ですね。
by Inatimy (2015-02-14 01:46)