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石と煉瓦と曲線と [フローニンゲン 2016 春]

青白い石畳

緑のが隙間を埋める。

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4月中旬に行ったオランダの北東部の街、Groningen フローニンゲンの旅、2日目の話の続き。

宿を出て、運河沿いに歩き、Prinsentuin プリンセンタウンを見た後、
塀のそばを少し先に行くと、左に石畳の道があった。

しかも、歩道は煉瓦畳で、駐車スペースはコンクリートプレートと敷き分けている。
歩道や駐車スペースの白線も、白い石を使って。 なんという、こだわり。

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石畳の続く先には、アーチの。 あの曲線が好きだ。

曲線のある建築物に惹かれる。
硬い建材で作られているのに、やわらかな雰囲気になるから。

そして、奥の。 名前は、Martinitoren マルティニ塔。 
前夜、レストランからの帰りに撮った夜景の写真にもあった塔。

一部工事の幕が張られていた。

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煉瓦のアーチのをくぐり抜けていこう。 近づくと頭上にGardepoort 護衛の門とあるのが見えた。

車の進入を阻むポールが立っていて、左側に守衛さんがいるような部屋も。

迫る怪しげな雲。 パラパラと降り始めたので、慌ててそのの下で雨宿り。
この日はずっと、晴れたり、曇ったり、雨が降ったりの繰り返し。

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ほぼ止んだ頃を見計らって、を出たところは、周りを建物で囲まれた緑の芝の広場。

Martinikerkhof マルティニケルクホフ。 マルティニ教会中庭と訳すのかな。

振り向けば・・・

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・・・右にくぐり抜けて来た護衛の門。 左の建物は、Prinsenhof プリンセンホフ

あのプリンセンタウンに面していた煉瓦の建物。 入り口はここにあった。

元は司教の家で、州総督の住居となったり、フランス軍の病院、憲兵の兵舎・・・と経て、
現在はカフェホテルになったそうな。

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広場の中央の散歩道を歩いていこう。 あの煉瓦の建物は、Provinciehuis 州庁舎

フローニンゲンは、フローニンゲン州州都

途中、ものすごく薄暗くなった。 なんて鈍色の空なんだろう。

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あまりに暗いので、明るめで撮る。 散歩道は、煉瓦敷き。

再び雨がパラつく中、の方へ向かった。 マルティニ塔は、マルティニ教会鐘楼

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煉瓦教会堂の横には、ドラゴン退治の像。

作品名は"Sint-Joris en de draak" 「聖ゲオルギウスとドラゴン」

オランダの芸術家 Oswald Wenckebach オスワルト・ウェンケバッハ(1895-1962)の作品。
(ネットでヒットした日本語表記だとオズワルド・ウェンケバッハ

・・・おや、あの<おじさま>作った人だ。

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それはKröller-Müller Museum クレラー・ミュラー・ミュージアムにある。
後ろ手に帽子を持ち、やや上を向いて佇んでいるぽっちゃりしたおじさまの像。
"Monsieur Jacques"「ムッシュー・ジャック」

・・・それにしても、ドラゴンの彫刻のすぐ手前に、
自転車置きスタンドを置いちゃうところがオランダだな・・・。

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そして、の脇を抜け、Grote Markt フローテ・マルクト広場に出た。 

煉瓦の建物は、Stadhuis 市庁舎。 19世紀の建物で、新古典主義建築。

写ってないけど写真の左側、市庁舎に向かい合って建っている観光案内所に、ほぼオープンと同時に入る。
そして、トークン(コイン)入手。

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マルティニ塔に上る。 それが、この旅でのKamoさんの狙い。

高さ96.8m煉瓦造り。 フローニンゲンの街で一番高い。
トークン(コイン)は、の階段へのエントランスを抜けるのに必要なのだ。

の足元の隅っこには・・・

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小さなが張り付いていた。 カフェになってるよう。 小雨だったので、テラス席には誰もいない。

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がオープンするまで、まだ1時間ある。 少し近辺を歩こう。 

マルティニ教会は一般公開の日ではなくて、入れず。 
ミサが終わったようで、中からたくさん人が出てきた。

なので、まっすぐ行って・・・

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・・・さっきマルティニ教会中庭から見ていた州庁舎の建物まで。 左へ入ると、その中庭へ続く。

右側の道路脇に止められた車数台、駐車違反で取り締まりされていた。
ミサが終わって車に戻ってきたと思われる人たちは、プンプン。 取締員とちょっと言い合い。

旅先で垣間見るその地の人々の暮らし・・・いろいろあるのね。

まるいを持つ煉瓦の建物の下には・・・

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・・・アーケードがあった。 大好きな連なるアーチ

赤い上着の女性、親切にも私が撮り終わるのを待っていてくれたのだけれど、
人がいる風景の方がいいかも。


そして、このアーケードで、またもや寄り道
その続きは、また今度。



・・・と、足元にも建物にも煉瓦


地震と無縁だと思われているオランダだけど、実はそうではない。

フローニンゲンのある天然ガスの産地でもあり、そのガスの採取が原因の地震がある。
ガス田近くでは煉瓦造りの家々に亀裂が入ったりも。


その怖さ、抱える不安、分かるなぁ。

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ナツパパ

地震といいつつも人工的な由来があるのですね。
レンガの建物に亀裂ができるのは哀しいことです。
なんとか修理できるといいのだけれど。

ムッシュー・ジャクさん、好きです。
何気ない仕草と顔つきながら、とても素敵な雰囲気を感じますよ。
ああいう人に、わたしはなりたい!

by ナツパパ (2016-06-24 22:55) 

竹口要

石畳が好きなので一枚目からわくわく♪
煉瓦もいいですよねぇ!
ムッシュー・ジャックさんのオブジェがあれば
断捨離中の私でも欲しいです。
和みます、まるっこい感じとあの雰囲気・・・♪
赤い上着の親切な女性の方、私も居て下さって素敵だなと思いました
ツマ。
by 竹口要 (2016-06-25 06:22) 

mitu

ムッシュー・ジャックさんのオブジェ、お地蔵さんのよう
和みますね^^
直線と曲線を組み合わせた建造物と景観、いいですね~
by mitu (2016-06-25 08:15) 

engrid

レンガの建物、いいな
とても良い風情、石だたみにあたたかさを加えてるようなね
アーチはは、もちろんです
小雨でなければ、テラス席の一休みもね
こだわりの道、緑の草がアクセントになってるしね
そう、私もファンになっちゃうわ。ムッシュー・ジャックさん
by engrid (2016-06-25 09:08) 

ハリネズミ

歩道の石畳の隙間を緑の草が埋める・・・・
わが家の駐車スペースのレンガ敷きの隙間にも同じ現象が起きてますが、
コレ、けっこう草むしりが大変で^^;。
根張りの弱い草はそのまま放置しても問題ないんだけど、
なかにはとってもパワフルに根を張るのがいてレンガが浮いちゃうんですぅ。
by ハリネズミ (2016-06-25 09:14) 

アールグレイ

歩道にも白線を引くのではなく、石を置いているところにもこだわりを感じます。
景観が、全然違いますよね。
素敵なレンガの建物、司教の家から病院、兵舎、そしてホテルやカフェと
その移り変わりも興味深いし、大切に保存されていることもいいですね^^

by アールグレイ (2016-06-25 10:48) 

nicolas

ムッシュー・ジャック、かわいい♡
by nicolas (2016-06-25 11:32) 

ぴーすけ君

石畳の道ってやっぱり味わいがあるわ~。
by ぴーすけ君 (2016-06-25 15:23) 

めぎ

教会に敬虔にも礼拝に来て駐禁切られるお話に、ちょっとうふふ♪
採掘による地震は困ったことでしょうね。その恩恵を受けているから、採掘を止めさせるわけにもいかないし。
by めぎ (2016-06-25 15:28) 

luces

折角のドラゴンが隠れてしまうのはもったいないですね。
by luces (2016-06-25 21:55) 

shino*

綺麗な石の色
直線で曲線を造る
その間を埋めるのは土や植物
整然としていながらもラフな手作り感が温かいな
by shino* (2016-06-26 08:56) 

けん

ドラゴン退治の像。
こゆのがあるのがやっぱりヨーロッパですね。
日本だと・・・ヤマタノオロチ?でしょうか^^;
by けん (2016-06-26 15:49) 

miffy

煉瓦と石畳の街並みって素敵ですね~
ドラゴンどこ?って思ったら自転車置き場で見難かったのね。
塔、上るんですね~
楽しみ♪
by miffy (2016-06-26 15:58) 

Inatimy

→皆さま「石と煉瓦と曲線と」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。天気が悪くて薄暗い写真ばかりですが、きっと晴れてたら違ってたかも。でも、石畳は雨に濡れた方がキレイなんですよね^^。

→ナツパパさま
私も最初はなぜ地震が?と不思議でした。山もないし、当然火山もないし。ニュースで天然ガスの採取のことを知って、意外な理由にびっくり。ムッシュー・ジャックの像、いい雰囲気ですよね。まろやかで、穏やかそうで。行くたびに撮ってしまいます^^。

→竹口要さまのツマさま
ここの石畳は特別でしたよ。普通の石じゃなく、青みを帯びた石だったんです^^。ムッシュー・ジャックのオブジェ、あったら、私も欲しい♪ 3体くらい並べてもいいかも。アーケードを歩く人って、いいですよね〜。

→mituさま
そうだ、お地蔵さん♪ どこか親しみがあると思ったら^^。紳士なお地蔵さん、素敵だ〜。直線だけでできた建物より曲線があった方が和みますよね〜。

→engridさま
オランダには山がないので、石が取れるところも少ないみたいで、多くは煉瓦畳み。だから石畳は特別感があります^^。一日中お天気の良い日なら、テラス席もここちいいでしょうね〜。ムッシュー・ジャックの像、いかしてますよね♪

→ハリネズミさま
自宅の敷地内だと、隙間の草の扱いは違っていますよね^^;。近所のおばさまも、前庭の草抜き、かなり手こずってました。オランダはあちこち煉瓦畳みが多いので、木々の根っこが張って煉瓦畳みや自転車道の舗装までガタガタになることも・・・あまりにひどいと工事してますね・・・。煉瓦も数年ごとに敷き直してるみたいだし。お手入れも大変だなぁ。

→アールグレイさま
白線をペイントしてあったら、私もすごくがっかりしたと思うんですけど、しっかり白い石でした^^。オランダの多くの屋外駐車場も煉瓦とコンクリートプレートで色分けして、一台スペースの区切りを作ってるのが、こだわり感じます。景観、大事ですよね。

→nicolasさま
ムッシュー・ジャック、寛大そうな優しさ感じますよね^^。 欲しいな。

→ぴーすけ君さま
ここの石畳の石は、青みがかった石で、それも魅力の一つかも^^。

→めぎさま
ふふ、そうですよね、せっか礼拝に来たのに、帰りに違反切符だなんて^^;。この近辺で工事中だったところがあるから、ひょっとしたら、一部、駐車場もできるのかも。天然ガスの採取に関しては、住民との話し合いによって、採取量を減らす対策もとられてるようですが、それでも煉瓦の家に住むには常にビクビクですものね。耐震の実験をするのに家をイタリアまで運んだという話も聞きましたよ。

→lucesさま
そうなんですよね、ドラゴン、パッと見た時はなかなか気付かなくって^^;。

→shino*さま
干拓などして大地から作ってきたオランダだから、街を作るにもすごく労力や人手がかかってるんだろうなと想像。山もないから石も貴重で、だから、石畳より煉瓦畳が多いという^^;。隙間でも生きてる植物、たくましいですよね〜。

→けんさま
ドラゴン退治・・・日本だとヤマタノオロチ・・・なるほど^^。退治もの、結構好きで、ドラゴン退治のものを見つけるたびに実は撮ってます♪ チェコでもありましたよ。

→miffyさま
この時は一台だけの自転車だったけど、それでも最初、分からなかったですもの・・・なぜまた、よりにもよって、この前に?って思いますよね^^;。塔、上りますよ〜♪
by Inatimy (2016-06-28 21:04) 

カエル

やっぱり雨が降ってきたね。そんな光だったね。
地震はどのくらいのものが起きるの?やっぱりどこにいたって怖いよね。
レンガの丸いアーチのところ私はどうやって作るんだろうなってじーっと見ちゃう。木型とかがあったのかなぁ。。。inatimyさんなら簡単に答えられそうな質問かもね。^^
by カエル (2016-06-29 18:13) 

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