毛織物ホールだったところ [ミュージアム]
どど〜んと目の前に立派な建物。
1640年にオランダの古典主義様式で建てられたもの。
ここは、Museum De Lakenhal ミュージアム・デ・ラーケンハル。
ラーケンハルは直訳すると毛織物ホール。 日本でいう織物会館で、織物産業・織物取引のセンター。
ラーケンハルは直訳すると毛織物ホール。 日本でいう織物会館で、織物産業・織物取引のセンター。
1823年まで使われ、その後は商工会議所やコレラ病院として使用されたそうで、
ミュージアムとしてオープンしたのは1874年と案外古い。
ミュージアムとしてオープンしたのは1874年と案外古い。
2016年10月から修復&拡張工事で3年近く一般公開されず、2019年6月に再オープン。
その年の9月に来たことがあったが、その後は新型コロナの流行で再訪できなかった。
その年の9月に来たことがあったが、その後は新型コロナの流行で再訪できなかった。
8月中旬、列車に30分ほど乗ってLeiden ライデンを訪れた時のお話の続き。
ライデンは、アムステルダムの南西、約36kmほどのところにある街。
ライデンは、アムステルダムの南西、約36kmほどのところにある街。
"Gezicht op de Lakenhal te Leiden"「ライデンにあるラーケンハルの景色」1642年
昔は門がなく、前庭がオープン。 現在は、向かって右隣にも建物があり、そこもミュージアムの一部。
昔は門がなく、前庭がオープン。 現在は、向かって右隣にも建物があり、そこもミュージアムの一部。
この絵は、Susanna van Steenwijck-Gaspoel (1580頃-1653)
スザンナ・ファン・ステーンワイク=ハスプールの作品。
スザンナ・ファン・ステーンワイク=ハスプールの作品。
ロンドン生まれでオランダで活躍した画家。
両親はベルギーのルーヴェン出身だったよう。 建築画家の夫から学んで絵を描き始めたらしい。
両親はベルギーのルーヴェン出身だったよう。 建築画家の夫から学んで絵を描き始めたらしい。
ライデンの画家、そしてライデンの市長でもあった
Isaac Claesz. van Swanenburg イサーク・ファン・スワーネンブルフ(1537-1614)の作品。
Isaac Claesz. van Swanenburg イサーク・ファン・スワーネンブルフ(1537-1614)の作品。
"Het wassen van de vachten en het sorteren van de wol" 1607年か1612年
「羊毛の洗浄とウールの選別」。
「羊毛の洗浄とウールの選別」。
解説によると、船で運んで来られた皮付きの羊毛は、運河で洗っていたよう。
↑ 当時の運河ってゴミまで捨ててたから、そんなに綺麗な水でもなかったろうに・・・と思うけど。
↑ 当時の運河ってゴミまで捨ててたから、そんなに綺麗な水でもなかったろうに・・・と思うけど。
右のテーブルの上では品質で毛刈りによる羊毛を選別している。
左の岸では、毛刈りによる羊毛の巨大な大袋を梳き機まで引き摺り込もうとしてるところ。
左の岸では、毛刈りによる羊毛の巨大な大袋を梳き機まで引き摺り込もうとしてるところ。
岸の部分をトリミング。 羊毛の入ったふわふわな大袋に乗っかろうとしてるみたいで、可愛い。
建物本館からエントランスの門を見たところ。
門の上には風車と布を被った本みたいな彫刻。
本に見えたものの実物がこれ。 ラーケンハル(毛織物ホール)の布のサンプル本。 1730年。
ここがウール生地の検査や、ウールの生地のサンプル本を顧客に見せて取引した部屋。
位置は、さっきの建物の絵画で言うと、左端。 本館から突き出た左の棟の上の階。
位置は、さっきの建物の絵画で言うと、左端。 本館から突き出た左の棟の上の階。
右側の暖炉には・・・
・・・こんなタイルを見ることもできる。 翼のついたおじさんが大きな用足しをしている。
オランダ人って、隠れた遊び心を持ってて。
他の部屋にも・・・
・・・噴水のように吐いてしまってる人とかね。
タイル一枚一枚、デザインが異なるので、順に見ていくと、こんなのが見つかったりする。
大きな天窓からの自然光が明るい。
階段のあるホールにはステンドグラスの円天井。
その中心には、ライデンの街の紋章にもなってる交差した2つの赤い鍵の盾を持つライオン2頭。
昔のままのトイレの手洗い場がまたオシャレでね。
蛇口をひねると、魚の口から水が出るのだった。 こういうの大好き。
窓からの景色。 運河に車が通れない橋がかかる。
ミュージアムを見た後に、裏道を抜けて刺繍糸を買いに行ったのは、あの橋を越えて、道をまっすぐ。
ミュージアムを見た後に、裏道を抜けて刺繍糸を買いに行ったのは、あの橋を越えて、道をまっすぐ。
三面祭壇画などの宗教画からモダンなデザインの花瓶や調度品など
幅広いコレクションを持つミュージアム・デ・ラーケンハル。
幅広いコレクションを持つミュージアム・デ・ラーケンハル。
ライデンの市立ミュージアムなので、ライデンの歴史に関するものの他に、ライデン出身の画家の絵も。
レンブラントの作品もある。 レンブラントはこの街で生まれたから。
レンブラントの作品もある。 レンブラントはこの街で生まれたから。
ミュージアムで見て気になったもの、少しずつ紹介予定。
日本ではあまり知られていないかもしれないけれど、
とても面白いミュージアムだと思う^^。
とても面白いミュージアムだと思う^^。
たくさんの人に訪れてもらいたいところ。
布のサンプル本、面白そう~。面白いタイル、遊び心、楽しいですね。なぜか既視感があります。前に、違うタイルを紹介してくださっていたのかな。。ライデン、知り合いの先生から、たくさん話を聞いていたので、行ったことがないのに、身近に感じています^^
by おと (2024-11-01 19:59)
魚の蛇口面白いねっ
建物が昔のまんま 昔の人は遊び心満載でまだ残っているのも
素敵ですわっ
by みうさぎ (2024-11-01 20:14)
素晴らしいステンドグラスの天井ですね。
絵画や彫刻、建物内部の部屋、調度品、展示物・・・等々と拝見していて、毛織物ホールという域を超えたマルチなミュージアムのように思えました。
by Jetstream (2024-11-01 20:46)
羊毛を運河で洗うのって、重くて大変だっただろうなぁ…
ミュージアムの建物自体の歴史も凄いですね。
お魚さん、鼻のもげた象さんに見えちゃいました…
by めぎ (2024-11-02 07:02)
タイルの小ネタが面白いですね。
こういう遊び心、大好きです。
by YAP (2024-11-02 07:10)
タイルに描かれたオジサンたちは…
この当時の日常を物語っているのかしら。
面白い!!! マーライオンみたいにリバースしちゃうんだぁ(≧艸≦)
by marimo (2024-11-02 08:55)
昔のヨーロッパには、昔習ったと思うんですが、ギルドがあって
立派な建物が今も残っている・・・間違っているかな^^
by 斗夢 (2024-11-02 09:16)
はは、、大をしている人や吐いてる人をタイルのデザインにするというユニークさ、笑ってしまいやした!
by ぼんぼちぼちぼち (2024-11-02 12:55)
色彩からして、このふざけたタイルもデルフト焼きなんでしょうね!一見とっつきにくそうなんだけど、オランダ人のこういうとこ好きです(笑)!!
by トモミ (2024-11-02 12:57)
こんにちは。
皮付きの羊毛を運河で洗っていたのは驚きですが・・・
油画として残っているのは貴重なアーカイブですね。
また、ふわふわな大袋に乗る人?ユーモアある風景描写です。
布のサンプル本、今でも似たものあり、変わってない感じです。
ところで、タイルの「翼のついたおじさん」可愛く遊び心あるイラストですね。
何となく息抜き?楽しみながら制作している印象です!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2024-11-02 15:13)
見応えありますね。漫画が描かれているみたいなタイルもステンドグラスの円天井から入る自然光、昔のままのトイレ、退屈しません。
by JUNKO (2024-11-02 17:00)
昔のままのお洒落な手洗い場 綺麗に残されているのが素晴らしい
ステンドグラスのホールの天井も素晴らしいわ~
by ヤッペママ (2024-11-02 17:13)
ステンドグラス見事ですね。
そして遊び心のあるタイルも良いですね。
by 八犬伝 (2024-11-02 17:21)
こんばんは^^
ステンドグラスの円天井、素敵ですね♪
いたる所に遊び心がありますね^^
by いろは (2024-11-02 18:02)
袋の上に乗ってる人がYogiboに寝てる人みたいでなんかおかしいですね。
タイルや蛇口もいいなあ
by mau (2024-11-03 00:32)
ステンドグラスの円天井がステキですね。
首が痛くなるけれども、ずっと眺めていたくなります。
天窓から差し込む自然光もいい雰囲気。
遊び心のあるタイル、他にも面白そうなものがないかなって
見つけたくなりそうです。
by kuwachan (2024-11-03 06:31)
タイルの絵柄が面白すぎますっ。
吐いてる人・・(爆)
ユーモアが過ぎますね、笑。
by angie17 (2024-11-03 11:39)
タイルも楽しいですけど、ホール上のステンドグラスの円天井、見ながら階段を上がっていたら、コケる人もいるのではないかしら?そのくらい繊細で、見事な出来です‼!
お魚の口から・・・って山梨の温泉では鯉の口から、盛大に温泉が噴き出ていました(爆)
by hana2024 (2024-11-03 14:39)
オランダって普通の人々の日々の暮らしをあらわしたものが多いですね。
当時の暮らしが垣間見えるのって面白いですね。
魚の蛇口、半魚人みたいに見えました(笑)
by miffy (2024-11-03 14:50)
タイルも、建物もステンドグラスも…Inatimyさんの
撮ったものが素晴らしいのではないですか??
のんびり旅してみたいです☆
by あとりえSAKANA (2024-11-03 23:32)
→皆さま「毛織物ホールだったところ」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。なんせあまり言語が得意ではないので、その場では理解できず、後で調べることが多く^^;。調べてるうちに横道に逸れて全く違うことに興味をそそられて時間が過ぎてしまうこと、しばしば。話が溜まっていく・・・。
→おとさま
ライデンの街、毛織物が盛んだったみたいで、このミュージアムの近くにも、昔毛布の工場だったところがありました。オランダといえばタイルがいろいろ。古い運河沿いの家など尋ねると昔のタイルがそのまま残っててかなり楽しめます^^。ミュージアムが多いライデン、見どころも幅広く。
→みうさぎさま
古いものは単に古いものではないですよね^^。使えるものは今の時代に残していくのが一番です。魚の蛇口、我が家にも欲しい。
→Jetstreamさま
昔は毛織物ホールだった建物、うまくミュージアムに利用されてます^^。昔のものから割と新しいデザインのものまで飽きがないです。知らないものがたくさんでした。
→めぎさま
水を含んだ羊毛って重いですものね^^;。2024年はこのミュージアムが開館してから150周年でもあり。鼻のもげた増ゾウさん・・・それはかわいそうです^^;。魚はきっとホウボウの一種。パリでもそれをモチーフにした作品が多かったので、おそらくそうかと^^。
→YAPさま
真面目そうなところでも、意外と遊び心が隠されていて^^。それを見つけた時の楽しさがいい思い出に。
→marimoさま
庶民の様子を描いた絵画も多いオランダなので、きっと昔も今と同じようなおじさんたちがいたのかもしれませんね^^。飲み過ぎなのか、激しいリバースにふふふです。
→斗夢さま
ギルド・・・職業別の組合みたいなものですよね^^。この建物の中にも確か、ビール醸造所のギルドの会合場所の展示があったはず。
→ぼんぼちぼちぼちさま
今も昔も、同じような笑いのツボを持っているってことかしらね^^。オランダ人の遊び心、いいですよね。
→トモミさま
デルフト焼きなんでしょうかね^^;。タイル職人さんがわもこのタイルを貼っても怒られないであろうと、読んでるのかしら。遊び心、そして度胸がすごいです。
→Boss365さま
画家でもあり市長さんでもあった人、いいものを残してくれてますよね^^。この絵は4枚連続ものだったかな。羊毛の加工の様子が描かれていて面白かったです。カメラがない時代、描くのも時間がかかったでしょうにね。翼のついたおじさん、愛嬌がありますね、憎めないです。日本だったら、壁のタイルをオーダーされてこんなの貼ったら苦情が出そうなものなのに。
→JUNKOさま
羊毛をカットしたらしい大きなハサミの展示もありました^^。ライデンの毛織物の記事のサンプルも新しいものもあったり。
→ヤッペママさま
最新だけがいいとは限らないですよね、昔のおしゃれな魚の蛇口、愛嬌があります^^。ステンドグラスのホールも何枚も撮ってしまうほど。階段下から、階段の上からと。
→八犬伝さま
建物そのものの魅力、展示されてるもの、幅広く楽しめるので、飽きが来ないようになってます^^。
→いろはさま
階段のホールにある円天井がとっても素敵でした^^。階段を上がりながら何度も見上げて眺めて撮ったり。
→mauさま
Yogiboって知らなくて検索。何かと思ったらビーズのソファーみたいなものなんですね。こっちで言うFATBOYみたいなものとは^^。タイルや蛇口も、楽しいですよね♪
→kuwachanさま
ステンドグラスの円天井、それ自体も美しいし、そのおかげで階段のあるホールが明るいのも快適でした。天窓から差し込む自然光で絵画などを見ることができるのはいいですよね^^。タイルも図柄一つ一つ眺めて、ふふふ、となります。
→angie17さま
今も昔も、考えること、同じですよね^^。遊び心が受け継がれてます。オランダ人お茶目。
→hana2024さま
魚の口から水が出るの、こういうの家にほしいです。子供の頃から好きで、銭湯の、口からお湯が出てるライオンの顔とかずっと見てました^^。恋の口から温泉も楽しげな。
→miffyさま
絵画から当時の暮らしの様子がわかるのは楽しいですよね。どんなものを使っていたか、どんなものを食べていたのかとか^^。魚の蛇口。この魚は多分ホウボウの一種かな。パリでも同じ年代の頃、その魚をモチーフにした作品が多かったから。
→あとりえSAKANAさま
私が撮ったものがよく見えるのはきっとカメラの性能のおかげです^^。SONYくん、ありがとう。昨年はほとんどどこへも行ってないので、その反動か、近場ですがあれこれ楽しんでます♪
by Inatimy (2024-11-05 06:43)