春の野に出る

雲がもくもく。

あの建物、土手の向こうに、アムステル川。

左側には水路、右側には野が広がる。　並木道ではなく、アムステル川と野の間にある水路沿いの道。

4月中旬、南の野に自転車で出かけた。　時折、自転車を停めて、気になるものをじっくり堪能。
最低気温7℃、最高気温18℃くらいの日。

野には春らしく花が咲く。　　白い花は、ヒナギク。　キク科 キク亜科 ヒナギク属。

　学名：Bellis perennis ベリス・ペレニス。
　オランダ語：Madeliefje マーデリーフィェ。

オランダでは女の子の名前として使われるMadelief マーデリーフ。
それに縮小辞（指小辞）-je がついて。　マーデリーフちゃん、ヒナギクちゃん、って感じかな。

そして春といえばタンポポ（蒲公英）。　日本からすると西洋タンポポ。
なんだかここのは、サイズが大きい。　牛の”肥料”がいき渡ってるからかも・・・。

　学名：Taraxacum officinale タラクサクム・オフィシナリス。
　オランダ語：一般的には、Paardenbloem パールデンブルーム（意味は、馬花）とか、
　　　　　　　Molsla モルスラー（意味は、モグラ菜）。

　他にもオランダ各地でさまざまな名前のバリエーションがあるみたい。

春になって、農家さんの牛の放牧が見られるようになった。　まだほんの少しだけど。

水墨画のような牛の斑。　ツノがあって、先が前を向いてるところ、ちょっと怖い。

他にも、もう一頭、牛。　ジョリジョリと夢中で草を食んでいた。
ホルスタインっぽい模様。　この牛にもツノがある。

遠くまで広がる緑の野。　全く密ではない世界。　山もない。

右上の方をズームしてみると・・・

・・・あっちにも、牛の放牧が。

道に沿って走る水路。　水面と地面の差がほとんどない、柵もないのがオランダっぽいところ。

この先にある小さな橋を渡って、
Nes aan de Amstel ネス・アーン・デ・アムステルの村を抜けて行こう。

教会の前に出てきた。　毎度おなじみ、Sint-Urbanuskerk シント＝ウルバヌスケルク。
いつも南へ向かう農道から野の遠くに見えてる尖塔の教会。

教会の煉瓦の壁にある日時計、影は午後1時過ぎを指していた。
合ってるのかな・・・と調べてみたら、写真のデータではこの時、15時1分。　あらら。

冬時間に直しても14時1分だから、やっぱり違う。　季節によるズレなのかな。
オランダでは季節によって、太陽が昇る方角＆沈む方角、太陽が上がる高さも、かなりの差があるから。

目の前に広がるのは、川。　名前は、Amstel アムステル。

教会の前に広がる、この川のある風景が心地よい。
ベンチに座って、持参のお茶を飲み、しばし、休憩。

再び自転車をこぎ、川沿いを南の方へと走り、途中で左に曲がると・・・

・・・温室の横に出る。　

柵で囲われた中に、青紫の小花が咲く植物に覆われた小さな盛土。
飼われてる黒い鶏さんがその上にくつろいでいた。　卵、温めてるのかもしれない。

青紫の小花は、たぶん、セイヨウカキドオシ（西洋垣通し）。　シソ科 カキドオシ属。

　学名：Glechoma hederacea グレコマ・ヘデラセア。
　オランダ語：Hondsdraf ホンツドラフ。　直訳は、犬の急ぎ足。

先に進むと、水路にかかる橋があって、そこからぼんやりと眺める。　睡蓮はまだみたい。
遠くに、さっきの教会の尖塔。

同じ位置で縦で撮ると・・・

・・・高く青い空まで入って、心地よく。

この日の話、あと1回続く。

なかなか進まない・・・。

ボビンレースは、2時間かかって、やっと1cm織れるくらいの進度。
読書は薄いスペイン語の本なのに、舞台が宇宙で単語から想像がつかない世界。

それに、この時期、天気がいいと、すぐに出かけてしまうしね＾＾；。

タグ：植物 自転車散歩

コメント 21

芝も春になって伸びてきて、牛の放牧も開始されたのですね。
空の色も夏が近づいた感じの青空ですね。
by ma2ma2 (2022-05-31 19:16) 

素敵な日時計ですね。この空気の中自転車こいで飛ばすの気持ちがいいでしょうね。私もやってみたいです。
by JUNKO (2022-05-31 20:43) 

青空とリフレクション、清々しいですね。
日本ではここ数日すっかり夏日です。
早くも先日はエアコンをつけました＾＾；
by kyon (2022-05-31 23:32) 

こんにちは。
マーデリーフちゃんは、可愛い感じですが・・・
最近日本で「菊」の文字ある名前を聴かなくなった印象です。
タンポポもオランダサイズ？なる程です。
EUではホルスタイン系も肉乳両方で飼育されている話を聞いた事あり・・・
広い空間に放牧、羨ましい環境ですね。
「なかなか進まない・・・」５・６月と最高に過ごし易い季節が到来・・・
致し方ないですね！？(=^･ｪ･^=)
by Boss365 (2022-06-01 00:34) 

晴れて気持ちの良い日には、やはり散歩したくなりますね〜^ ^
空が映り込んで綺麗〜のんびりした空気が流れていて素敵です。
by おと (2022-06-01 04:49) 

女の子の名前にも使われるマーデリーフ、
“ちゃん”を付けると可愛らしさが感じられますね(*´艸`*)
いっぽうのタンポポはオランダ語だと、
“馬花”もしくは“モグラ菜”かぁ(￣∇￣)
クッキリと風景をリフレクションするアムステル川、
流れの穏やかさが表れていますね(´ー｀)
by あおたけ (2022-06-01 06:16) 

４枚目かな、緑の草の上で春の陽を浴びてのんびり知り牛。
側にいるのは仔牛ですよね。
by 斗夢 (2022-06-01 06:35) 

日時計は季節による変化があるので精度は期待できないですね。
朝、昼、夜とその間、くらいの精度でわかれば当時は目的を果たしていたのではないでしょうか。
川の水面が風がないのかきれいに景色が映ってますね。
by YAP (2022-06-01 08:15) 

牛の放牧の様子が見られるなんて♪
きっと日本では北海道とか・・・阿蘇とか？かなぁ
青い空の浮かぶ雲がとてもいいアクセントで
緑の大草原とマッチしてますね(^^　いいなぁ♪
by marimo (2022-06-01 08:25) 

春の野花が咲く草原には放牧された牛が草を食んでのんびりとした風景が素敵ですね。
富士山の麓でも放牧された牛が草原でのんびりとしておりますがオランダでも同じような風景が見られるとは何処の世界も同じのようですね。
by kousaku (2022-06-01 10:51) 

日時計ってところがカッコイイですね
時期によってズレるんでしょうけど

by (。・_・。)２ｋ (2022-06-01 12:26) 

牛さんが放牧されている草原の緑が美しいですね。
長閑な風景に癒される感じがします。
川面に映る景色がとっても綺麗です。
by kuwachan (2022-06-01 12:49) 

牛の”肥料”がいき渡ってる(笑）なるほど！
たんぽぽだって栄養があると大きくなれる(≧∇≦)
牛の放牧の風景で一気にお写真から伝わってくる空気が暖かになってように感じます。
ツノが前向いているのは「近づいたら突っつくよ」との意思表示のようでちょっと怖いけどw
２時間かかって1cmの作業も無限の想像力が必要な小説を読むのも
とびきり贅沢な時間の過ごし方ですね＾＾
by ちぃ (2022-06-01 15:09) 

こんにちは＾＾
本当に気持ちの好い風景ですね♪
牛さんのアップのお写真、好きです＾＾
日時計が素敵ですねぇ〜
by いろは (2022-06-01 15:17) 

この長細い写真の縦横比、なかなかいいですね。
10年以上前、ソニーのコンデジを買ってこの比率を経験しましたが、私はうまく使いこなせませんでした。
こういう風に写すとカッコいいんだな～
by めぎ (2022-06-01 17:03) 

陽時計、あまり正確ではないのでやすね。
でも、デザイン的に素敵でやすね！
by ぼんぼちぼちぼち (2022-06-01 19:40) 

草を食べる音ジョリジョリって、勢いを感じます
青空に白い雲、いろいろな形に見えて楽しいですね＾＾
by mitu (2022-06-01 19:54) 

静かに静かにゆっくりと時間が流れ長閑に感じる風景。
盛り土の上で寛ぐ黒い鶏をみても・・・穏やかですね。
by ヤッペママ (2022-06-01 20:19) 

ヘッダー変わったんですね。
牛さんと言えば、この前行った島でも放牧してました。
これから梅雨になると家に居なければいけない時間が増えるので、
晴れているとどこかに出かけたくなりますよね。


by miffy (2022-06-02 15:39) 

気持ちの良い青空ですね。こういう時は、散歩したくなりますね。
by テリー (2022-06-03 14:40) 

→皆さま「春の野に出る」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。4月中旬、花粉が飛んでるけど、外に出ずにはいられない、いいお天気の日でした＾＾；。春は人も生き物も植物も活発になりますね。

→ma2ma2さま
オランダの野は、年中、緑なんですよ＾＾。耐寒性があるのかしらね。

→JUNKOさま
日時計、いいですよね。上下にラテン語が書かれています。車があまり通らない道を自転車で走るのは心地よく＾＾。

→kyonさま
私は実はエアコンのある暮らしって、日本では3年ほどしか体験したことがなくって＾＾；。昔は暑さに強かったです。

→Boss365さま
名前に「菊」が入るの、珍しくなりましたよね。花の名が入る名前って、私は憧れでした＾＾。肉牛、乳牛、最近は牛肉も牛乳もすごくご無沙汰です。豚肉・鶏肉・七面鳥が多いかな。飲むのは山羊乳だし。あれこれしたいことが山積みで、なかなか進みませんね・・・セーター編むのもあと少しというところで止まったまま。＾＾；。

→おとさま
この３連休は、天気が悪くて雨が多く、散歩にも出ず家でのんびりしてました＾＾。ベランダの水やりと、タネからの向日葵が室内で大きくなってきたので外の鉢に植えたくらいかな、外に出たのって。

→あおたけさま
タンポポ、オランダでは正式名称がなくて、いろんな呼び方がある様子。他には「犬花」もありましたよ＾＾；。平らな地のオランダなので川の流れもゆるやか♪

→斗夢さま
水墨画のような模様の牛さんの後ろにいるのは、子牛でした＾＾。他に周りを鳥がウロウロ。5枚目の写真の左下にちょこっと写り込んでます。

→YAPさま
朝、昼、夜・・・大雑把ですよね＾＾；。教会のミサが始まる時間とか大体でだったんでしょうね。この日は川面が穏やかめでした♪

→marimoさま
牛の放牧、オランダは街からすぐに野が始まってる感じなので、牛や馬、羊などがいろいろ見られます＾＾。牧草地がどこまでも続いて、遠くを見ることができるので、目にも優しい感じです。

→kousakuさま
住宅街が途切れるとすぐにこんな緑の野が広がっています＾＾。街からすぐ。オランダには山もないので。

→ (。・_・。)２ｋさま
日時計、しかも煉瓦造りの壁に、ってところがいいですよね＾＾。時計がある今の世の中、多少のズレは構わないですものね。

→kuwachanさま

春の野は、鳥たちが巣作り、子育てをしてるので、場所によっては刈られることもなく、終わるまで放置されてます＾＾。5月に行ったらトウモロコシ畑が始まってました。川辺のベンチに座って、のんびり川を眺め、行き交うボートを見るのも長閑です♪

→ちぃさま
牛の”肥料”、効きますね。我が家でも園芸センターで入手した牛糞のペレット使ってます＾＾。日本のホルスタインはツノが切られてるみたいですね。オランダに来るまでホルスタインにはツノがないと思ってました・・・。なんか、私の趣味って時間がかかるものばかりみたい・・・せっせと地道に今週も時間を見つけてはボビンレースしてます。編みかけのセーターも放置してるなぁ。

→いろはさま
牛さんのアップ、先日もまたたくさん撮ってきました＾＾；。見てて飽きない、撮ってても飽きなくて。表情豊かな牛さんです。

→めぎさま
16:9で縦にして空も入れると、なかなか面白いシーンができます＾＾。大体、野に出かける時は横長の風景が多いので、この比率に設定。ブログのヘッダー写真に向きそうな光景がある時には街の中でも横長で。撮りたい部分によって、他の比率にも変えたり。

→ぼんぼちぼちぼちさま
煉瓦の壁に日時計というだけで、かっこいいなぁ、と撮ってしまいます＾＾。正確でなくても、今の時代は時計があるから構わないですよね。

→mituさま
動物が何かを食べてるのを見るのは好きです＾＾。音も好き。青空に白い雲、上空は風があるのか、いろいろ表情を変えてました。

→ヤッペママさま
花で覆われた盛土にくつろぐ鶏さん、花のいい香りしてるかしらね＾＾。日々時間に追われるように動いてるので、長閑な風景は和みますね。

→miffyさま
ヘッダー、6月になったので変えました＾＾。オランダは梅雨はないけれど、なかなかすっきり晴れない日が続くこともあるので、晴れてるうちにお出かけですね。逆に長いこと雨が降らない日も続いたり、極端かもしれない。

→テリーさま
晴れた日には外の空気を吸うのが一番ですね＾＾。お日様を浴びて、ビタミンDも得ないといけないし♪
by Inatimy (2022-06-06 22:17)