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なんとなく緑と青な気分で [ミュージアム]

久々にミュージアム広場に足を運んだら、

観光客がいっぱいで圧倒された・・・。

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5月中旬にふらりと出かけたのは、ゴッホ・ミュージアム・・・ではなく、そのお隣。

名前は、Stedelijk Museum Amsterdam アムステルダム市立ミュージアム
煉瓦の建物の横に白い大きなバスタブがついたような外観。

展示室に入ってすぐに目に飛び込んだのが・・・

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・・・画家Marc Chagall マルク・シャガール(1877-1985)の絵。
ロシア(現在のベラルーシ)出身でのちにフランスの国籍を取得したよう。

絵のタイトルは"Le Femme Enceinte, Maternité" 1913 ・・・訳すと「妊婦、母性」かな。

よく見ると正面が女性の顔で、右側が髭を生やしたおじさんになってた。 
スカートの植物柄もいい感じ。

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同じ部屋には、フランスの画家Odilon Redon オディロン・ルドン(1840-1916) も。
"Hommage a Leonardo da Vinci" 1914 ・・・「レオナルド・ダ・ヴィンチへのオマージュ」

ルドンの絵は、目玉とかクモとか不気味なものも多いから苦手だけど、これならまだいいかな。

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イタリアの画家Giovanni Segantini ジョヴァンニ・セガンティーニ(1858-1899)の絵。
"Il Bacio alla Croce" 1882-1883 ・・・「十字架へのキス」

暗いトーンで、見えづらいけれど、
羊の群れ、女性が子供を抱いていて、その子供が十字架キスをしてるシーン。

アルプスの明るい風景を描く画家さんのイメージが大きかったので意外だった。

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ベルギーの画家Anna Boch アンナ・ボック(1848-1936) の絵。
"Femme dans un Paysage" 1890-1892 ・・・「風景の中の女性」

オランダ語読みだとアンナ・ボッホとなる。
あの陶磁器メーカー、Villeroy & Boch ビレロイ&ボッホの一族らしい。

弟も画家で、Eugène Boch ウジェーヌ・ボック。 彼はゴッホとも親交があったよう。

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George Hendrik Breitner ヘオルヘ・ヘンドリック・ブレイトネル(1857-1923) の絵。
オランダの画家。

"De Dam", voltooid 1898 of later ・・・「ダム広場」、完成1898年かそれ以降。
アムステルダムダム広場を描いたもの。 奥に見えるのは新教会。 左が王宮

これは油絵だけど、水彩画のものが近くのアムステルダム国立ミュージアムにある。
 ※ その絵のある記事は、こちら

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ベルギーの画家Henri Privat-Livemont アンリ・プリヴァ=リヴモン(1861-1936) の作品。
"Rajah" 1900 リトグラフ ・・・「ラージャ」

珈琲の宣伝ポスターか何かかな。 ラージャは、(昔のインドの)王侯という意味があるそうな。

クジャクをあしらった服、帽子やカップにもクジャクの羽模様、手首にはのチャームのバングル。
とても気に入った作品。

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オランダのグラフィックアーティストJac. Jongert ヤーコブ・ヨンゲルト(1883-1942)の作品。
"Van Nelle's Tabak" 1920頃 リトグラフ・・・「ファン・ネルの煙草」

ファン・ネルは、煙草や珈琲・紅茶の製造メーカー。

近寄ってみると結構粗い感じなんだけど、妙に馴染みがあるように感じたのは、この色合いのせいかも。
朱色抹茶色・・・和風だな。

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オランダの芸術家Johan Thorn Prikker ヨハン・トルン・プリッカー(1868-1932)の作品。
"Niederländisch=Indische Kunstausstellung" 1906 リトグラフ
・・・「オランダ領東インドの展覧会」

1906年9月25日から11月4日までドイツクレーフェルト
カイザー=ヴィルヘルム・ミュージアムで開催された展覧会のポスター。 110年も前のものとは。

クレーフェルトは、デュッセルドルフの北西にある街。
オランダ領東インドは、ほぼ今のインドネシアにあたる。

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オランダの芸術家Chris van der Hoef クリス・ファン・デア・フフ(1875-1933) の作品。
"Schaal" デザイン1897-1903 制作1906 ・・・「皿」

これ、欲しいなって思った。 ほうれん草のカレーなんか合いそう。

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フランスの芸術家F.E. Decorchemont デコルシュモン(1880-1971)の作品。
"Bol frise trois rosaces" 制作1924 ・・・「3つのバラ模様の帯状浮き彫りのあるボウル」

フルネームで書くとFrançois Émile Décorchemont フランソワ・エミール・デコルシュモン

このボウルは、Pâte de verre パート・ド・ヴェールという製法らしい。
ガラスの粉末を型の中で熔融して成型するガラス工芸の技法の1つ・・・とWikipediaに

青のような緑のような、ちょっぴり茶色っぽい色も入り混じった部分もある不思議な色合い。
これでカフェオレ、リッチな気分かも。

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気に入ったのは、吊り下げランプの方。

フィンランドのデザイナーTapio Wirkkala タピオ・ヴィルカラ(1915-1985) の作品。
"Hanglampen Model K2-139" デザイン1960

イッタラ社でもデザイナーとして勤務してたそうな。

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いいなぁ・・・と、いつも眺めるのが、このコーヒーポット。 水色のが特に好き。

フィンランドのデザイナーAntti Nurmesniemi アンティ・ヌルメスニエミ(1927-2003)作。
Cooking Pots デザイン1964、Coffee Pots デザイン1957

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イタリアの建築家でもありデザイナーでもあるMatteo Thun マッテオ・トゥーン(1952- )の作品。

ティーポットカップ・・・なんだけど、そうは見えない面白さ。 ・・・使いにくそうだけど。

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古そうに見えて新しかったのが、Vika Mitrichenka ヴィカ・ミトリチェンカ(1972- ) の作品。
"from The Trophy Cups series" 2011 ・・・「トロフィーカップのシリーズから」

ベラルーシ出身でアムステルダムに在住・活動してるそうな。

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これがトロフィーとは・・・もらって楽しいかも。

でも、いつも展示ケースにへばりつくように見てしまうのは・・・

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・・・オランダのデザイナーHella Jongerius ヘラ・ヨンゲリウス(1963- )のお皿たち。

"Schaal met haas" ・・・「野うさぎのいる皿」
"Schaal met nijlpaard" ・・・「カバのいる皿」
"Schaal met slak" ・・・「カタツムリのいる皿」
from the Nymphenburg Sketches series 2004 

ドイツニンフェンブルクという磁器メーカーが販売してる。

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一番欲しいのは、このカバのお皿。 カボチャのスープ、似合うだろうな。
メーカーのサイトを見たら、2,010ユーロ(約235,170円)だった。

この3つのお皿を初めて見たのは、2010年のこと。
パリルーヴル美術館のそばにある、総合ミュージアムのLes Arts Décoratifs 装飾芸術協会で。
ショップでもこのお皿を売っていたのがビックリだった。

メーカのサイトでは他に、鳥、ノロジカ、カエル、キツネ、犬のついたお皿もある。


幅広くいろんなものを楽しめるアムステルダム市立ミュージアム
まだ続きはあるけど、また今度。



食器類を見ると、ついつい何を盛り付けようか考えるよね^^;。

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engrid

ラージャ、いいね、ポスターみたいに飾りたい
この感じ好きなの
ポット、可愛いね、でもお鍋がほしい
愉しいお皿、かたつむりがいいわね
by engrid (2016-06-17 22:36) 

MIKUKO.

うさぎLOVEの私としては、
そのお皿に料理なんて入れられな~~い (T_T)
っていうかその前に、高~~~~い(笑)
by MIKUKO. (2016-06-17 23:59) 

coco030705

こんばんは。
ルドンの「レオナルド・ダ・ヴィンチへのオマージュ」、なんてきれいな絵でしょう。アンナ・ボック(1848-1936) の「風景の中の女性」もいいですね。椅子も座り心地がよさそう。ウサギさんのお皿ほしいです♡
by coco030705 (2016-06-18 00:03) 

(。・_・。)2k

どれもセンス良いですね
俺もウサギが欲しいなぁ

by (。・_・。)2k (2016-06-18 00:18) 

めぎ

青のような緑のようなボウル、素敵ですね~こんなの欲しいなあ。
いやもう、芸術とはすっかりご無沙汰で、ここ何ヶ月もずっとInatimyさんのブログで芸術鑑賞させていただいてます♪

by めぎ (2016-06-18 01:57) 

ハリネズミ

動物付きのお皿、カバがいちばんですね♪。
カタツムリのお皿にエスカルゴ、ウサギのお皿にウサギのお肉・・・・を
盛りつけるとちょっと食欲が減退しちゃいそう?^^;
by ハリネズミ (2016-06-18 08:47) 

ナツパパ

セガンティーニというと、例のアルプス3部作が頭に浮かびます。
こういった絵も描いていたのですね。
トーンの暗さにちょっとビックリしましたが、女性が愛らしい。
やはりアルプスへの愛情を感じました。
by ナツパパ (2016-06-18 09:30) 

luces

ウサギの皿にはスプラウトのサラダをたっぷり入れて
一緒に食べる気分を味わいたいです。
by luces (2016-06-18 10:00) 

yk2

カバの皿、めっちゃ、たかっ!(吃驚)。

これまで、いなちゃんの云うことには大抵笑って賛同してきましたが、これにカボチャのスープは・・・どうだろう~~~?(笑)。
by yk2 (2016-06-18 12:44) 

mitu

カバ ウサギ カタツムリ どれにも食べ物よりか水を入れてお花を浮かべてみたいです
カタツムリには紫陽花が好いかな・・・♪
by mitu (2016-06-18 15:42) 

miffy

どのポスターもインパクトありますね。
お皿もボールもどこか遺跡からでも出てきそうな感じ。
イタリアのデザイナーのティーポットよりも後ろの壁紙が気になりました。
動物たちのお皿、食べ物を入れるよりもアクセサリー入れに使いたいな~
by miffy (2016-06-19 00:26) 

Inatimy

→皆さま「なんとなく緑と青な気分で」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。動物のお皿、可愛いけど高価ですよね・・・カバのお皿(25x25x8cm)で2,010ユーロ(約235,170円)には仰天でした。ちなみにウサギ皿(35x35x16cm)は2,290ユーロ(約267,930円)、カタツムリ皿(21x21x5cm)は1,340ユーロ(約156,780円) とサイズで価格が異なるようです^^;。

→engridさま
リトグラフ「ラージャ」いいですよね。ちょっぴりミュシャのようでもあり^^。ポットや鍋、お皿、他にも今でもお店に並んでそうなグラスや食器の展示もあり。いろんなものを少しずつ見られるというのもお得感ありました。カタツムリ・・・何を盛り付けされるのかしら♪

→MIKUKO.さま
ウサギのお皿、素敵でしょ^^。もったいなくってなかなか使えそうにないかも・・・洗ってる時に耳をぶつけたりやしないか、ハラハラ。ウサギのお皿、カバのよりサイズが大きいので、もっと高いのでした〜^^;。

→coco030705さま
ルドンの絵、レオナルド・ダ・ヴィンチの「聖アンナと聖母子」の絵と関係がありそうですね。アンナ・ボックの絵も美しい点描画でした。ヴィレロイ&ボッホの食器も好きなので、意外な繋がりにびっくり。ウサギのお皿、皆に人気ですね〜^^。

→(。・_・。)2kさま
ウサギのお皿、白い毛のところには、ブルーでまた花柄模様が♪ カバより高額で、2,290ユーロ(約267,930円)・・・諭吉さん、大人数です^^;。

→めぎさま
青のような緑のようなガラスのボウル、いい色ですよね^^。なかなか模様にピントが合わなくって苦労しました・・・。我が家もいい天気だと森や野に出かけ、雨だと外に出るのが億劫になり、ミュージアムに行く回数が減ってますが、年間パスポート的なミュージアムカードを持ってるので、無駄にしないようにしないと^^;。

→ハリネズミさま
おぉ♪ カバ仲間♪ ネコもあったらいいのだけれど、残念ながらなくって。エスカルゴは苦手〜。海の貝は美味しいのに、陸のはダメだなぁ・・・似てるようで違う^^;。ウサギのお皿にウサギは、私、平気かも^^。でも、ブロッコリーや人参など温野菜で飾り付けたくなるなぁ♪

→ナツパパさま
暗めな絵が意外でした、セガンティーニ。なるほど、アルプス3部作♪ 私はアルプスの真昼の青い服の女性が浮かびます^^。十字架へのキス、子供を抱き上げて支え持つ姿、いいですよね。力強さ感じます。

→lucesさま
ウサギのお皿にスプラウト、それもピッタリかもしれないですね〜^^。愛らしい姿だから、色とりどりのマカロンもありかな♪

→yk2さま
カバよりもサイズのでかいウサギ、もっと高いですよ・・・ウサギ皿(35x35x16cm)は2,290ユーロ(約267,930円)ですって。洗うの、手が震えそう。食洗機に突っ込んじゃダメですよね^^;。カバのお皿、かぼちゃのスープ、合いますよ、きっと♪ ブルーの花にかぼちゃのオレンジがキレイに映えそうだもの・・・って、すっかりオランダの補色使いに馴染んでます^^。グリーンピースの緑のスープもいいかもしれない。でも、赤ビーツのスープは強力すぎますよねぇ・・・。

→mituさま
花を浮かべる・・・新しい使い方ですね〜^^。カタツムリに紫陽花、今の時期にぴったり♪ 鳥の餌を入れて庭に置いたら・・・スズメさん達、怖がってきてくれないかな^^;。

→miffyさま
イタリアのデザイナーの背後にある壁紙みたいの、これも誰かデザイナーの展示品だったかな。名前はチェックしてないけど、面白いですよね^^。それに白のティーポットとカップがますますキレイに見えました。動物のお皿をアクセサリー入れに・・・なるほど。ウサギの耳にブレスレットかけられそうだ^^。カバの耳にはリングかな。
by Inatimy (2016-06-20 22:29) 

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