向かいにあるもの [ミュージアム]
12月。
暖かな陽射しの入るリビングのソファに座って、編み物。
クリスマスカードも、あとは切手を貼ってポストに入れるだけ。
・・・なんて余裕がどうしてないんだろうなぁ。
山積みになった物事を、to do リストを見ながらあたふたとこなす日々。
とにかく頑張ろうっと。
9月初旬のお話。 行きたいところがあるんだけど・・・とKamoさんから散歩の誘い。
運河沿いを歩いていると、向かいに教会が見えた。
あれは、Keizersgrachtkerk カイゼル運河教会。
1888年に完成したネオゴシック建築の建物で、現在は国家遺産に登録されてるそうな。
で、なんだかんだを経て、やって来たのは・・・
・・・カイゼル運河沿いに立つ邸宅、Museum van Loon ファン・ローン博物館。
その裏庭にいる。 あいにく天気はあまりよくなくて時折小雨がぱらついたり。
この邸宅の裏庭、本館の向かいに・・・
・・・バラが咲く庭園挟んで、水色ニッチ&水色ペディメントがある建物がある。
私は昔この博物館に来たことがあるのだけれど、あの時は柵扉が閉まってて行けなかった。
今は人が出入りしてる。 何があるんだろう?と行ってみると・・・
・・・中は馬車倉庫。
引き続きずっとファン・ローン家の所有だった建物を 2009年に買い取って修復し、
2011年から公開したみたい。
隣の部屋の馬をつなげておく場所には、
壁に干し草を設置する金具や水飲み場らしき洗面台みたいなものもついていた。
現在、この馬車倉庫は、ちょっとしたテーブルとイスがいくつかあり、
珈琲を飲んだりできるスペースにも。 天気がいいと、中庭側にテラス席も出るみたい。
このミュージアムの中で私が一番好きな場所は・・・
・・・半地下にあるキッチン。 調理ストーブ(焜炉)や、上に並ぶ銅鍋類、調理器具にほれぼれ。
壁のタイルの花模様も、ブルーとホワイトで、シンプル。 甘すぎないところがいい。
クグロフ型、保存食の入った瓶、チーズにかぶせたガラス蓋・・・小物類も見てて飽きない。
座編みの椅子も好み。 仕切りがあるので、遠くからしか拝見できないんだけれど。
ここは使用人さんたちが使ってた食卓のようで、一家の食事は・・・
<Kamoさん撮影>
・・・上の地上階のダイニングルームで。 玄関入って左側のお部屋。
食器棚にはフランス中部のリモージュ焼きが並んでた。
実は、ここ、Kamoさんの本来の目的地ではなく・・・
・・・行きたいところがあると言ってたのは、こちら。 写真左寄りにある建物。
カイゼル運河を挟んでファン・ローン博物館の向かいにある、
Foam(Fotografiemuseum Amsterdam)
フォーム(アムステルダム写真ミュージアム)。
でも、この時、ミュージアム館内一部工事中で、
展示も「ん?」って感じのものばかりだったので、早々に一周。 あっという間。
ショップも「んー・・・。」だったゆえ、お口直しに向かいのファン・ローン博物館へ立ち寄ったという訳。
すぐそばには、立派な建物。
建築家さんの名がついてて、De Bazel デ・バーゼルというらしい。
1919年から1926年にかけて建てられたもので、これも国家遺産。
この建物を見ているのは・・・
・・・橋の上。
Vijzelstraat ファイゼル通り、カイゼル運河に架かる橋(橋番号41)も国家遺産。
橋柱にあるSPQA って何?と調べてみたら、
Senatus Populusque Amstelodamensis
= De Senaat en het Volk van Amsterdam と出てきた。
元老院とアムステルダム市民を表すラテン語のよう。
元は、SPQR(Senatus Populusque Romanus)で元老院とローマ市民。
古代ローマの国家全体の主権者を指す・・・と、wikipedia に。
各国で様々なバージョンがあるみたい。
その橋のそばにとめてあった自転車。
さて、もう少し歩こうか、とお店を見ながらLeidsestraat ライツェ通りをブラブラ。
やがて、ライツェ広場にある・・・
・・・American Hotel アメリカンホテルあたりまで来た。
ユーゲント・シュティールの様式で建てられたもの。
建物の角には美しいタイル画がある。
立ってる女性とその両側の植物模様もキレイなんだけれど、
その上部も面白い。
渦巻きの両側にカクカクした8の字型になった蛇。
その下にはコウモリ3羽、その両側にフクロウ。
ホテルの中、どんな感じなんだろうな。
泊る機会もないだろうし、サイトでチェックしてみようかな。
中にはカフェ・アメリカンがあり、夏の終わり頃から平日の夜、
そこからトークショー番組を生中継してる。
RTL4 の"Late Night" という番組。
ゲストにはミュージシャンも登場し、なかなか面白いのだった。
・・・と、そんな秋の休日の短い午後散歩。
最近慌ただしいけど散歩でリフレッシュもいいかもしれない。
皆さんも何かと忙しい12月なのかな。
※ 写真はSONY。
ファン・ローン博物館の食卓をゆっくり拝見したいです。
使用人の部屋なんてもう・・・・ストウブの調理台の雰囲気が好き。
お目当てのミュージアムが工事中で残念でしたね。
by ami (2013-12-10 20:29)
タイル美しいです
キッチンのも、女性のも
by luces (2013-12-10 22:54)
キッチン、とってもかわいいですね~。
白地に青い花柄のタイルはデルフトタイルかしら?
とってもステキ♪。並んでるコパーの調理器具の数々にもうっとりです。
使用人さん用のテーブルでお食事をいただくほうが、いろんなキッチン
ツールを観賞できて楽しそうですね♪。
コーヒーミルもチーズグレーターもかわいいなぁ。
by ハリネズミ (2013-12-11 08:02)
ファンローンさんの裏庭の写真いいね。
こんなお庭、背が小さければかくれんぼできるね!
キッチンも興味深い。甘すぎないタイル、いい表現だわ。まさにそうだよね。
タイルアートの上の方私も好きかな。コウモリにフクロウ!スペースにぎゅっとつめこんたアートよね♪
by カエル (2013-12-11 09:27)
キッチン、すてきですね~。
タイルもいいなぁ♪
キッチンの模様替えがしたくなりました!
私も日々のあれこれにあたふたなので、いつになるか(笑)。
by hatsu (2013-12-12 05:45)
クリスマスまであと何日、今日が終わればあと何日、と子どものように数えながら暮らしてます。
しかしねえ、このあと何日があまりにもいっぱい詰まってて、もう沸騰しそうです。
ゆっくりクリスマスマーケットをぶらぶら、なんてことができたらなあ。
by めぎ (2013-12-12 07:44)
12月ってあっという間に終わっちゃいますよね。
年賀状もまだ全然書いてないし大掃除もしなければいけないし・・・
ファン・ローン博物館の庭園もキッチンも素敵ですね。
タイルに描かれたお花を一つ一つ見てるだけで楽しめそうです♪
by miffy (2013-12-12 17:34)
味わいある雰囲気のキッチン、素適だなぁ~♪
うんうん!inatimyさんおっしゃる様に銅鍋とか、食器類たち。
もう全部近くでじーっと見たい感じです^^
最後のタイルに美しい絵が描かれているのもすごく素適ですね。
光があたって、自然と芸術のコラボにうっとりです。
12月は私の生まれ月なので、なんだかそわそわ。わくわく嬉しい日々。
クリスマスは最近、特別なことをしなくなったけど、それでもケーキ買ってきて
メリークリスマス♪なんて小声で言ったりなんかして、食べています^^
そして、いつの間にか大晦日。母と一緒に大量の料理を作ってお豆煮て
いつのも忙しない時間を何気に楽しんでるかなぁ~^^今年もいつものように
過ごす予定です♪
by baby_pink (2013-12-12 19:03)
→皆さま
『向かいにあるもの』のお話に、nice! & コメントありがとうございます。 12月も半分が過ぎ、年末に向けてオランダでの話題は、年越しの花火。 目を守るために専用のグラスをかけることを勧めていたり。 過激な打ち上げ花火も多いので、それくらい必要なのかも・・・。
→amiさま
テーブルセッティングもとてもすっきりしててキレイでしたよ。 ダイニングの天井には本物のキャンドルを使う木製シャンデリアだったかな。 半地下のキッチンの焜炉、フランス製のようでした♪
→lucesさま
オランダの古い家での注目は、やっぱりタイルかな。 キッチン、外装の他に、民家だと普通の部屋の壁にもタイルがあったり♪ 聖書のお話をモチーフにしたものも。
→ハリネズミさま
壁、デルフトのタイルかもしれませんよね~。 オランダ国内にはものすごい数のミュージアムがあって、昔の家のキッチンを保存したもの多々。 地方のミュージアムも見どころ満載です♪ 炭を入れて寝床を暖める行火もあったり。 ポンプ式の水道のある流しも素敵で。 マニアックな楽しみ♪
→カエルさま
運河沿いのお宅はなかなかリッチな感じが面白く♪ 庶民な私には珍しいものがたくさん詰まってる宝箱のようです。 ダイニングの他に、朝食を食べる部屋があって、それがこの裏庭に面してるんですよ~。 タイルアートもオランダの魅力の一つかな。 動物モチーフは私の好み♪
→hatsuさま
小物も壁も戸棚もオシャレなキッチン空間でした~。 コンロや流しの上につり戸棚がないのが、まさに私の好み。 背が低いから、現代によくあるキッチンの収納棚は使いづらくて(笑)。 窓から明るい光が差し込むのも、いい感じですね。 せめて年末年始はゆったり気分で迎えようと思ってます(笑)。
→めぎさま
お仕事大変ですよね、休暇を前にラストスパートって感じで。 我が家は今年はお休み1日得した気分です。 フランスは12月26日は祝祭日じゃなかったから。 さて、どんな料理を作ろうかしら、と現在、料理雑誌とにらめっこ・・・。
→miffyさま
寒い冬の大掃除は大変だから秋に、と思ってたら、あっという間に冬になっちゃいました・・・私もがんばります・・・。 ファン・ローン博物館、庭園とキッチン以外のお部屋も、壁紙や壁の絵がゴージャスでまさにカナルハウスの邸宅でした♪ 目の保養になりますね~。
→baby_pinkさま
電化製品のなかった時代の調理道具はとっても興味深いですよね。 なくても料理できるんだ、って当たり前のことに驚いたり(笑)。 その国独自で発展した道具もあったりするし、食文化って私にとっては凄くそそられる分野です♪ お誕生日、12月なんですね。 そろそろかしら。 我が家のクリスマスも、いつもと違った美味しそうなものを食べる日になっちゃってます。 オーブン機能がないのでケーキを焼けないけれど、市販のものをあれこれ選ぶのも楽しみ。 新年にはすっかりお節料理は作らなくなったけれど、甘い豆を煮て、貴重な日本食材で和食を楽しむ予定です♪ 普段、怪しげ多国籍料理ばかりなので^^。
by Inatimy (2013-12-17 17:50)
美術館、ミュージアム、色々とあるけれど建物自体も素敵な所がたくさんありますね。
今、ダン・ブラウンのインフェルノを読んでいるせいかもしれませんが、ユーゲント・シュテール様式のホテルの「渦巻きの両側に8の字の蛇、コウモリとフクロウ」なんとなく気になります。何かの暗号で、秘密が隠されているのでは? なんて ^^
ダン・ブラウンには今度はオランダを舞台にした作品を書いてほしいな。
レンブラントとかフェルメールとか、題材はいっぱいありますよね。
by moz (2013-12-19 06:07)
→mozさま
古い建築物大好きなので、気になると撮っちゃいます♪ アール・ヌーボーやユーゲント・シュティール様式は曲線がキレイだし装飾が凝ってていいですよね。 オランダを舞台にした話、どんなふうになるでしょうね~。 レンブラント、フェルメール、ゴッホ、意外なところでミッフィーちゃんとかもアリかな。
by Inatimy (2013-12-26 08:06)