SSブログ

運河沿いのガラスの向こう [植物]

あの時は、エルミタージュ美術館の帰りだった。

気になって、エントランスまで回って、そこが何なのかを確認。

あれから、もうすぐ5年・・・やっと来られた。 随分と遠回りしたもんだなぁ。

ams7dhrt19.JPG 

夜警メンバーが集合してたレンブラント広場旧式トラムを見かけた日の続き。 

7月の話。 本当の目的地は、この運河沿いにある・・・

ams7dhrt1.JPG

・・・Hortus Botanicus Amsterdam アムステルダム植物園。 

薬草園として1638年に設立されたのが始まりで、
中には東インド会社の船がもたらした海外からの植物もあるみたい。

パリ植物園は無料だったが、アムステルダム植物園は有料・・・。  

ams7dhrt2.JPG

オニバスのある小池には水色のトンボが。 

左に見えてる茶色っぽい葉がオニバス。 まだまだ小さかった。 

花の時期は8~9月らしい。 今だったら咲いてるかな。

ams7dhrt3.JPG

パリの植物園が広い庭園だったのに対し、
アムステルダム植物園は、なんとなく研究所の敷地内に生い茂る裏庭的な雰囲気。

敷地はそれほど広くなく、三角形の形をしている。 

ams7dhrt4.JPG

でも、そこではぎっしりと多種類の植物が成長し、濃縮された面白さ。 探検気分。

右にあるのは、原始植物っぽいGunnera tinctoria グンネラ・ティンクトリア

パリヴァンセンヌの森にある花公園でも似たものを見たことがある。
あれは、Gunnera manicata グンネラ・マニカタ(日本ではオニブキ 鬼蕗)だった。 

ams7dhrt5.JPG

グンネラのあるGrote Vijver 大池を超えると、
すぐに敷地の端まで来て、隣接する切妻屋根の建物が。  トラムの走る音も聞こえる。

ams7dhrt6.JPG

それでも巨木になるSequoia sempervirens セコイアもあったり。 

Redwood レッドウッドとも呼ばれるそう。 ホントに木の皮が赤茶っぽい。

ams7dhrt7.JPG

Palmenkas パーム椰子温室の裏にあるバラアーチを抜ける。 足元には、花の後の姿。 

すれ違った、まだまだ足元がおぼつかない小さな女の子。 

お母さんとゆっくり歩きながら、その実らしきものをしゃがんでは拾って、
手に持った籠に集めていた。  

可愛いな。

ams7dhrt8.JPG

植物園のお手入れ用具。 普通の道具で、ちゃんと育てていけるんだなぁ。 

肝心なのは、マメさ?

ams7dhrt9.JPG

敷地の中央にあるMexikaanse kas メキシコ温室で。 ウチワサボテンっぽい。

ams7dhrt11.JPG

Vlinderkas 蝶の温室は窓ガラス越しに。 私はあまり得意ではないゆえ外で待つ。 

幼虫のイモムシアオムシもダメだし、の羽根についてる鱗粉も苦手。

普通にその辺を飛んでるを見るのは平気だけど、閉鎖的な空間で・・・と思うとねぇ。 

平気なKamoさんは、温室の中、もうすっかりどこにいるのか分からない。  

ams7dhrt10.JPG

外で待っている間、温室の周りを。 その壁には大きな雨樋のような水路がついていた。

ここにも、さっきの女の子が集めてた実が。

hnct2al2.JPG

小さな花の集まりだけれど・・・

hnct2al1.jpg

・・・の中にもがあるみたいな構造。 黄色い棒が飛び出てる。

これは写真をトリミングしてみた。

その場で拡大鏡代わりに使えるのも、デジカメの面白さ。

hnct1cprb2.JPG

Crepis rubra クレピス・ルブラ。 日本では、モモイロタンポポ(桃色蒲公英)

その中心部分は・・・

hnct1cprb1.JPG

・・・星型の長い飴の集まりの元にふさふさ毛。 先がカールしたステッキに囲まれてるみたい。 

こういうのに遭遇すると、まだまだ自分が気づいてない、見えていない世界があるんだな、と
ワクワクしてくる。

群生の花、1つの花、花の一部分・・・ 楽しみかたも様々。

ams7dhrt12.JPG

蝶の温室から出てきたKamoさんと合流して、その裏のRotstuin ロックガーデンへ。 

私と同じくらいの背丈にもなりそうなネギ。  Allium pskemense とあった。

ams7dhrt13.JPG

しゃがみ込んで、足元に生える白い花を撮る。  

マンネングサの仲間っぽい感じ。 

ams7dhrt14.JPG

これはトウダイグサ(ユーフォルビア)の仲間っぽい。 

・・・と、「~の仲間っぽい」で片付け。

花の形に夢中になって、ついついネームプレートをチェックするのを忘れてしまうのだった・・・。

ams7dhrt15.JPG

Drieklimatenkas 三気候温室の入り口にアート。 

あみだくじのような葉脈。 

ams7dhrt16.JPG

まずはSubtropische kas 亜熱帯温室

螺旋階段が見えたので、上がってみたら通路が。 

空中散歩気分を味わえる。  背の高い木の葉も楽々観賞。

ams7dhrt17.JPG

隣の温室はTropische kas 熱帯温室

扉を開けた途端、何だ、これは・・・という空気感。

ねっとりまとわりつくように重い、熱帯雨林の蒸し暑さ・・・日本の夏を思い出した。

亜熱帯を通り越す暑さだったんだなぁ・・・。  

ams7dhrt18.JPG

その隣にはWoesijnkas 砂漠温室。 乾いた暑さで心地いい。 快適。

ガラス越しに外の運河が見える。 一枚目の写真は、この温室から撮ったもの。

ams7dhrt20.JPG

ぷちぷち、ぷにぷに・・・多肉植物って可愛い。  しゃがんで、じっくりと観賞。

ams7dhrt21.JPG

ちょっと見上げて葉脈を楽しんだり。  ヤツデの葉に似てるな。

ams7dhrt22.JPG

さらに見上げて異国感。 椰子のようで椰子じゃない。

Pachypodium lamerei パキポディウム・ラメリー

キョウチクトウ科で、アフリカのマダガスカル原産の多肉植物。 幹の表面はトゲトゲ。 

ams7dhrt23.JPG

温室の外にも。 ルノワールの描く木漏れ日のような斑点の植物が。 アロエの一種かな。

ams7dhrt26.JPG

食虫植物。 ウツボカズラ科ではなく、これはサラセニア科のほうみたい。

目の前にある口をあけた壺・・・

好奇心を抑えきれず怖いもの見たさでのぞくと、中には・・・・・うっ・・・。

・・・すでに満腹のようでした。  

ams7dhrt24.JPG

花の多い植物園だから、庭にはミツバチの巣箱もある。  気をつけてね、の立て札。 

ams7dhrt25.JPG

Oranjerie(Orangery) オランジェリーを改造したカフェでひとやすみ。 

人参とナッツのタルトエスプレッソ・マキアート。  

晴れて25℃まで上がった日だからテラス席の方が人気だったけど、
我が家は中で日焼けを気にせずのんびり。

ams7dhrt27.JPG

この日、オランジェリーのカフェではJAZZコンサートがあった。 

少しだけ聴いてから、出口の方へ向かう。 

ams7dhrt28.JPG

ショップでは植物も売っている。 背の低い小ぶりな向日葵。 

ams7dhrt29.JPG

楽しかった、アムステルダム植物園。 4時間半ほどいたと思う。

またになったら来ようかな。 その頃は、どんなが咲いているだろう。 

ams7dhrt30.JPG

左から、植物園の案内パンフ、企画展示のDVD、ポストカードとそれを入れてくれた袋。 

 

山ほど撮った植物・・・という訳で、また花の写真が続くかも。

 

植物園、動物園、水族館は、いくつになっても楽しいところ。
皆さんは、どう?

 

ご参考に: パリの植物園 ← クリックすると以前のブログ記事へ。

 

※ 写真はSONY。


nice!(34)  コメント(10) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 34

コメント 10

ぴーすけ君

パリの公園よりもアムステルダムの公園のほうが
1つ1つじっと見て何かな?って観察ができて楽しそう♪
by ぴーすけ君 (2013-08-20 19:51) 

旅爺さん

野性味が満喫できるような素晴らしい植物園ですね。
爺はエルミタージュ美術館は見たけどここには行きませんでした。
by 旅爺さん (2013-08-21 06:30) 

kaname

こにある如雨露、二つともデザインが可愛いですね!
by kaname (2013-08-21 12:48) 

めぎ

如雨露の写真、素敵ですねえ。ホント、こういう普通の道具でお世話しているんですよね。
この一か月、暑かった時期に、子どもの滞在でうちのバルコニーは水を遣るのがやっとで、何もかも伸び放題、暑さで枯れた部分もぼうぼう状態、大事なバラも花が咲いたのも気がつかないほど放ってありました。
ようやく落ち着いた日常が来るのが楽しみです。
by めぎ (2013-08-21 17:28) 

baby_pink

モモイロたんぽぽかわいいですね。
淡いピンク色がやさしくって癒されます♪
小さな女の子。幾つひろえたのかな?
その実でなにするのかなぁ^^御ままごとかしら♪
こうやって緑の中、周りを見回すと小さな¨ステキ¨
がいっぱいちりばめられているのですね。
今朝の東京はちょっぴり寂しげ(曇り空)な感じなのですが
Inatimyさんのお部屋へ遊びにきて元気なパワーを
もらえた感じです^^さぁ!今日もがんばります。
by baby_pink (2013-08-22 07:27) 

Inatimy

→皆さま 
『運河沿いのガラスの向こう』のお話に、nice! & コメントありがとうございます。 金曜のオランダは久々に25℃まで上昇予報。 天気もいいので朝からマルクトに買い物、洗濯、掃除が順調。 庭のリンゴの木にたくさん実がなってるお家の横を通り過ぎた時に、なんだかいいものを見た気分に。 実りの秋がそこまで来てる♪

→ぴーすけ君さま 
パリの植物園は広すぎますねぇ・・・ポイント絞って見ないと、歩き疲れて全部制覇は無理だし。 アムステルダムの植物園はその点、いいかも。 でも運動不足解消にはもっと歩かないといけないな、私・・・。

→旅爺さんさま 
エルミタージュから運河沿いに歩いてすぐなんですよ。 植物園の近くにはさらに動物園があります♪ その動物園には小さな水族館も併設されててレトロ調なのも良かったです。

→kanameさま 
如雨露、カッコいいですよね~。 私が使ってる如雨露はIKEAのスタイリッシュなデザインなんですが、こういう業務的・機能的なデザインも憧れます♪ 

→めぎさま 
狭いゆえ置き場に困るから部屋のインテリアにも花瓶代わりにもなるIKEAの如雨露を使ってますが、昔ながらの形、しかも大容量なのにも魅かれて撮りました。 ブラシもなかなか。 それが頭に残ってて、マルクトのブラシ専門の店で衝動買いしそうになりました(笑)。 丸く育てられた小さな菊(クッションマム)を花屋さんで見て、それにも心ひかれ・・・でも荷物持ち切れなくて断念。 

→baby_pinkさま 
モモイロタンポポ、見たのはその時が初めて。 優しい色合いに心がなごみますね~。 最近は2~3歳でもタブレットなど画面見て遊ぶ子が増えてるという話を聞いたので、自然のものにふれてる姿にホッとしました。 毎日の忙しさに追われていると、あっという間に日が暮れて・・・ですが、何気ないシーンにも嬉しいことが詰まってたりして、バタバタな慌てモードにブレーキかけてくれるのでありがたいです♪
by Inatimy (2013-08-23 20:04) 

カエル

kamoさんのような旦那さんがいたら私も一緒に散策できたんでしょうけど、都会のもやしっ子だから自然と戯れるのは難しそうだわ。
だから私にはそれを満たしてくれる友人がいるのだわと再確認したりして。
職場では、虫が居ると「カエルちゃん!」と呼ばれますよ。
あのゴ○○リの始末は私と決められたみたい。
昆虫のアートは結構見るの好きですね。
あと骨格。海老と蝉の足の構造は似ているよね。
この季節になると、コンクリートに落ちてる蝉を拾っては、土の上に返すのが忙しいのよ。。。
by カエル (2013-08-24 11:12) 

moz

たくさんの植物達に囲まれると、何となく幸せですよね。^^
モモイロタンポポ、拡大してみると、ほんと!! 二つの持ち手が付いたステッキが並んでいるようですね。ルノワールの木漏れ日、わかります ^^
いいな、この葉っぱ。
蝶ちょ、苦手なんですね。
ぼくもあの鱗粉は苦手です。小さい頃つかまえた蝶を触っていて鱗粉がとれて・・・びっくりしてから苦手になってしまいました。
それでも、最近は触れないけれど、写真に撮るくらいは平気になりました。
by moz (2013-08-25 11:45) 

miffy

探検しながら見学できる植物園面白そうですね。
この前、ジュラシック・パークの世界のような巨大植物の間を
歩きながら小人の気分を味わってきました♪
旅した気分でいろんな地域の植物を楽しめるのは良いですね~
by miffy (2013-08-26 23:42) 

Inatimy

→カエルさま 
私の父も趣味によって友達がさまざま。 一緒に絵を見に行く友人、山歩きする友人、釣りに行く友人・・・と交友関係広くって(笑)。 我が家ふたりともゴ○○リ苦手なので、日本では姿が見えなくなるまでスプレー式の泡でかためるものでポイ・・・。 でも幸いなことに、オランダではまだ見たことがない♪ 「海老と蝉の足の構造は似ている」・・・うん、そうかも~。 でも私は食べられる海老がいい(笑)。 落ちてる蝉を拾っては、土の上に返すカエルさん、優しいな~。 そうそう、オランダにはセミもいないので静かな夏です・・・。

→mozさま 
使うのがSONYのRX100になってから花の一部分を見るのが楽しくて。 カシオより画像がキレイ。 ルノワールの木漏れ日、パッと見てそう感じたんですよ~。 分かっていただけて嬉しいです。 蝶が苦手になった原因、同じですよ、手についた粉が衝撃的で。 トンボを捕まえた時にはなかったのに、と。 野外で写真撮るなら大丈夫なんですけれどねぇ・・・。 

→miffyさま 
いろんなものが船で運ばれてきたんだな~と思うと、ワクワクしますね。 そういえば、モネの庭の植物も、モネが旅先から送ったものだったなぁ・・・なんて思い出したり。 ジュラシック・パークの巨大植物の間を歩かれた旅のお話も楽しみですよ~。 
by Inatimy (2013-08-28 18:54) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。