オランダに残る日本 [ミュージアム]
花と鳥、絵になるよね。
葉っぱと実からすると・・・大きいのはバラの花かな。

19世紀後半とあったから江戸時代後期から明治時代の初めにかけてのもの。 有線七宝の皿。
水鳥は、カリガネ(雁金)っぽいかも・・・と推測。
水鳥は、カリガネ(雁金)っぽいかも・・・と推測。
10月中旬、アムステルダムの南西にある、北海に面した街、Den Haag デン・ハーグに行った日の続き。
ミュージアムのDe Mesdag Collectie デ・メスダハ・コレクシーにて。
ミュージアムのDe Mesdag Collectie デ・メスダハ・コレクシーにて。
※ 前回の、この日、ここで見たミレーとハーグ派の企画展の話は、こちら。
日本のものもいろいろと所蔵していたので、気になったものを並べてみる。

左:19世紀後半の薩摩焼の鉢。 髪の毛、もみあげ、あごひげバサバサの男性が口に刀をくわえてる。
右:1890年頃の鉢。 横浜絵付け。 井村彦次郎。
この右側の器を近くで見てみると・・・

・・・顔がいっぱい。 唐子の髪型というのかな、頭の左右にわずかに髪を残して、あとは剃ってある。
横浜絵付け、井村彦次郎、検索してもあまり情報がなかったので、気になるところ。
ただ、Wikipediaによると、薩摩焼には欧米への輸出用のものがあったらしい。
より日本らしいデザインを意識して作られたもので、京都で絵付けされたものを京薩摩、
横浜で絵付けされて横浜港から輸出されたものを横浜薩摩と呼んでいたよう。
横浜で絵付けされて横浜港から輸出されたものを横浜薩摩と呼んでいたよう。
これらの展示の品もそれに当たるのかな。

19世紀の携帯火桶。 真鍮合金。
携帯火桶と直訳したけど、手炙りみたいなものなのかな。 手炉(しゅろ)とか。
携帯火桶と直訳したけど、手炙りみたいなものなのかな。 手炉(しゅろ)とか。
フタにいくつも穴が空いてる。 多分、中に熾火(おきび)なんかを入れて使ったんだろうな。
装飾、何頭もの獅子のようにも見える。
装飾、何頭もの獅子のようにも見える。

19世紀後半の薩摩焼の鉢。 鳥は何だろう・・・ズアオアトリにも似てるけど違うなぁ。
下の方をトリミングしてみると・・・

・・・家に子供がいて、男性が帰宅したのを迎えてるよう。
木になっているのは、ザクロ(石榴)の実だ。 手前にはハスの葉やその花が咲いてる。
男性が歩いてる道の向こう側も波打ってるから、水辺だな。 池かな、湖かな。
男性が歩いてる道の向こう側も波打ってるから、水辺だな。 池かな、湖かな。

19世紀後半の薩摩焼の壺。 カメが三味線弾いたり、扇を持って踊ってるのが面白く。
フタの上にもカメが鎮座。

19世紀後半の鉢。 縁には金で模様が描かれてる。 中央はタコが将棋をさしているシュールなシーン。
手(?)には扇子持ってたり、そばに急須と湯飲みののったお盆が置かれてたり。
見えづらいけど、右奥にもう1匹タコがいて、片肘ついて寝そべっているのだった。 和むなぁ。
見えづらいけど、右奥にもう1匹タコがいて、片肘ついて寝そべっているのだった。 和むなぁ。
オランダには、なかなか意外な、面白い日本のものが残ってる。
大事に保管されて今に受け継がれているのが有難い。
大事に保管されて今に受け継がれているのが有難い。
いただいたコメントへの返事が滞ってて、申し訳ないです。
現在、季節の挨拶カードの製作で手いっぱい・・・もう少々お待ちくださいね^^;。
現在、季節の挨拶カードの製作で手いっぱい・・・もう少々お待ちくださいね^^;。
小さな顔がいっぱいの鉢はちょんまげをほどいた状態なのでしょうか。
日本からオランダに渡ったものなんですね。
独特のタッチというか・・・なにゆえタコをチョイスしたのかw
知りたいかもです(^^
by marimo (2019-11-29 17:18)
こんばんは^^
薩摩焼は絵柄が細かいですね。見事に描かれていますね♪
タコが将棋をしているのは珍しいですね^^
輸出用なので、あえてこういう柄を使ったのでしょうか...?
それと、携帯火桶も初見です!
こうして大事に保管されていることは嬉しいですね。
by いろは (2019-11-29 18:00)
今日は赤坂の迎賓館に行ってきましたが、七宝焼きの壁飾りとか沢山ありました!
オランダの人たちは日本のこう言うのを見て東洋を感じたのですね。
by ma2ma2 (2019-11-29 18:42)
外国で日本のいいものと出会えるのは嬉しいですね。
by JUNKO (2019-11-29 20:21)
前回の私のブログにコメントを頂き、ベゴニアを教えていただきました。
ありがとうございました。
気になることがあったので、きょうこども植物園に行き聞いてきました。
その内容はきょうの私のブログで^^。
by 斗夢 (2019-11-29 20:44)
素晴らしい骨とう品
古いものを大切の保管する とても大切なことだと思います。
この頃の日本人は 伝統も軽んじて軽薄になってきてるような気がします。
by ゆうみ (2019-11-29 21:34)
こんにちは。
横浜絵付けの絵柄!!精密に描かれていて驚きです。
「横浜薩摩」初めて聞きました。
素地と絵付けの分業も面白い。今だとコラボ的な製品ですね。
「19世紀後半の薩摩焼の壺」現在の伝統的な絵柄の継承に比べ・・・
ユーモアありで楽しい。なぜが自由で革新的?に見えます!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2019-11-29 21:50)
お皿にタコの絵柄は珍しいと思います。
海外にも素晴らしいものが保存してあるのですね。
by ヤッペママ (2019-11-29 22:07)
けっこう海外に工芸品、美術品ありますよね。
今ほしい日本のもの、あけびのかごかなあ。
by kome (2019-11-29 22:23)
オランダで見る日本の美術品は、また違った感じで見えるのでしょうか。
やはり、生き物を描いたものが多いですね^^
by riverwalk (2019-11-29 23:34)
タコさん、楽しそうですね~
遊び心が日本からオランダへ伝わったかな。
そうか、そろそろカードづくりの時期ですものね。
私は明日アドヴェントリース作りです。
by めぎ (2019-11-30 03:15)
鎖国しててもオランダとは交易していましたものね ^^
江戸後期のものとか色々と残っているんですね。
タコが将棋しているお皿、シュールですが…何となく火星人みたいに見えるのはじぶんだけでしょうか?? 笑
by moz (2019-11-30 12:43)
輸出用だからか日本人の感覚からすると「?」と思うようなものが多いですね。
井村彦次郎について書いてあった文章を見つけました。添付しますね。
創業者の井村彦次郎は横浜絵付として最古の歴史を持ち、宮川香山と並んで横浜絵付を代表する存在で1875年頃から活躍した人物です。
宮川香山が素地から作るのに対して、井村は瀬戸(川村舛吉など)や薩摩などの他の場所から素地を取り寄せて、横浜で絵付けをしており、伝統的な花鳥風月を描いた格調高い作品です。
横浜絵付けは、明治前半から中頃に最盛期を迎えたが、アール・ヌーヴォからアール・デコに移り、衰退していってしまいました。
by miffy (2019-11-30 15:17)
ふふ、今ね兵庫陶芸美術館(http://www.mcart.jp/exhibition/e3102/)でこんな展覧会やってるよ。
もう10年以上も前に神奈川県立博物館で展覧会を観た時に、ちょっと調べて「ハマヤキ故郷へ帰る~横浜諸窯篇」って記事にもしてます(https://ilsale-diary.blog.ss-blog.jp/2008-06-05)。井村についてはそれ程詳しい話じゃないけど、横浜焼や東京絵付けのご参考になれば、ね(^^。
ってここまで書いてから、自分で書いた昔の記事を改めて読み直してみたんだけど、いなちゃんからもコメント貰ってた(笑)。
パリやらウィーンの万博の歴史に沿って明治の輸出工芸品を調べてみると、これがほんとに面白いんだ~(^^。時代の境目に出現した明治の職人(その多くは帝室技芸員ね)の超絶技巧は現代では決して真似の出来ない驚くべきものばかりだよ。いなちゃんは次回里帰りしたなら、京都の清水三年坂美術館(http://www.sannenzaka-museum.co.jp/jyosetu.html)のコレクションや、もし東京に寄ることがあったなら、是非ぜひトーハク(東京国立博物館)の常設展を観て欲しいな~。
by yk2 (2019-11-30 17:09)
将棋を指すタコ!
一瞬火星人か!?思ってしまいました^^;
by よしころん (2019-11-30 18:00)
ちょっと記事の中身からずれてしまいますが、このミュージアムがあるというデン・ハーグとハーグは同じでしょうか?
なんだか事件が起きたみたいで、ロンドン橋のテロと並んで報道されています。
物騒な事件は嫌ですね...
by YAP (2019-11-30 18:12)
ヤマガラな気もしますねぇ
by (。・_・。)2k (2019-11-30 19:08)
うんうんヤマガラかも!
タコが将棋してるの、遊び心あって好いなぁ^^
by mitu (2019-11-30 21:00)
タコ将棋の皿ほしいです
by luces (2019-12-01 11:08)
亀が扇子持ってたりタコが将棋さしてたり、遊び心満載で楽しいでやすね!
by ぼんぼちぼちぼち (2019-12-01 13:28)
面白い作品が多いですね。
火星人みたいなタコや擬人化した亀、たくさんの唐子とか。
ちょっと不思議で笑っちゃいますね^^
by kyon (2019-12-05 22:09)
ミュージアムに日本の美が大切に、そこにある
素敵なことね・、世界中に散在してもいいと思うの
鑑賞してもらいたいから、、日本の素敵、素晴らしいを
by engrid (2019-12-10 02:04)
→皆さま「オランダに残る日本」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。遥か昔にオランダに渡ったものを、今、目の前に見ることができる不思議な感覚^^。オランダ人が気に入ったものたち、なんだか面白い。
→marimoさま
ちょんまげをほどいたというより、子供の髪型だったようですよ^^。タコ、オランダでは食べる習慣がないので、きっと珍しかったのかも。擬人化もしてるし。
→いろはさま
タコのお皿、珍しいですよね。いったい誰が作ったのやら、いい発想です^^。タコのは薩摩焼じゃないけれど、これ、すごく気に入った一枚でした♪携帯火桶も面白いですよね。使い捨て懐炉のない遥か昔の時代の持ち運びできる小型の暖、オシャレです。
→ma2ma2さま
鎖国時代でもオランダとは交流がありましたからね^^。オランダ東インド会社も東南アジアを拠点に貿易をしていたし、どんどんオランダへアジアのものが入っていったんでしょうね。
→JUNKOさま
海外のミュージアムで日本のものが大事に保管されてるのは嬉しいです^^。日本人の私からしても目新しく興味津津なものばかり。
→斗夢さま
数年前にコペンハーゲンの植物園で、いろんなタイプのベゴニアを見たことがあったので^^。種類多いですよね。シュウカイドウとは葉っぱの感じがちょっと違いましたね。
→ゆうみさま
使い捨てが一般的じゃなかった時代ですものね。一つのものを大事に使っていた頃。伝統も礼節も大事にしていきたいですよね^^。
→Boss365さま
海外のミュージアムで日本のものを見て、学ぶことが多いです^^。気になったものを撮っておいて後で検索。薩摩焼、横浜薩摩、今はネットであれこれ調べられるので、便利な世の中♪ お皿やツボ、面白い発想、多いですよね。
→ヤッペママさま
お皿にタコの図柄、しかも将棋を指してるなんてね^^。日本でも見られない面白いものが大事に残されてるのはありがたいです。
→komeさま
そうなんですよね、オランダのあちこちのミュージアムにも日本のものが^^。あけびのかご、いいですよね〜、私も欲しいです♪
→riverwalkさま
日本ではあまりで日本の作品を見てこなかったので、私に撮っては目新しく^^。日本はミュージアムの入館料が高くてそんなに行ってなかったんですよ。生き物を書いたのが多いのは、私の好みです^^;。他にもいっぱい生き物以外もありました〜。
→めぎさま
カメが踊っていたり、タコが将棋を指していたり、面白いですよね。日本は擬人化が上手な気がします。鳥獣戯画もそうでしたものね。11月は毎年カード作りにてんてこ舞い^^;。あとはメッセージを書き込んで発送するだけになりました。アドヴェントリース、かなり長いこと作ってないなぁ・・・。
→mozさま
鎖国の頃も交流があったのに、黒船でペリーが来てから何だか流れが変わってきましたよね。あのまま交流が深く続いていたら、日本の公用語にオランダ語が入っていたかも^^。昔の宇宙人や火星人のイメージってタコ見たなのでしたものね。今はだいぶ変わってきてますよね、目が大きくて、って。映画の影響かしら^^。
→miffyさま
ちょっと派手な感じ?海外顧客向けだから、日本人の好みが違うのかも^^。添付ありがとうございます。日本にいたら図書館に行って調べたりできるのに、ネットだけだと情報が限られてしまって。なんでもありそうで、微妙にないんですよね。
→yk2さま
なんてタイイング。猫の大香炉も展示されるなんて日本にいたら見に行ってただろうな。日本って、いい展覧会多いなぁ。「ハマヤキ故郷へ帰る~横浜諸窯篇」の記事、私、読んでましたね、失礼しました^^;。11年前・・・もうそんなになるとは。パリやウィーンなど万博開催地と日本をつなぐ芸術、その脇にいるオランダと日本の繋がりも面白いですね。万博に参加して、その会場で日本のものに触れたオランダ、鎖国中でも日本と関わりを持っていた国ですもの、惹きつけられたポイントって他の国とは違うのかもしれないし。将棋するタコのお皿を持ってるくらいですからね^^;。機会があったら、京都の清水三年坂美術館、トーハク、行ってみたいです。
→よしころんさま
将棋をするタコ、このセンスは今でもびっくりな、そしてあってもおかしくない感じですよね^^;。火星人、昔の挿絵に出てきそうなフォルムです♪
→YAPさま
デン・ハーグとハーグは同じ街を指してます。Den Haag デン・ハーグなんですが他に’s-Gravenhage スフラーフェンハーヘって名もあります^^。毎日どこかで何かと事件起こってますよね。TVでニュースを見るたびに今度はどこ?ってチェックしてます・・・。12月は特に物騒な事件が起こることが多いので、人の集まるところはいつもより警戒して歩いたりも。穏やかに過ごしたいなぁ。
→(。・_・。)2kさま
あれこれ調べてたんですが、ヤマガラとも色が異なるんですよ。くちばしの下が黒じゃなく濃い赤になってるし・・・。難しいですね^^;。
→mituさま
くちばしの下に黒いところがなくて、濃い赤になってるから、微妙に違ってたり^^;。タコの将棋、すごいシーンですよね〜。この発想、好き。
→lucesさま
タコの将棋のお皿、意外と人気がありますね。撮ってきてよかった^^。
→ぼんぼちぼちぼちさま
日本って擬人化が得意な感じがしますよね。鳥獣戯画もそうだし^^。
→kyonさま
他にも色々、シブくて真面目な作品もあったんですが、インパクトのあるものをブログに^^。クオリティーの高い遊び心満載な作品ですよね。
→engridさま
こうして異国の地で日本のものを見る機会があるというのはとってもありがたく、そして、離れてるからこそ気づく日本の技術の高さや発想力もあったり^^。大事に残っていってもらいたいです。
by Inatimy (2019-12-12 17:08)