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チタニウムの曲線 [ビルバオ 2018 冬]

あそこからだと、目の前には、色付きの風景が広がるのかな。

色によって街の印象は変わるんだろうか。

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12月中旬に行ったスペイン北部の街、Bilbaoビルバオでの話、2日目の続き。

朝食の後、宿から川沿いを歩き、市役所歩行者専用橋スビスリの前を過ぎて、
見えてきたのは、カラフルな窓


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その建物は、Hotel Hesperia Bilbao というホテルだった。
スペイン語読みだと、オテル・エスペリア・ビルバオ

で、それを撮ってる辺りの遊歩道には・・・

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・・・こんな水飲み場が。 ビルバオの類が多いなぁ。

水の受け皿が貝殻のデザイン。 上部には、ヒレのついたのようながある。 
以前はそこから水が出ていたであろうには、自閉式水栓蛇口が突っ込まれた感じに・・・。

さらに進むと・・・

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・・・古そうな建物が。 蛍光色の黄色の上着を着た作業員が掃除をしていた。

Palacio Olabarri パラシオ・オラバリ。 直訳は、オラバリ豪邸
1894年に実業家 José María de Olabarri ホセ・マリア・デ・オラバリのために建てられた住居。

フランスと英国の影響を受けた建築らしい。
一時期は高級ホテルとなる計画があったものの、中止になったみたい。


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やがて前方に大きなが見え、その橋脚には何やら色とりどりの壁画が。

橋の名前は、Puente de La Salve プエンテ・デ・ラ・サルベ。 ラ・サルベ橋


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レースの上に座るような2人の女性。 手前の車や人と比べると、かなりの大きさだとわかる。

その壁画の向かいには・・・

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の両側に2つのが。 螺旋階段になっていて、の上の道路まで上がれるみたい。
あとで、昇っていこう。

その前に見たかったものを・・・

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・・・対岸から眺める。 チタニウム製の壁の曲線美

旅の目当ての一つだった、Museo Guggenheim Bilbao ムセオ・グッゲンハイム・ビルバオ
ビルバオ・グッゲンハイム美術館。 1997年に完成。

米国のニューヨークにあるソロモン・R・グッゲンハイム美術館分館で、
カナダ出身の建築家 Frank Gehry フランク・ゲーリー(1929- )の設計。


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SONYくんについてる機能、絵画調HDRで撮ってみた。 シブい。


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そして、さっきの螺旋階段を地道にせっせと上がってきた。 ・・・というのはウソ。

螺旋階段の塔の中央部分には、ちゃんとエレベータが設置されてて、無料で乗れる。
橋の高さは23.5m・・・真下を見るのが怖い。


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ラ・サルベ橋赤いゲートもインパクトあり。

" L'arc Rouge " 「赤いアーチ」。 このフランス語の発音、私にはラルクージュと聞こえる・・・。
フランス人芸術家 Daniel Buren ダニエル・ビュラン(1938- )によるものらしい。 

その左後方にある灰色の塔のようなものは、この美術館の川側の階段を結んでる。


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橋の上から見たビルバオ・グッゲンハイム美術館。 やっと太陽の光が差した。
手前、左側のなだらかな階段を上がっていくと、さっきの灰色の塔に繋がってて、橋の上に出られる。


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巨大なクモみたいな作品は、フランス出身の米国の彫刻家、
Louise Bourgeois ルイーズ・ブルジョワ(1911-2010)の作品"Maman"「ママ」。 高さは10m。
 このフランス語の発音も、私にはマモンと聞こえる・・・。

世界に行くつか展示されてて、そのうちの一つが東京にも。


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橋を進むと、美術館の建物がかなり近づいてきた。 くねくね、不思議な造形。


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道なりに歩いてくると、左手に、周りの建物や風景を反射する、建物があった。


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しばらく歩いて振り返る。 中央左寄りにあるのが、その鏡のような建物。

この通りを散歩中のたちは・・・

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・・・巨大な犬の前を歩いてた。 トピアリー像で、ビオラパンジーなどの花で彩られてる。

米国の美術家 Jeff Koons ジェフ・クーンズ(1955- )の作品、"Puppy"「パピー」。 子犬だって。
ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアという品種なんだそうな。

子犬だけど、デカい。 さっきのクモといい、巨大なもの続き。
建物の陰で陽の当たらない時間帯だったので、暗くなってしまったのが残念。

 ちなみに、ジェフ・クーンズの作品、オランダアムステルダム市立ミュージアムにもある。
 "Ushering in Banality"という、豚さんの両側に天使、もう1人が後ろから押してるような像。


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そして、美術館の中に入った。 近現代美術がメインみたい。


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でも、美術館の中は撮影禁止。 外はOKのよう。 

これは"Tulips"「チューリップ」。 先の子犬と同じくジェフ・クーンズの作品。
その向こうにさっき渡ったラ・サルベ橋赤いアーチが見えた。 巨大なクモの作品も。


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常設展のほかに、館内で開催されてた特別展は2つ。

スイスの彫刻家 Alberto Giacometti アルベルト・ジャコメッティ(1901-1966)の回顧展
ひょろっと細長い人の像の作品をたくさん観た。 作品数200以上だったかな。

それと"De Van gogh a Picasso. El Legado Thannhauser."
「ファン・ゴッホからピカソまで。タンハウザーの遺贈」
上記の画家の他に、ゴーギャン、モネ、ルノワール、マネ、ドガ、ルソーなど色々。

 Justin K. Thannhauser ジャスティン・K・タンハウザー(1892-1976)と
 彼の2番目の妻 Hilde Thannhauser ヒルデ・タンハウザー(1919-1991)が
 NYのグッゲンハイム美術館に寄贈したコレクションらしい。

 彼の父 Heinrich Thannhauser ハインリヒ・タンハウザーはユダヤ系ドイツ人の美術商で、
 ミュンヘンにタンハウザー・ギャラリーを開館。 

 ジャスティン・Kはスイスやベルリンにもとギャラリーを増やしたが、世はナチスの時代。
 ギャラリーは閉鎖され、一家はパリ、NYへ移住したらしい。



美術館のあと、まだまだ、散歩は続く・・・^^。

nice!(58)  コメント(21) 
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コメント 21

ma2ma2

結構個性的な建物が多いですね!
芸術作品の一環なのでしょうか(^^)
by ma2ma2 (2019-03-29 17:50) 

Boss365

こんにちは。
フランク・ゲーリーの建築ですね。見てすぐ分かる個性的な建築です。
グッゲンハイム美術館の分館あるんだ?知らなかった。
美術館へ行くアプローチも工夫されている感じです!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2019-03-29 18:33) 

JUNKO

街全体が芸術品ですね。こんあところに行ってみたいです。
by JUNKO (2019-03-29 18:56) 

ぼんぼちぼちぼち

1枚めのお写真、ほんとにアートな出窓でやすね。
ん~あっしだったら、どの色の部屋に住みたいかな・・・・・・(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2019-03-29 19:01) 

斗夢

チタニューム製・・・異様ですね、ヨーロッパの古い街に似合わない。
by 斗夢 (2019-03-29 19:09) 

riverwalk

川沿いに立っているのがいいですね。
水がワンポイントになっています^^
by riverwalk (2019-03-29 21:23) 

よしころん

現代アートが街の中にちりばめられているみたい^^
by よしころん (2019-03-29 21:36) 

(。・_・。)2k

なんとも言えない光沢のある建物ですね
カッコイイといえばカッコイイけど
派手すぎる気もしますね

by (。・_・。)2k (2019-03-30 00:07) 

めぎ

ああ、懐かしいな~ここ、歩きました。
この花の犬もまだあるのですね。
by めぎ (2019-03-30 06:43) 

oko

カラフルな窓ですね〜
外から見ると楽しいけれど
住んでる人はどうなんでしょうね・・・
by oko (2019-03-30 08:18) 

kuwachan

ビルバオ・グッゲンハイム美術館、対岸から見ると
船のようにも見えます。存在感がありますね。
ジャコメッティの回顧展、姪っ子が行っていたら
大喜びだったかも^ ^
by kuwachan (2019-03-30 13:48) 

DON

凄いね
アート満載な街並み 良いなぁ~(^^ゞ

by DON (2019-03-30 20:57) 

KOME

くねくね造形、別荘用に1つ欲しいです。
by KOME (2019-03-30 21:24) 

snow

おもしろーい
地球じゃないみたい
宇宙にある地球と似た惑星みたい(@_@)
by snow (2019-03-30 23:58) 

そら

冒頭の窓、面白いですね!
色んな角度から見てみたいなぁ(^^)
by そら (2019-03-31 07:50) 

テリー

アートな美術館ですね。美術館を見ているだけで、楽しそうです。
by テリー (2019-03-31 08:18) 

ふにゃいの

おお!めちゃくちゃ面白い
建造物その他がいっぱい。
見て見たいです。
光の加減によっても
色々楽しめそうですね。
by ふにゃいの (2019-03-31 14:38) 

engrid

目を奪われるような、、凄いなって感想かな
カラフルな窓に映り込み,面白くて、みつめてしまいました
by engrid (2019-04-01 01:26) 

初夏(はつか)

子犬にクモ! 大きくてびっくり^^
そういえば10年前、
横浜開港150周年のイベントに、動く大きいクモがいました。
会場を練り歩くクモ、ちょっとおもしろかったです。
それにしてもチタニウムの曲線、美しいですね~。

by 初夏(はつか) (2019-04-01 06:52) 

miffy

グッゲンハイム美術館の分館、行きたいです~
子犬も蜘蛛も目の前で見てみたいです。
チューリップ、同じ作者の作品なのかな?
少し大きいのをマカオのホテルで見ました。
by miffy (2019-04-01 21:01) 

Inatimy

→皆さま「チタニウムの曲線」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。日に日に新芽の黄緑色が街に増えてきて、ますます春らしく。と同時に、天気が良いと心地よくて眠い・・・天気が悪くても薄暗くって眠くなるのだけれどね^^;。今頃、ビルバオも心地よい春なんだろうなぁ。そういえばスペインはアーモンドの花が桜のようで綺麗だったと思い出した。

→ma2ma2さま
宿は旧市街、そこから川沿いを歩いて再開発されたエリアへと向かってるので、徐々に新しい建物へと^^。斬新な建物ですよね、グッゲンハイム美術館。

→Boss365さま
オープン当時にすでにKamoさんは行ってみたいと狙ってたようなんですが、ETAのテロ活動が心配で。20年余り経って、やっと来ることができました^^。ちなみにアムステルダムには、ロシアのエルミタージュ美術館の分館があります。

→JUNKOさま
いろんな年代の建物が見られるのも面白く、ただブラブラ歩くだけでも建築物好きな私には楽しめるので嬉しい街でした^^。

→ぼんぼちぼちぼちさま
カラフルな窓のホテル、面白いですよね。冬は暖色系、夏だったらブルーの窓がいいかな、なんて私も考えてました^^。

→斗夢さま
チタニウム製でした。宿のある旧市街から川沿いを歩いてきたこのエリアは開発地域で、この美術館以外にも新しい建物が多いんですよ^^。

→riverwalkさま
川の周りに発展してきた街、旧市街からどんどん広がって、大きなビルバオに^^。川や水のある街って、いいですよね。

→よしころんさま
いろんな時代のアートがあちこちに。だから散歩だけでも楽しめますね^^。

→(。・_・。)2kさま
1997年に出来てから20年以上経ったから、割とくすんではきてるんでしょうね。出来た当時はもっとピカピカだったのかも^^。

→めぎさま
トピアリーの犬、メンテも大変でしょうね〜^^;。水やりとかどうなってるんだろう。

→okoさま
カラフルな窓のホテル、チェックイン時に好みの色が選べるのか、それともやってきてからのお楽しみなのかしらね^^。

→kuwachanさま
ほんと、川の水もあって、巨大な船のような^^。窓がないような感じに見えますが、館内からも外が見えて、いい感じでした。ジャコメッティ、大量に長細い人見ましたよ〜。

→DONさま
アートなもの、新しいものから古いものまで、いろんなタイプが見られて楽しめました^^。デザイン、面白く。

→KOMEさま
くねくね造形のグッゲンハイム美術館、かなり大きくて、別荘用にすると、お掃除が大変そうですよ^^;。清掃係の人員、確保要です。

→snowさま
シンプルだけど、曲線があちらこちらに使われていて、なかなかもしろい形でした。チタニウムに当たる光の加減で、色の濃淡ができるから、午前と午後ではまた違ったものになるんでしょうね^^。なんか基地っぽいかも。

→そらさま
カラフルな窓ですよね。色の配置もいろいろ考えられたんだろうな^^。窓に映った木の枝も、いい感じでした。

→テリーさま
美術館の建物自体が一つのアートですよね^^。館内にも、いろんな現代アートが展示されていて、いろんな見方があるのだと感じました。

→ふにゃいのさま
冬で、しかもそんなに晴れてもいなかったので、これ、もし真夏でスッキリ晴れた青空の日だったら、眩しいほどに太陽の光が反射してたんだろうなぁと思ったり^^。

→engridさま
カラフルな窓に、まだ枝だけの遊歩道の木の映り込み、なかなか楽しめました^^。古いものから新しいものまで、様々な年代の建築も楽しめて。

→初夏(はつか)さま
子犬にクモ、サイズが半端ないですよね^^;。そのクモですら、小さく見えるほどの大きな美術館の建物がまたアートで。

→miffyさま
バルーンアートみたいなチューリップ、この作者さん、他にもプードルみたいな犬の「バルーン・ドッグ」もよく見かけますね^^。
by Inatimy (2019-04-08 17:45) 

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