便利な穴がある [ヘルシンキ 2018 夏]
ふわり、ふわりと、玉のような花の集まり。
7月初旬、夏休みに行ったフィンランドの街、Helsinki ヘルシンキでの話、3日目の続き。
船が来ず、バスで向かったSeurasaaren ulkomuseo セウラサーリ野外博物館にて。
船が来ず、バスで向かったSeurasaaren ulkomuseo セウラサーリ野外博物館にて。
白花の集まりの植物は、たぶん、学名:Angelica sylvestris アジェリカ シルベストリス。
ワイルド・アンジェリカ。 セリ科 シシウド属。
ワイルド・アンジェリカ。 セリ科 シシウド属。
ウロコ屋根のカルナ教会の鐘楼を眺めた後・・・
・・・次の農家へ。 1820年代の建物。
フィンランド南西部にあるサタクンタ県 Säkylä サキュラにあったAntti アンティ農場。
フィンランド南西部にあるサタクンタ県 Säkylä サキュラにあったAntti アンティ農場。
無造作に置かれた荷車とロープ、その隙間に育った植物がなんか気に入って。
四方を建物で囲まれた庭には、子供の遊具の木製の馬も。
その向こうに見えるエントランスの両側は納屋のようで、農具などが収納されていた。
その向こうに見えるエントランスの両側は納屋のようで、農具などが収納されていた。
台所に並ぶ昔の道具や調理器具。 鍋などと一緒にアイロンがあるところに時代を感じる。
あのアイロンは中に炭を入れない。 ストーブなどの上で加熱して使うこて式のアイロン。
あのアイロンは中に炭を入れない。 ストーブなどの上で加熱して使うこて式のアイロン。
LDKの天井に吊り下げられていた白いもの。 穴に棒が通してある。
これはライ麦パンで、Reikäleipä レイカレイパというものだそうな。 直訳は、穴のあいたパン。
大きさは直径30cmほど。 穴は直径5cmくらい。 保存食にもなったとか。
大きさは直径30cmほど。 穴は直径5cmくらい。 保存食にもなったとか。
今でもフィンランドで愛されてる国民食らしい。
壁に並んだ木のスプーン。 見せる収納。
食卓のベンチに置かれてあった不思議なもの。 1998の年号で新しく作られて入るけれど。
係のおねえさんに聞いてみると、これはシワ伸ばしだそう。
棒に湿った布を巻きつけて、台の上で、装飾のある板を押し当てて転がしてシワを伸ばすみたい。
棒に湿った布を巻きつけて、台の上で、装飾のある板を押し当てて転がしてシワを伸ばすみたい。
庭にあった跳ね釣瓶(つるべ)の井戸。 ぶら下がった棒の先に桶が付いていた。
テコの原理を使って、小さな力で重いものが持ち上がる仕組み。
テコの原理を使って、小さな力で重いものが持ち上がる仕組み。
納屋に干されてあった布や織物。 見えづらいけど、箱の上に手の込んだ編模様の手袋が置いてあった。
ふわふわな白い花と、黄色い花。
黄色いのは多分、セイヨウクサレダマ(西洋草連玉)。 サクラソウ科 オカトラノオ属。
学名:Lysimachia vulgaris リシマキア・ヴルガリス。
学名:Lysimachia vulgaris リシマキア・ヴルガリス。
白い方はおそらく、セイヨウナツユキソウ(西洋夏雪草)。 バラ科 シモツケソウ属。
学名:Filipendula ulmaria フィリペンドゥラ・ウルマリア。
学名:Filipendula ulmaria フィリペンドゥラ・ウルマリア。
切り株の上にリスがいた。 遠かったので、写真はトリミング。
フィンランド中部の東寄りにあるカイヌー県の
Hyrynsalmi ヒュリュンサルミにあった1800年代の建物。
Hyrynsalmi ヒュリュンサルミにあった1800年代の建物。
ここでもハシゴが屋根に。 雪下ろしのためなんだろうか。
大きなメインルーム、寝室が3つ、あとキッチンという構成。
大きなメインルーム、寝室が3つ、あとキッチンという構成。
この日見た、中が見学できる最後の建物。 どうやら閉館時間内に周りきれそう。
皆が集まるメインルーム。 リビングみたいなのかな。
天井からのオイルランプ、部屋には大きな暖炉と機織りが。
天井からのオイルランプ、部屋には大きな暖炉と機織りが。
奥に見えてる暖炉のそばには・・・
・・・天井に円い穴。 棒のついた蓋がしてある。
係の人に聞いてみると、これは換気口なのだそう。
暖炉や室内の明かり用の松明(たいまつ)の煙を上に逃がしたりするための。
暖炉や室内の明かり用の松明(たいまつ)の煙を上に逃がしたりするための。
こちらはキッチンの調理用暖炉。 ヤカン、アイロン、鍋の他に、角のねじりの入った鉄の支柱が素敵で。
隣の部屋は今でも使われてるような感じが残っていた。
船が来なくて急遽、バスを探し、やってきた野外博物館。 全部見て回れるよう少々急ぎ足だったけど、
フィンランドの昔の農家や住居、暮らしの道具をたっぷり見られて面白かった。
フィンランドの昔の農家や住居、暮らしの道具をたっぷり見られて面白かった。
16時半過ぎ、島から橋を渡って出る途中で見たユリカモメ。
後ろのは普通のカモメかな、足の色も違うし。
後ろのは普通のカモメかな、足の色も違うし。
ユリカモメは、夏には顔が黒くなる。 でも私には、顔だけじゃなく、
冬場は赤っぽかったくちばしや足まで黒っぽくなるように見えるのだけれど、気のせいかしら?
冬場は赤っぽかったくちばしや足まで黒っぽくなるように見えるのだけれど、気のせいかしら?
そしてバスに乗って、ヘルシンキの街の中心まで戻った。
その日の夕食は、港にあったVanha Kauppahalli オールド・マーケットホールで購入。
見つけたのだ、あの穴のあいたパン、Reikäleipä レイカレイパを。
半分にスライス&カットされてるけどね。 スモークされた白身魚、赤胡椒、ディルがのってた。
半分にスライス&カットされてるけどね。 スモークされた白身魚、赤胡椒、ディルがのってた。
あと後ろに見えてるのは、海老のチリソース、右のパイの中には小魚がぎっしり詰まってた。
デザートはシナモンロール。 ふたりで半分こ。
レストランで食べるのも気分が変わっていいのだけれど、
テイクアウトで宿の部屋でゆっくり食べるのも落ち着く。
テイクアウトで宿の部屋でゆっくり食べるのも落ち着く。
夜は買っておいた絵葉書を実家宛に書く。 切手はシールタイプ。
これが飛行機に乗って日本まで届く。 そんな過程を考えると、なんとなく、郵便って好きなんだな。
これが飛行機に乗って日本まで届く。 そんな過程を考えると、なんとなく、郵便って好きなんだな。
ヘルシンキの3日目はこんな感じで終了。
かなり歩き回ってくたくた・・・。
かなり歩き回ってくたくた・・・。
夏休み、思いっきりゆっくり、まったりな時間を過ごそう・・・の目的は、
この時点でかなり怪しくなっていた。
この時点でかなり怪しくなっていた。
すみません、ヘルシンキの話、まだ続きます^^;。
昔の道具が今でも使われているのですね!
フィンランドの首都でも結構田舎っぽいのですね(^^)
by ma2ma2 (2018-10-26 18:58)
何かこう温もりを感じますねぇ!
みんな手作りって感じでいいなぁ、こういうの(^^)
by そら (2018-10-26 19:27)
古いものが大事にされているってとてもいいですね。日本も見習うべきです。
by JUNKO (2018-10-26 20:12)
拝見する側は楽しいですが。
休日の時間をフルに使おうとして疲れちゃったのですか?
by KOME (2018-10-26 22:19)
パン 美味しそうですね
どんな感じなのか気になる〜
by (。・_・。)2k (2018-10-27 00:28)
素敵な絵葉書いっぱい
思い出した
僕の写真好きは観光地に行く度
絵葉書買ったのが始まりかも(^^)/
by snow (2018-10-27 00:53)
あ、このパン、そういえばヘルシンキで食べましたわ・・・
こんなふうに白身魚のスモークが載ってました。
そうかあ、これ、こういうパンだったのですね~
ヘルシンキは朝食会場の他のパンもとても美味しかったという記憶です。
by めぎ (2018-10-27 04:03)
昔の日本の農家もこんな雰囲気だったと拝見しました。
by 斗夢 (2018-10-27 06:53)
ライ麦パン、可愛いですね〜
こうやって保存されてるのですねっっ
by oko (2018-10-27 07:30)
ライ麦が苦手な人はダメみたいですが私はこのパン好きです♪
美味しいですよね~
数年前までは旅行に行くと必ず絵葉書書いてましたが最近は全然書かなくなりました。
余裕がなくなったのかな^^;
by miffy (2018-10-27 16:28)
赤胡椒、こちらではピンクペッパーとして売っていて、サラダや料理の彩に使うとカワイイです、ポテトサラダやピクルスなどにも使っちゃいます、黒胡椒よりマイルドですネ
切り株にリス!絵になりますね~♪
by mitu (2018-10-27 16:52)
木のスプーンが並んでいるところがカワイイですね。
こういうインテリア、好きです~
by sheri (2018-10-27 23:01)
木の木馬、可愛いですね。私が子どもだったら、一日中木馬で遊んでいたかもしれません。ユリカモメって不思議な鳥ですね。夏になると顔が黒くなるなんて。京都の四条河原町の鴨川でよくいますよね。
by coco030705 (2018-10-28 16:27)
庭の井戸、いいなぁ。
キッチンもとても素敵っ^^
こういうところで過ごす時間、ワクワクしますね。
小魚たっぷりのパイ、気になります^^
by 初夏(はつか) (2018-10-29 06:44)
→皆さま「便利な穴がある」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。穴の開いたパンに暖炉脇の換気の穴、違う国に来たんだなぁ、の実感ありました^^。普段と違う体験、いい刺激です。
→ma2ma2さま
ここ、野外博物館で、敷地内にフィンランド各地から移築された古い建物が展示されてるんです。なので、雰囲気が田舎っぽく^^。
→そらさま
便利になり過ぎた今の世の中からすると、なんだかぬくもり、懐かしい感じたっぷりですよね。ちょっと手間暇かけて暮らすのも悪くないかもと思いました^^。
→JUNKOさま
こういう古い暮らしの展示は、大事ですよね^^。今ではなんでもすぐに買える時代になってしまって、自分で作ることも少なくなってしまい・・・。はっと思い出させる感じ、ありました。
→KOMEさま
野外博物館のある島までフェリーで行くつもりだったのに故障でいくら待っても来ず、急遽バスを探して乗って到着が昼過ぎになってしまったので、閉館時間までにチケットがないと見られない、中を見学できる建物を全部回ろうとして、かなり急ぎ足になって疲れたのでした^^;。
→(。・_・。)2kさま
パン、ライ麦の独特の酸味があって、硬さも、ちょっともっちり感もあるパンでした。おかず載っけて食べるのにぴったり^^。
→snowさま
絵葉書、写真が集まってるのでたくさんあるように見えるけど、これ、一枚^^。その下にあるのが2枚の切手。私も昔から絵葉書好きで、旅するたびに買ってるから、すごく溜まってしまいました・・・。
→めぎさま
その日に見た穴の開いたパンに夕方出会えて、ラッキーでした。小魚のぎっしり入ったパンも斬新。宿の朝食のパンも、オランダに比べるとかなり美味しかったです^^。
→斗夢さま
日本の昔の農家さんも納屋に脱穀機とか籾殻を飛ばす道具とかがあって、子供の頃に見たの、思い出しました^^。そして日本は囲炉裏ですよね。風情あって好きです。
→okoさま
考えましたよね、保存に便利なように穴を開けちゃうなんて^^。なるほど〜でした。
→miffyさま
ライ麦パン、我が家も平気なので美味しくいただきました^^。小魚のぎっしり入った詰まったパイも中を見たときは一瞬ぎょっとするほど何匹も細い魚、でもすごく美味しくて。旅先では出すための絵葉書と保管用で複数枚購入です。たまるんですけどね・・・。
→mituさま
日本ではピンクペッパーっていうんですね。オランダ語、そのまま直訳で赤胡椒って書いちゃった^^;。我が家で使ってる胡椒、3色ミックスのです♪ 切り株にリス、私のSONYくん、あまりズームが効かなくって・・・もっと大きく撮りたかった〜。
→sheriさま
木のスプーン、いいですよね〜^^。素朴な感じ。これでスープ飲んだら美味しさが増しそうなんですもん。壁に並んでるのがなんとも可愛くて。
→coco030705さま
木製の馬、ボディーは簡単な作りなのに顔はしっかり馬っぽくしてあるのが気に入りました^^。ユリカモメも不思議ですよね、オランダにもその辺にたくさんいるんですけど、つい撮ってしまう。冬に近づいてきてそろそろ顔が白くなるかなぁ。
→初夏(はつか)さま
井戸から水を汲み上げるの、大変だったでしょうね。冬は凍ってしまわなかったのかなぁ・・・なんて思ったり^^;。小魚たっぷりのパイ、美味でしたよ。本当に何匹も入ってて、断面図はぎょっとしますけど、味は抜群。
by Inatimy (2018-11-02 18:24)