ウィーンでギリシャに出会う [ウィーン 2014 冬]
どこを歩いているか知るには、建物角にあるプレートで。
ここは、1区 (Innere Stadt)。
その下が、通りの名前。
・・・あ、ゴシック書体だ。
2014年12月に行ったオーストリア旅のお話。 ウィーンでの2日目の朝の続き。
小路のクリスマス・マーケットを見て、フォルクス劇場の角を左に曲がってライムントの像に出会った後。
すぐ前の横断歩道を渡り、Volksgartenstraße フォルクスガルテン通りに入ると・・・
・・・三角公園があって、今度は胸像が。
この人物は、Franz Xaver Gabelsberger フランツ・クサフェア・ガベルスベルガー(1789-1849)で、
ドイツ語の草書派の速記を発明した匠のよう。 ミュンヘン生まれ。
Gabelsberger-Kurzschrift ガベルスベルガー式速記というのがあるそうな。
で、後ろにある、屋上にも像、さらに彫刻柱がポーチの屋根を支える建物の正面に回ると・・・
・・・それは、Parlament 国会議事堂。 なるほど、議事堂だから、速記と関係があったんだ。
三角のペディメントの下に列柱のある建物は、1874-1883年にかけて造られた新古典主義建築。
建築家は、Theophil von Hansen テオフィル・フォン・ハンセン(1813-1891)。
デンマークのコペンハーゲンで生まれ、後にオーストリア国民になったそうな。
正面にあるのは、アテナ女神像の泉で、右手には黄金色の勝利の女神のニケ像を持っている。
高さは5.5mあるみたい。
そのアテナ女神像の泉のそばに立つ、丸いランプの街灯には、白鳥に乗った天使もいる。
街灯の足元には、羽根のある女性の顔のライオン・・・これは、スフィンクス(スピンクス)。
と、あちらこちらに古代ギリシャの雰囲気が。
左奥に見えているのは、国旗を掲げるポールで・・・
台座には、二人の天使が紋章を挟んで見つめ合うレリーフがある。
奥に見えてるのは、暴れる馬とそれを抑える人の像。
両側からのなだらかなスロープを上がって、正面階段に向かうと、手すりの下にも天使。
階段を上がって見上げれば、ワッフルの焼き型のような天井とモザイク画が目に入る。
描いてあるんじゃなく、小さな断片で造られた壁画なのだ。 その上には天使の彫刻も並ぶ。
左手にあるモザイク画。 服のシワの色の濃淡、見事だな。
中学生の頃、文化祭実行委員のメンバーになって(しまって)、
切った折り紙を使ってのかなり大きなモザイク画の壁画制作に関わったことがあるけれど、
体育館に集められた全クラスからの各部分をつなぎ合わせて、色が合うよう微調整を加えて仕上げたのは
面白かったと同時に、すごく大変だった思い出。
右手にあるモザイク画。 馬の毛並みの艶やかさ、すごい。
でも、見上げて、壁画ばかりに注目はもったいない。
正面の扉の取っ手には小さな天使がいる。 しかも、左右、ポーズが異なってて可愛いのだ。
背後から見るアテナ女神像。 手に乗ってるニケ像、ちっちゃい。
しばし、前の道路を通る白と赤の路面電車(トラム)を眺める。
この色合いのトラム、どこかで見たことがあるような・・・と思えば、オランダでだ。
アムステルダムからちょっと南のボーフェンケルクまで、
ミュージアム・トラム・ラインというのがあって、春〜秋の期間限定で欧州の古いトラム車両が走ってる。
※ ご参照: オランダで見たウィーンのトラムの記事は、コチラ。
ウィーンは、この日も曇り空だった。
さて、本来のお目当ての場所まで、あと少し。
冬の旅は、薄暗い日が多いなぁ・・・。
欧州の国は夏至から夏が始まるんだそう。
段々また日が短くなっていくのに、妙な感じがする。
そんなオランダの6月23日の日の出は 05:18で、日没は 22:06。
太陽は緩やかに横移動するので、その後も西の空が薄ら明るい。
街のここかしこに点在する天使、かわいいですね。
とくにドアノブの天使、これはかわいすぎる~^^。
掌に乗るほどの小ささ、あとレリーフでなく立体なのがいいな。
日没22時6分、夜ごはんを食べた後も庭仕事ができそう♪。
by ハリネズミ (2015-06-23 17:40)
神話の世界の彫刻がたくさんあって ステキ(*´ω`*)
ドアノブの天使 ホントかわいい♪
by だいず (2015-06-23 21:18)
天使の取っ手、とってもいいな~おやじギャグ出ちゃいました(^_^)
by mitu (2015-06-23 21:38)
ドアノブまで拘りがあって
スゲ〜っす(^^)
by (。・_・。)2k (2015-06-23 21:46)
天使がいっぱい
見て歩くだけでも、興味深く楽しいわ
とってもかわいいしね
by engrid (2015-06-24 00:49)
夏至と共に冬がやってきたんじゃないかと思うような寒い日々ですねえ。そちらはどうですか?
今日は雲が厚くて、ウィーンのお写真と大差ないような暗い一日でした。
by めぎ (2015-06-24 01:46)
壁画、すごく素敵ですね。
取っ手の天使がすごくかわいい♪
by akko (2015-06-24 08:48)
ギリシャ文明の子孫ということが大切なのですね。
ここまでギリシャのキャラクターをそろえるのもすごいなあ。
by ナツパパ (2015-06-24 09:01)
こんな私でも知ってる名前がいっぱい出て来て
心躍ります♪
日没までそんなに時間があるなんて~(^◇^)
遊びまくり(^O^)/
ツマ。
by kaname (2015-06-24 16:32)
女性版スフインクス、お胸の位置が気になりました。
ふふふ。
by ami (2015-06-24 18:17)
街中が美術館みたいだね☆
アテナ女神像の金色がステキだー(・∀・`)
by ふゆん (2015-06-24 18:42)
ウィーンの街は建築のお手本みたいな感じですよね。
伝統的な建物とモダンな建物が調和していて素敵ですよね。
アテナの帽子、塗り替えたのかしら?
金ピカですね~
by miffy (2015-06-24 23:17)
プレートが素敵*萌えますね(笑)
HN変えました!
でも、「のの」と呼んで頂いて構いませんので、
よろしくお願いします♪
by momo (2015-06-25 11:07)
異国情緒あふれていますね
by luces (2015-06-26 08:17)
羽根のある女性の顔のライオンや他の天使の像たちにしても
たくさんあり、楽しめますね。
ギリシァ風というのもうなずけます^^
by アールグレイ (2015-06-26 09:50)
イエロー、レッド
ポイントカラーがグレーな空に効いてますね
by shino* (2015-06-26 22:54)
アテナ女神像のゴールドが、とても素敵ですね~♪
ちっこいニケ像、可愛い♡
by hatsu (2015-06-28 06:06)
→皆さま「ウィーンでギリシャに出会う」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。国会議事堂は、この日最初の目的地の通り道にあったので寄ってみたら、像がたくさんあって、野外美術館のようでした^^。ガイドツアーで中も見られるようです。
→ハリネズミさま
天使たくさんいますね〜^^。あまりにあちこちにいるので、くどいかなと一個一個の写真は撮らなかったんですけど。ドアノブも乗っかってる天使は見てるだけでも和みますよね。日没後、まだまだ明るいので、食後にベランダでパセリなど収穫したりも^^。
→だいずさま
建物の上には馬が引く戦車みたいなのものっかってるし、ギリシャ神話に詳しかったら、いろいろ発見がもっとあったかもしれませんね〜^^。ドアノブ、これいいですよね、ショップにストラップなんかあったら、買ってしましそう。
→mituさま
ふふ、おやじギャク♪ mituさんが言うととっても可愛いですよ〜^^。
→ (。・_・。)2kさま
とことんこだわってますよね。古いお城や宮殿だと扉の取っ手に怪物や親しげな手とか植物の装飾が付いてたりもするんですが、国会議事堂で天使っていうのは可愛らしいです^^。
→engridさま
至る所に翼のある天使の像がついてて、写真の中でも、あ、ここにも、って。天使探しでいくつ見つかるかチャレンジして遊べますね^^。
→めぎさま
寒い日々だったのが一気に今週はトロピカルな夏となりそう・・・30℃超えは、エアコンも扇風機もないので辛いです。ウチワと濡れタオルでしのぐ予定。図書館に行くのもいいかな。
→akkoさま
モザイクの壁画、綺麗ですよね〜。ここまで緻密のではなくても、お風呂場にモザイク画してみたいなぁ・・・というのが夢です^^。ドアノブの上の天使も愛らしくって、我が家だったら猫でもいいな、と♪
→ナツパパさま
どうも民主主義のデモクラシーというのがギリシャ語が語源のようですよ^^。だから、建築もギリシャの要素を取り入れたものなのかしら。
→kanameさまのツマさま
いつまでも明るくって、うっかりすると遅い時間になってるという・・・。明るいからと趣味に没頭してると、帰りますの電話がなって大慌て^^;。
→amiさま
でしょ、ギリシャのスフィンクスのお胸、なかなかのインパクトで^^。エジプトのギザのスフィンクス像にも作られた当初はあったのかしらねぇ。
→ふゆんさま
像も綺麗だけれど、建物大好きな私には街全体が建築博物館のようです^^。木々の葉っぱが落ちて、建物が見やすい冬は、外観見学しやすい季節♪ 夏だったら、緑が生い茂って隠れてしまうんですもの・・・。
→miffyさま
綺麗な金ぴかでしたよ、アテナの帽子にニケ像も♪ 曇り空にも眩しいくらい^^。歩いてると、ちょっぴりチェコのプラハも思い出す感じで、あぁ、オーストリア=ハンガリー帝国だ〜と^^;。
→momoさま
レトロ調な通り名のプレート、いいですよね^^。もっと新しい版もあるんですが、こっちのほうが雰囲気が出てて。HNの件、了解いたしました。
→lucesさま
日本ともオランダとも違う街並み、歩いててワクワクです。普段の暮らしをちょっぴり忘れることができる旅は、気分一新しますね^^。
→アールグレイさま
アテナの像の噴水には、他に、オーストリアを流れる川を擬人化した像もあり、なかなかの美しさでした。スフィンクス、天使の他に、グリフォンのような生き物の像もあったり。外観だけでも楽しめた国会議事堂でした^^。
→shino*さま
なぜか私が旅をすると曇り空が多くって・・・なかなか晴れた空に出会えません・・・冬だから仕方ないなと思いたいけど^^;。曇り女かしら。
→hatsuさま
キラキラな金色でした、修復して間もないのかも^^。彫刻の服のひだの表現もすごいリアルで柔らかそうに見えるから不思議。
by Inatimy (2015-06-29 20:17)
ヨーロッパで曇ると、重たい雰囲気になりますよね~。
石の街だからかな~。
でも日本でもどよんとしていたな、ここ最近の家のお父上。
やっぱり多少の晴れ間は人には必要なのかもね~。
by カエル (2015-07-14 14:54)
→カエルさま
煉瓦の街のオランダでも曇ると重いよ〜。冬はウィーンより太陽の位置が低いし・・・。欧州は<季節性うつ>もあるらしいの。
by Inatimy (2015-07-21 01:34)