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野から見える教会へ [街並み]

中学生の頃、「嵐が丘」を読み始めたけれど、

すぐに挫折した。

出てくる人が多くて、しかもカタカナの名前だったので、

いったい誰が誰なのやら・・・。

そういえば世界史も苦手だったな。 1世、2世とかもあるしね。

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6月の初め、Amstellanddag アムステルラントの日に出かけたお話。
いよいよ、予告してた教会が登場。

赤いポピーは、あちこちでよく見かける。 道路脇や線路沿いでも。
風にゆらゆらなびいてた。

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いつものように並木道あたりまでダーッとひとっ走りして動物がいるかチェック。

草を食む馬を見かける。

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野では春に生まれた仔羊たちが。

さらに近づこうとすると、母羊が食べるのをやめて睨みをきかせてきたので止めた・・・。

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アムステル川から一本西側へ入った水路沿いを走ると教会が見えてくる。

並木道あたりから野の写真を撮る時に、いつも遠くに小さく見えてる尖塔のある建物。

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カモも子連れ。 

裏側からNes aan de Amstel ネス・アーン・デ・アムステルの村へ入る。

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これが訪れた教会、Sint-Urbanuskerk シント=ウルバヌスケルク
アムステル川から見た姿。

教会としては1631年からあるようだけれど、今の建物は1889年の。
設計したのは、オランダ人 Joseph Cuypers ヨセフ・カウパース(1861-1941)。

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彼の父親は、有名な建築家 Pierre Cuypers ピエール・カウパース(1827-1921)。

アムステルダム国立ミュージアムアムステルダム中央駅をも設計した人。

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父親が凄い建築家だから、その息子が作った教会も気になっていたのだ。

小さな村にしては、かなり大きな教会だもの。
当時の村人の信仰心や財力、結束の強さが見えてくるよう。

裏側へ回って、開いていた扉から中へ入る。

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奥の方が入ってきたエントランス。 教会というのは西が入り口になっている。 

外観もそうだったように、煉瓦造りで石の部分が少ない。
オランダには山が無いからね。

祭壇前まで来て、そこにいた教会の人に写真撮影可能かどうか聞いてからだったので、
入り口付近から祭壇を見た写真を撮り忘れてしまった・・・。

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エントランスの上にあったステンドグラス。

中央にキリスト、足元にはラッパを吹く天使、その下に地獄の様子。 
右下には羽のある悪魔かな。
左には聖母マリア、上には天国の扉の鍵を持ったペテロがいるよう。

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北の翼廊のステンドグラス。

3人の天使が座ってる。 中央の天使が一番高い地位かな。
その前には跪く人々。 中央のふたりが木箱を差し出してる。 何が入ってるんだろう。

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南の翼廊のステンドグラス。

人々が茶色い服の修道士をひったてようとしてたり、他の修道士たちが祈ったりしてる。
何があったのか、よく分からない・・・。

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北の翼廊のステンドグラスのそばにパイプオルガンがあった。

石の柱には時計。

クロッシングの上を見上げると、ガラスかプラスチックの天井になっていて、
上からの光を通していた。

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座席の渦巻き装飾が可愛い。 いいテカリ具合。

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この像が、おそらく聖ウルバヌス。

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主祭壇の右横に位置する礼拝堂の壁画。 左端に写ってるのは講壇の階段。

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講壇には大理石の彫刻が。

奥に見えてる上階部分がパイプオルガンを演奏するところ。

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手を広げるキリストの姿。 服のひだの様子がなめらか。

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礼拝堂の壁の絵も、祭壇も凝っていた。

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幼子を抱き、ユリの花を持ってる。

台座には何やら文字が。 "SANTE JOSEPH ORA PRO NOBIS"
ラテン語で「聖ヨセフは私たちのために祈る」という意味・・・かな。

聖ヨセフは、聖母マリアの夫で、キリストの養父。

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側廊に並んでいるステンドグラス。

イチジクの葉っぱや葡萄など、聖書に登場する植物でデザインされてるみたい。

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旗の中央は細やかに刺繍されてるよう。 

糸の色の違いで表現した髪の毛の微妙な色合いが見事だった。

キリスト教について詳しく知ってれば、
壁画、彫刻、ステンドグラス、旗など室内装飾ももっと楽しめるんだろうなぁ。
でも、登場人物が多過ぎて。

詳しくない私は・・・

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・・・やっぱり、この丸みのある渦巻きが気になる。

好きだったパンが、こんな形。
スペインでCaracol カラコル、ドイツでSchnecken シュネッケンと呼ばれてるもの。
どちらも意味はカタツムリ。

レーズンやシナモンが入ってたパン。 店によってアイシングがけも

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外のフェンスには花がいっぱい。 青いヤグルマギクがキレイだった。

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名前が分からないけど白い花も咲いてた。

教会から出てきた時には既に午後2時過ぎ。

お腹が減ったねと話をし、どこかで食べることに。

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教会からアムステル川沿いを少し南下したところにあるカフェ・レストランへ。
Cantina del Corazón・・・と、名前はスペイン風だった。

道路を挟んで店と反対側にあるテラス席にした。 
テラスと言っても、川にちょっと出っ張った桟橋的なところ。
テーブルの横にはすぐ川が。

船がそばを通ると波が岸に当たって、足の下の方でチャプチャプ音がする。
中には、桟橋テラスに船を横付けして上陸するお客さんも。

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オーダーしたものが目の前に来た時には驚いた・・・目玉焼きが3つものってる・・・。

Huevos Rancheros ウエボス・ランチェロス
メキシコの田舎料理で、本来はトルティーヤの上にスクランブルエッグや目玉焼き、
トマトチリソース、マッシュした豆、ライス、アボカド添えのようだけど、ここのは違った。

卵、セラーノハム、チーズののった、クロックマダムみたいなものだった。
夕食が入らない程満腹・・・。

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牛が寝そべる野をしばし眺める。 動物の寝姿っていいなぁ。

帰り道は自転車をめいっぱいこぐ。 
運動して消化させないとねぇ。


教会のお話、1/3終了。
まだ残ってるのだった。

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ねこの手

ここでもポピーは道端や、畦道に咲いています。風に揺らめく姿は綺麗ですよね。
綺麗といえば、ステンドグラス!!もう、ウットリです(*´∀`*)
ほんと、宗教的背景がわかれば、もっと楽しめるんでしょうね。
ただ眺めるだけで終わってしまうのが残念に思います。
by ねこの手 (2014-06-27 23:49) 

母ちゃん

午後2時にこのボリュームたっぷりのお食事だったんですね♪
by 母ちゃん (2014-06-28 08:32) 

ハリネズミ

仔羊ちゃん、かわいいなぁ。抱っこした~い♪。
そんなことをしたらすっとんできた親羊に蹄のチョップを受けそうだけど^^;。
いちじくや葡萄の葉っぱをモチーフにしたステンドグラスがとってもきれい。
こういう規則的なパターン、好きだなぁ。
名前がわからないとおっしゃってる白いお花はきっとマトリカリア。
フィーバーフューや夏白菊、フランス小菊なんていう別名も。
翻訳物の小説は私もたいがい苦手ですね。
ほんと、登場人物の名前が全然覚えられなくて^^;。
巻頭に「人物のまとめ」などもついてたりするけど、いちいち見返すのも
面倒だし、内容にのめり込めなくて欲求不満になっちゃう。
by ハリネズミ (2014-06-28 08:47) 

匁

綺麗な写真ですね。
絵画的で素晴らしいです。
by (2014-06-28 08:59) 

カエル

ここには、マリア様の像はあるの?教会の中?外?
舟を横付けして降りてみたい。。。
目玉焼き3つは、すごいぞー。どう考えても胃袋の消化機能が違うよね。トップの写真と最後の写真はミニチュアみたいな加工してるの?
かわいいね。
by カエル (2014-06-28 17:35) 

TaekoLovesParis

青いヤグルマギクの写真がとっても綺麗!
最初の赤いポピーもすてきよ。真上から撮って面白いわね。
カウパース2世の建築作品は、他にも有名なのがあるの?
卵3つは、びっくりね。それなりに下のパンも大きいんでしょ?
by TaekoLovesParis (2014-06-28 21:44) 

ナツパパ

子羊の眼差しにぐっと来ちゃいましたです。
興味津々の子どもって、人も羊も、同じような感じなのですね。
お母さんの迫力ぶりも同じだなあ(笑)
by ナツパパ (2014-06-29 06:38) 

めぎ

こちらの目玉焼きって3つ乗っていること多いですね〜
卵は1日1つまでって言う日本と大違い。
コレステロール値が人生最後の数年に大きくモノをいうのかも知れませんが、身体が大きくなって若い時サッカーなどで栄光を掴める方が人生いいかも、と思ったり。
教会の続きも楽しみにしています。
by めぎ (2014-06-29 15:43) 

yuka★

子羊ちゃん、かわいいですね^^
なごみます~。
教会・・・ずーっと受け継がれてきた文化なんでしょうね。
すごい重みを感じます。
ステンドガラスも綺麗!
職人の技ですねー。
by yuka★ (2014-06-29 19:12) 

moz

登場人物が多いのは読んでいて難しいですよね。話がこんがらがります ^^;
水滸伝とか三国志とかもそうだったな。
すごい立派な教会です。ほんと、キリスト教のことが詳しかったら、もっと時間がいりそうな教会なんですね。勉強しなくっちゃ? 笑
ウエボス・ランチェロスもすごーいボリュームですね。横に乗っかっているのは? スイカですか?
by moz (2014-06-30 07:47) 

今造ROWINGTEAM

教会の厳かな雰囲気、結構好きです。
ステンドグラスも綺麗ですね。
私もその渦巻きさんが気になります♥笑

ねね
by 今造ROWINGTEAM (2014-06-30 11:15) 

のの

私も洋物のお話は、漫画も小説もなかなか読み切れません;
これ誰だっけ?とイチイチ前の方をめくり直してしますので
進まないんですよね;
横浜山手の洋館でも、てすりに渦巻きありますよ(^^)

by のの (2014-07-01 11:00) 

Inatimy

→皆さま「野から見える教会へ」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。ガイドツアーで教会関係者さんが順に説明してくださったんですが、なんせオランダ語だったもので・・・まだまだ私の理解力はあやふや。 専門用語もあったりするしで^^;。中はこんなだったんだ〜・・・と眺めるだけでも楽しかったです。

→ねこの手さま
ポピーの花、赤いのが風に揺れてる姿はパッと目を引きますよね。この時期花があれこれ咲いててキレイです♪ 数や種類は多くありませんがステンドグラスも美しいものでした^^。次女さんの宗教の授業だと、こういう背景も教えてくれるのかもしれませんね〜。

→母ちゃんさま
まさかここまで大きいものだとは・・・軽く考えてたらヘヴィーでした^^;。

→ハリネズミさま
一応水路の向こう側の野で、小橋が架かって柵もあるんですが、母羊すっごい目力でしたよ〜。迫力満点で。植物モチーフの装飾っていいですよね。家の窓にも欲しいところ。あ、もっと小さいのをね。さすがハリネズミさん、白いお花をよくご存知。私にはカモミールやらマーガレットやら区別が難しくて^^;。登場人物多いと困りますよね、いちいち人物紹介や相関図と照らし合わせたり大変・・・。映画でも困ってしまいます。

→匁さま
被写体の教会内部自体がどこも美しくて♪ 凝ったデザインが今の時代には新鮮ですよね。

→カエルさま
主祭壇にはおおきなトリプティクがあって、その中にマリアさまが。外の道路から敷地に入る脇にも白いマリアさまの像が♪ アムステルダムの運河沿いの大きなホテルでも、船横付けでチェックインできるから面白いよね。 スペイン語でHuevosウエボスと、卵の複数形になっていたから2個かなと思っていたら3個だった・・・実は卵のアレルギー持ち。 大人になって遥かにマシになったとはいえ、たくさん食べ過ぎると肌がかゆくなったりしてダメ。 怖々食べたら、やっぱりお腹に来ました・・・。ブログのヘッダーの写真とこの記事の最後の写真はSONYくんのミニチュアのモードに設定して撮ったもの♪

→TaekoLovesParisさま
青いヤグルマギク、いいですよね。我が家にも種を蒔いて育ててますがまだ咲かなくて^^;。この時期ポピーもあちこちに赤い色が♪ 緑濃くなってきた夏にいいアクセントになってます。 ヨセフ・カウパースの建築作品はオランダの町の教会などあれこれありますが、大きいものではハールレムのkathedrale Basiliek Sint Bavo バシリカ大聖堂 聖バフォかな。これ、外観がなかなかユニークでした^^。彼の息子も建築家でピエール・カウパース・ジュニアと3代に渡って建築家だったみたいです。 料理、卵3個はキツかったです・・・そうなんです、パンも大きくてぇ。オランダサイズはビッグ。

→ナツパパさま
仔羊の純粋な瞳にグッときますね。母羊も食べることに専念しているようで、実はその目の片隅でちゃんと仔羊のことを見守ってるんですよね。親って凄いです。目力、迫力ありましたよ〜。

→めぎさま
料理、オランダサイズなのをすっかり忘れてました・・・滅多に外で食べないから・・・。卵がhuevosと複数形だったから2個だと思っていたら、3個。 大人になって遥かにマシになったとはいえ子供の頃にアレルギー持ちだったので卵は1週間に1〜2個ほど。なので、一気に3個はお腹にきました・・・。

→yuka★さま
この時期、春に生まれた子馬、仔羊、仔牛、子ヤギなど可愛くて♪ 水鳥もヒナ連れてるし。500人ほどの村なのに案外大きな教会で、内部は装飾が美しかったです。いつまでも残ってもらいたいですね〜。 

→mozさま
登場人物が多くて、名前が似てるのは困ります・・・世界史なんて、あちこちの国の歴史をとびとびにつまみ食いするかのように習っていくので、まったくつながらなくて^^;。そうそう、ハリーポッターも途中で、はて、誰だったっけ・・・?と迷子に。お料理、サラダとともに添えられてるのはスイカです♪ 久々に食べましたよ。 売ってるんですが、重くて買ってなかったり^^;。

→今造ROWINGTEAM ねねさま
ステンドグラスも、あと主祭壇の向こうにあったんですが遠くてうまく撮れなくて^^;。 渦巻き装飾、てかてかに光ってるのもいい感じでした♪ 結婚式があったら、この部分にリボンが付けられたりするのかな、なんて想像したり。

→ののさま
今ではだいぶ慣れたとはいえ人の顔を覚えるのも苦手で、映画やドラマ見ても混乱してました・・・。ハリソン・フォードとリチャード・ギアも似てるし、ユースケ・サンタマリアと筧利夫も・・・。横浜の洋館にも渦巻きがあるとは♪ と、検索してみたら、ベーリック・ホールの階段の手すりに渦巻き^^。
by Inatimy (2014-07-01 19:21) 

miffy

ずっと気になっていた教会はこんな感じだったのですね~
外観と同じように内部の梁とかにも煉瓦が使われているのですね。
ステンドグラスが綺麗ですね~
側廊のステンドグラスが好きです♪
座席の渦巻き模様もステキ。

子供の頃からずっと図書館に入り浸って本を片っ端から読んでました。
日本物よりも外国物の方が好きで今もそれは続いています。
世界史も日本史も歴史大好きです^^
by miffy (2014-07-03 22:04) 

Inatimy

→miffyさま
煉瓦の数が半端無く。たくさん使われてますよね。石だったら、もっと大きくて積む回数も少なかっただろうけれど。お国柄、土地の状況によって材料や内部の装飾が異なるのも楽しいところ。 miffyさんは読書家なんですね〜。だから旅のお話もいろんな知識がたくさん詰まってて、拝見するたび、そうだったのか〜とあれこれ教わってます♪
by Inatimy (2014-07-08 18:05) 

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