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織る、編む、祈る [ヘルシンキ 2018 夏]

暮らしの始まりは、人の手から作られる。


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7月初旬、夏休みに行ったフィンランドの街、Helsinki ヘルシンキでの話、3日目の続き。

が来ず、バスで向かったSeurasaaren ulkomuseo セウラサーリ野外博物館にて。


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のような木の道具が使われていたのは、Pirtanauha ピルタナウハという織物。
長いバンド、リボンが織れるよう。 

こういうの大好き。 作ってみたいなぁ。

これを見たのは、とある農場の窓辺。


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フィンランド中部のKonginkangas コンギンカンガスという地にあったNiemelä ニエメラ農場

メインの建物の周りには、こんな小さな小屋がいくつかあった。 1844年ごろのものだそうな。


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小屋は元々は貯蔵庫家畜小屋調理用乾燥用として使われてたよう。

今はその中には、ロープにかけられた衣服や、糸繰り機、糸巻き、カゴなど展示されていた。
他の小屋にも、農機具、樽、桶、土器など暮らしのものがたくさん。


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昔使われていた道具が目の前に。 靴、カゴ、カバンなど白樺の樹皮を編んだ物もいろいろ見かけた。

ふと思い出したのが、アイヌ民族。 確か樹皮を使ったものがあったのだ。
昔、パリMusée du quai Branly ケ・ブランリー美術館だったかで見た覚えがある。

調べてみたらアットゥシというそうで、オヒョウニレ、ハルニレ、シナノキの樹皮を使っていたよう。


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カルナ教会。 フィンランド南西部のSauvoサウヴォという街にあった教会
1685〜1686年に建てられたもので、セウラサーリ野外博物館で一番古い建物だそう。

20世紀の初めにサウヴォに新しく石造り教会ができたので、木造のはここに移築されたよう。


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教会。 編んだ籠の目のよう。 板の張り方、釘の打ち方からして惚れてしまった。


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教会の内部。 どこもかしこも木造。 煉瓦造りの多いオランダ教会を見慣れると、新鮮に映る。

天井からはキャンドルシャンデリア


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教会の天井から帆船模型が下げられてるのは、オランダでもよく見る。

奉納船と言って、船員や造船所から教会へ寄贈されるもの。


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通路脇には折り畳み式の腰掛も。 壁には何枚か絵画が飾られていた


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画家の名は分からないけれど。 青い服をまとったのが聖母マリアで、幼子イエスを抱いて。

そして、そんなシーンによく登場する女性といえば、聖カタリナ。 
多分、右にいるのがそうだと思う。 象徴の壊れた車輪も左手を添えた形で描かれてるし。

話が長くなるのでかなり端折るけど、聖カタリナキリスト婚約した女性らしい(神秘の結婚)


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装飾で気になったのが、壁からいくつもニョキッと突き出たキャンドルスタンド
すごくリアルでね。

上の絵画は、階段あたりにゴシック系文字が。 合ってるのかよくわからないけど、
読めた一部 mehr als alle ding der gantzen welt zu wissenと書かれてあったので、
これはドイツかオーストリアか、ドイツ語圏の画家によるものなのかも。


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出入り口の頭上にあった素朴でシンプルな、工作のような木製の像。
でも、パッと見て分かった。 ドラゴン退治聖ゲオルギウスだ。


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教会の後方を見たところ。 小さいながらもパイプオルガンもあり。 ずらりと聖人の絵が並んでいた。

隣には鐘楼もあったのだけれど、それはまたいずれ。


☆ ☆ ☆


しまった・・・。 そう思った時には遅かった。

かなり久々にもなかを食べた。 ありがたい頂き物だ。
嬉しくてパクッと一口噛んだ瞬間、もなかが下唇の裏側に張り付いた。 きゅーっと水分を吸っていく。

あ・・・。

そうだった、私があまりもなかを食べなかったのは、これが理由だったのにすっかり忘れてた。
慌てて取ろうとして、今、口の中が少々荒れている。

もなかを食べるコツってあるんだろうか。


でも、甘さ控えめな粒あんは、極上の美味しさだったな^^。

nice!(62)  コメント(18) 
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コメント 18

そら

やっぱり手作りは良いですよねぇ!
作るのには時間とコストが掛かりますが
温かみが沢山詰まっているようでいいなぁ(^^)
by そら (2018-10-09 19:17) 

JUNKO

いい雰囲気の教会ですね。木造の良さが存分に発揮されています。
by JUNKO (2018-10-09 19:50) 

KOME

いいなあ、ここ撮影してみたい。
by KOME (2018-10-09 21:17) 

kyon

ここはとても興味深くて行ってみたくなりますね^^
面白い協会ですね。こういう雰囲気は初めてです。
by kyon (2018-10-10 01:30) 

engrid

私も大好き、作ってみたいな、、
どんな色の組み合わせで、、とか夢想しちゃうな
雰囲気いいな、ドア、すばらしいな
ぬくもりを感じますよね
by engrid (2018-10-10 01:35) 

斗夢

物を捨てずに大事にとっておく母親を思い出しました。
古い布を裂いて織り機でゴワゴワの布を織っていました。
by 斗夢 (2018-10-10 05:09) 

めぎ

木のぬくもりを感じる素敵なお家と教会ですね~
でも、実際は寒そう・・・昔の人の生活は大変だったんだろうなあ。
by めぎ (2018-10-10 05:21) 

snow

みなさんが仰るっように木造の温かみに惹かれます
ここでポートレート撮ってみたい(^^)/
by snow (2018-10-10 06:20) 

(。・_・。)2k

ちょっと前に撮った浦安のは昭和の20〜30年台らしいんですが
こちらの方が新しく見えるのが不思議ですね
1844年頃って行ったら まだ日本じゃチョンマゲですもんねぇ

by (。・_・。)2k (2018-10-10 11:01) 

riverwalk

こんな小さな小屋が、理想にしている私の釣り小屋のイメージです(^^)
by riverwalk (2018-10-10 22:04) 

oko

織物の道具・・素朴で良いですね〜
作ってみたいけれど微妙な力加減で素人には
出来ないのでしょうね〜
by oko (2018-10-11 08:08) 

DON

窓からの光が柔らかくて良いね(^^ゞ

by DON (2018-10-11 10:11) 

sheri

帆船模型、モンサンミッシェルにもありました。
素朴な教会でいいですね♫

私ももなか、苦手です。
あまり少ないんですよね。わかってくれる人。なんかうれしいです。
by sheri (2018-10-11 11:45) 

よしころん

腕のキャンドルスタンド、これ夜中に見ると…
最中の外側の皮?口のなかにひっつくね^^;
お茶を飲むと柔らかくなって一緒にゴクン^^v
by よしころん (2018-10-11 15:16) 

miffy

木が豊富な北欧らしい教会ですね。
腕のキャンドルスタンド、あまりリアルすぎて不気味ですね。
by miffy (2018-10-11 20:06) 

coco030705

こんばんは。
織物、素敵ですね、きれいな色。
やはり木造の家って落ち着きますよね。素敵だわ。

by coco030705 (2018-10-13 00:13) 

ふにゃいの

カルナ教会の外見が
わたしのフィンランドに対するイメージに
ぴったりです。
素敵な教会ですね。
木造建築物いいなぁ。

by ふにゃいの (2018-10-13 13:41) 

Inatimy

→皆さま「織る、編む、祈る」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。暑さがおさまった時期からボビンレースや編み物など織る&編むに忙しくなって、返事が遅くなって申し訳ないです。集中してると時間があっという間に過ぎて、気がつけば夕方・・・。

→そらさま
大量生産の世の中ですが、必要な分だけ作るっていうのが、本来、環境にも優しいんでしょうね。私もさすがに洋裁までは手が回らず服は買わないといけないし・・・^^;。手作りは時間とコストはかかるけど、作る楽しみがプラスされるかな。

→JUNKOさま
木造の教会は木の温もりが伝わってきますよね^^。どこもかしこも木で作られてて、フィンランドはたくさん木材が取れるんだなぁ・・・と感じます。オランダは山がないから石も木材も貴重で、煉瓦が一般的。

→KOMEさま
いい雰囲気の教会です^^。この協会がもとあった街には、どんな新しい教会が建ったのかも気になるところ。

→kyonさま
広くないけどほっと和める雰囲気の教会でした^^。床にも見えるように、木の節がいい味わい出してますよね。

→engridさま
織ってバンドやリボンを作ってみたいですよね〜^^。白樺の皮を編んだものも、自分でかごを作りたいなぁなんて思ったり。編みかけの編み物など入れるのに良さげで。教会のドア、こんな扉の家がいいなぁ♪

→斗夢さま
あ、わかります、古い布を裂いて、私の母は編んでマットを作ったりしてましたよ^^。いろんな用途に回して、とことん使い古してから捨てること、大事ですよね。

→めぎさま
北欧の冬は寒そうですよね・・・きっと教会の中でも厚着だったんだろうなぁ。フィンランドの教会も座席の下に小型の暖房パネルがあったりしました。オランダの古い教会は最近は床暖房に変えてるところもあったりして、冬でも暖かいんですけどね^^;。

→snowさま
やっぱり日本の神社仏閣って木造が多いからなのかな。木造って心にしっくりきますよね^^。

→ (。・_・。)2kさま
1844年って、まだペリーが浦賀に来る前ですもんね^^。その年の2月にオランダは日本に開国を進めたそうですよ。

→riverwalkさま
釣り小屋は、木造でこぢんまりとした感じがいいですね^^。釣った魚をその場で料理できる小さなキッチンも欲しいなぁ。

→okoさま
素人でも織物はきっと楽しいはずですよ^^。私、全くの素人ですがボビンレースも面白く。多少歪んでも、それが手作りの味わいだって先生もおっしゃってました♪

→DONさま
この日は晴れたり曇ったりで、淡い光でした。でも日焼け^^;。

→sheriさま
あ〜よかった〜、もなかの話に触れてくれる人がいた^^。みんな普通に何の問題もなく食べてて私一人だけの悩みなのかと少々不安でした^^;。もなかの皮、へばり付きますよね、口の中に。

→よしころんさま
腕のキャンドルスタンド、確かに夜は見たくないなぁ・・・怖すぎ。あ、お茶か・・・もなかの皮、くっついちゃって慌ててしまって舌で撮ろうとしていつも口の中が荒れてしまったりしてたんですよ^^;。まずはたっぷり口の中も湿らせた方がいいですね。

→miffyさま
腕のキャンドルスタンド、これはリアルで怖かったです^^;。この教会があった地方自治体の紋章、この腕のキャンドル立てのデザインだったそうですよ・・・。

→coco030705さま
火事の心配はあるけれど、木造の家っていいですよね〜^^。日本の木造住宅の新築だと、木の匂いに、畳の匂いとかもあってますます落ち着きそう。

→ふにゃいのさま
ウロコ状の屋根に赤っぽい板を張った外壁、アーチ型の窓、いいですよね〜^^。階段を上がって中に入るところが、なんだか雪深さを物語ってるような感じですが。寒さ対策、シッカリしてあるならこんな家もいいな。
by Inatimy (2018-10-18 21:58) 

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