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作家の見た塔と、あっちとこっち [コペンハーゲン 2014 夏]

ちょっぴり右肩上がりの赤い家。

いいことありそう

と、勝手な解釈、期待もふくらむ。

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話は、7月に行ったデンマーク旅、コペンハーゲン4日目の続き。

朝ホテルを出て、埠頭を歩き、橋から4つののある風景に満足した後のこと。

そばにあった次の橋を越えてやって来たのは、クリスチャンハウンというエリア。

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建物、同じ2階でも微妙にお隣さんとは違うのも面白い。 それぞれの天井の高さ。

窓に十字。 パッと見、デンマーク国旗を横にしたみたいな感じだ。

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それにしてもコペンハーゲンの家はカラフル。

と、撮りながらも気になるいい匂いは、パン屋さんから。

誘惑に負けず進んで、この辺りかなと角を曲がってやって来たのは・・・

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・・・Vor Frelsers Kirke 救世主教会。 高さ90mある建物。

先っぽはネジネジ。 そう、ホテルの部屋からも、埠頭からも見えていたあの

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尖塔をぐるぐると回って上ってみたいなぁ・・・と、ずっと思っていた。

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というのも、フランスの作家ジュール・ヴェルヌの書いた物語、
"Voyage au centre de la Terre" 『地底旅行』に登場する教会尖塔なのだ。

ドイツハンブルクに住む大学教授がその甥と共にアイスランドの火山から地底へ向かうのだけど、
途中の経由地がデンマークコペンハーゲン

  ちなみに経路は、ハンブルクの家から馬車でアルトナ駅に向かい列車(3時間)でKiel キール
  キールから汽船(9時間)でデンマークのシェラン島(ゼーラント島)の西にあるKorsør コアセー
  コアセーからまた列車(3時間)でやっとコペンハーゲン入り。 
  乗り継ぎの待ち時間を含めると、朝6時に家を出て、翌日の午前10時にコペンハーゲンに到着・・・。

  今ならハンブルクコペンハーゲン間は飛行機もあるし、
  列車でも直通で4時間半ほどでいけるらしい。 

ただ、版の向きの間違いなのか、挿絵のスクリューが逆なんだけどね・・・。

ジュール・ヴェルヌ『十五少年漂流記』の作家と言った方が分かりやすいかもしれない。

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教会堂自体は煉瓦造りだけど、エントランス前には石畳。 石の色で模様が。

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教会堂が開くのは11時から。 でも、は10時から上れる。 料金を払って、木製の階段を上へ。

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屋根裏みたいなところには、なにやら縦横に歯車のたくさんついた仕掛けが。

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さらに上階には、大小いくつもある鐘の部屋。 小さいのには、顔とサイン入り。

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十字の桟が入った丸窓から外が見えた。 もう随分上ってきたみたい。

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そして、外の展望台へ。 風があって少々肌寒い・・・。

『地底旅行』の本によると150段上がったところになる。 しかし、うっかり数えずに来てしまった。

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ここから先がネジネジ部分。 外にあるのは螺旋階段。 曲線を描いていく。 

途中何度か立ち止まっては風景を撮影。 

海には風力発電の風車、ウィンドタービンが15基以上並んでいた。 この点もオランダっぽいな。

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お天気は、まずまず。 雲は多いけど、晴れ間もあるし。

見たかった建物、見つかるかしら・・・と、ズーム。

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あった、あった、泊まってるホテル。 煉瓦造りの黒っぽい屋根。 元倉庫だった建物。

朝、ホテルの部屋からネジネジの塔を見ていたので、逆から見たかったのだ。 ← 前記事に写真が。
子供っぽいかもしれないけど、楽しみにしてたことの1つ。 

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ホテルから左の方へ、歩いていた埠頭を目で追って、4つの塔の写真を撮っていたのあたり。

ここからだと4つどころか、それ以上の塔が・・・。

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クリスチャンスボー城の塔、旧証券取引所のネジネジの塔・・・

四角っぽいのはVor Frue Kirke 聖母教会の塔、
寄り添うように見えてるのが、Sankt Petri kirke 聖ペテロ教会の塔。

中央の黒っぽいのは、ストロイエの通りにあるHelligåndskirken 聖霊教会の塔。

右の青銅色の塔は度々登場の元・Sankt Nikolaj Kirke 聖ニコライ教会
そのすぐ右側にラウンドタワーと付属の教会の屋根。

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さらに左に視線をずらしてズームすると、黄色いクレーンの向こうには、チボリ公園が。

空中ブランコ用とフリーフォール用の支柱、えんじ色っぽいジェットコースターのレールが見えた。

左端の修復中の足場が組まれてるのは、埠頭からも見えたChristianskirken クリスチャン教会の塔。

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高いところとなると、ミニチュアで撮りたくなるのが世の常・・・かどうかは分からないけど。

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LEGOブロックのおもちゃよりも小さい、模型のような建物に見える面白さ。 

なんて、階段を上りながらあれこれ撮っているうちに・・・

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・・・先端が近くに見えてきた。 思ったより、あっという間。

『地底旅行』では、あまりの高さに
大学教授の甥が四つん這いになって外階段を上がったというのに。
しかもクラクラして気持ち悪く、フラフラになりつつ。

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階段は上に行くにつれ次第に幅が狭くなってきていて、途中からは人ひとりがやっと通れるくらい。

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そして、階段が無くなった。 狭くて、めちゃくちゃ窮屈。 

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尖塔の終点。 螺旋階段の端っこ。 達成感と満足感で自然と笑みが。

・・・と、あまりゆっくりしてられない。 
狭いゆえ、ひとりずつなので、待ってる人も多いのだった。

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怖々見下ろすと、下の階にいる人たちも見える。 塔が空に向かって先細りになってる証。

じっと見てると、地面へ吸い込まれそうになる。
遠景は割と平気だけど、真下を見るのはちょっと苦手・・・。

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たくさんの観光客がつかまって、つややかになった手すり。

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水路をゆっくりとヨットが進む。 塔の上、風に吹かれる夏休み。

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陽が射したり陰ったり。 街の上を雲の影が進んでいく。 お天気がもって、よかった。 

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装飾の金の王冠。 十字架付き。 

その向こうに見えるクリーム色の建物の角、ちょうど水色のあたり。
あそこが、上る前に教会を見上げるように撮っていたところ。 

あっちとこっち。 
2つの地点から、それぞれどんな風に見えているのかが、気になるポイント。


常に相手の立場にたって考える。

子供の頃、壁にかかっていた名言集か何かの書。
次の言葉へめくられることもなく、ずっとそのままだった。

気にかけつつも、何かに夢中になるとつい忘れがち・・・反省。


旅はいろんなことを気づかせてくれる。


ネジネジの塔、どうだった?
日本は3連休でしたっけ。 楽しい休日を♪


『地底旅行』、ちゃんと日本語で読んでみたいなぁ。
どうも詳細分からなくって・・・^^;。

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コメント 19

(。・_・。)2k

ネジネジ登ったんですね
素敵なデザインだなぁ
生で見てみたいです

by (。・_・。)2k (2014-10-11 01:18) 

yukio

素敵な風景ですね^^

by yukio (2014-10-11 01:25) 

engrid

なんてカラフルで可愛らしい建物なの
絵本の世界みたい
by engrid (2014-10-11 01:53) 

めぎ

ネジネジの最後、細すぎ~これは結構怖いかも♪
うちのドイツ人もさすがに馬車じゃないけどその昔は色々乗り継いでずいぶん時間かけてコペンハーゲンへ行ったようでしたよ。
by めぎ (2014-10-11 04:21) 

ねこの手

ネジネジ登れるんだ~。
地底探検、小学生の頃読んだ記憶が。。。
でも、すっかり忘れています。
狭い階段、登るのちょっと怖そうですね。
by ねこの手 (2014-10-11 04:23) 

ハリネズミ

お隣同士がぴーったりくっついた建物ってとっても不思議。
端から順番に建築が進んだのかしら?^^
尖塔は私もてっぺんまで上がってみたいけど、まさかの外階段!
絶対に上れない・・・・。
ガラス張りのエレベーターでも背筋がぞわっとしちゃうほう^^;。
by ハリネズミ (2014-10-11 06:33) 

のの

思い思いの高さで並ぶビルが面白い♪
なんだか絵本ちっく・・と思ったら、それぞれの高さがちぐはぐだからなんですね。
適当に書いた絵みたいですよね(^m^)
挿絵のねじねじが反対なのは、おそらく版画だからだと思われます。
あーーーー*やっぱりヨーロッパのお家、街並み・・・生で見たいなぁ♪
by のの (2014-10-11 06:39) 

luces

とても印象的な塔ですね。
塔から見た景色がとてもかわいらしいです。
by luces (2014-10-11 10:58) 

yk2

>高いところとなると、ミニチュアで撮りたくなるのが世の常

いやいや、「世の常」ではありませんから(笑)。

僕はミニチュアってほとんど使わないなぁ・・・って、高いトコに全然行かないからかな?(^^;。いなちゃん&kamoさんは結構塔だとか高い所に上るの好きだよね~。
by yk2 (2014-10-11 11:11) 

krause

来月、訪蘭するかもしれません^^。
by krause (2014-10-11 16:05) 

angie17

右肩上がりのオウチ、可愛い色ですね。
縁起が良い(笑)

by angie17 (2014-10-11 17:47) 

カエル

地底旅行を読んだような、読まなかったような?inatimyさんから聞いたのかなぁ?テレビかなぁ。よつんばになってまで覚えてるのはなぜかしら?先端まで上れて良かったですね。一望できてうれしいよね、泊まってるホテル確かめちゃうよね!(*^ー^)ノ♪ミニチュアかわいい!
by カエル (2014-10-12 07:25) 

ami

ネジネジの塔、頂点は狭いし怖いわーー。
でも眺めは最高!
ミニチュアモードが楽しめる街並みですね。
by ami (2014-10-12 20:19) 

けん

コペンハーゲン。いつか行ってみたいな!
こ、こ、高所恐怖症の自分にはこの場所は無理かも・・・。
でも建物の中で上を見上げて撮りたいようなカタチしてます。
あ、茅ヶ崎編、たくさんコメントいただいてアリガトウゴザイマス♪


by けん (2014-10-12 21:48) 

テリー

ネジネジに登れるんですね。
眺めは、良さそうですね。
by テリー (2014-10-12 23:15) 

母ちゃん

そうなのですね、登れるんですね。眺めは素晴らしいけど、やっぱり怖いな~。
inatimyさんが撮ってくださった写真で景色を堪能させてもらってます(^^)
by 母ちゃん (2014-10-13 16:48) 

miffy

ネジネジの塔、上ったのですね~
この階段は雨が降ったり風が強かったりすると上るの無理ですね。
上から見た景色とっても素敵ですね。
頑張って上ったご褒美が素敵なもので良かった♪
by miffy (2014-10-13 17:41) 

yuka★

ねじねじの中身、こんな風になってるんですねーヽ((◎д◎ ))ゝ
っていうかこの高さの外階段!!!
しかもこの細さ!!!
日本じゃ絶対立ち入り禁止でしょうね^^;
ひゃー、写真見ただけでクラクラしますw
のぼってみたいけど・・・腰が抜けそう^^;
チボリ公園の本家ってこちらなんですね!!
前に岡山(かどこか)のチボリ公園行きましたよww
by yuka★ (2014-10-13 20:59) 

Inatimy

→皆さま「作家の見た塔と、あっちとこっち」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。上れる塔があると、やっぱり上から風景を眺めたくて挑戦。日々感じる運動不足ゆえ、足腰がまだ丈夫なうちの楽しみかもしれない^^;。外側を上るのはかなり迫力ありました。

→(。・_・。)2k さま
パリから引っ越すと分かった時に記念に買った本。そのの挿絵にコペンハーゲンの塔。たまたま一番近いからと選んだ冬の旅先に選んだ街にあったという、なんともいえぬ縁を感じたのでした。

→yukioさま
素敵な風景でした^^。 わぁ〜、すごい・・・と塔にいる間そればっかり言ってたかも。

→engridさま
童話作家のアンデルセンの国、夢がある建物がたくさんあって、機会があればアンデルセンの本も読んでみたいな〜と気分が盛り上がりました^^。

→めぎさま
上の方は背が低く小柄な私でも窮屈で^^;。でも私には柵が高めだからまだ良かったのかも。大柄なオランダ人だったら大変だろうな・・・。 ドイツとデンマークは地続きとはいえ、昔はコペンハーゲンまでは遠かったでしょうね〜。ドイツに近いあたりのデンマークってどんな感じなんだろうな。

→ねこの手さま
十五少年漂流記は読んだんですが、地底探検は近年。買ったフランス語版は途中で挫折。結局、オランダ語版(子供用)でなんとか想像をふくらませて読んだという^^;。日本語で読みたい。狭い階段はドキドキものでした。

→ハリネズミさま
並んだ建物、日本だったら間の家を建て替えたりするんだろうな〜。工事現場に通って過程気になるなぁ。外階段、なかなかの迫力。私、遠くは平気だけど真下を見るのは苦手で・・・。話によると東京のスカイツリーにはガラスの床があるんだとか・・・勇気出しても片足だけが精一杯かも^^;。

→ののさま
家並み、ほんとに適当に描いたみたいですよね^^。歪んだりしてフリーハンドっぽいし。ネジネジの塔の挿絵も、版を作ってる時は見たままの状態にしたんでしょうね〜。で印刷で逆向けに。子供の頃に挑戦した消しゴム版画を思い出すな・・・彫った文字が反対で^^;。

→lucesさま
何枚撮ったんだろうっていうほど風景に惚れて^^;。小さく見える眼下の街が愛らしかったです。 

→yk2さま
え?世の常じゃない? 少なくても80%近くはそうかなと^^;。 そういえばyk2さんの写真は建物を見上げてるのはあっても、上から眺めるのってないですよね。我が家ふたりは上れる塔があるとほぼ確実に上ってますねぇ。私自身は背が低めなのもあって、いつも見上げてばかりだから、たまには自分を大きく感じたかったり^^。小さなものをさらにミニチュアで撮るのも好き。たまにはyk2さん視線のミニチュアの世界見せてくださいね〜(期待)。

→krauseさま
あら、オランダへ♪ 秋のオランダもいいですよ〜。冬時間に戻って暗いですけど。霧の朝もミステリアスです^^。

→angie17さま
右肩上がりを見た後は気分上々です^^。 おいしいパンの匂いを感じつつ、朝食食べたばっかりなのにショーウィンドー越しに並んだパンも見ていたのでした。

→カエルさま
昔の絵画で描かれた場所や、映画のロケ地同様、本に登場する場所もどんなところなのか見たくなりますね〜。 外階段、迫力ありでした♪ 冬は極寒だろうな・・・。泊まってるホテルを探して、部屋はあそこだ、なんてズームしてよろこんでいたのでした^^;。 

→amiさま
先細りになっているから、下の通路が見えたりして、それがまだマシだったかな。同じ太さで上に伸びていたら、すぐ下に怖い風景だったけど・・・^^;。 ミニチュアで楽しく眺めを堪能でした。

→けんさま
こちらこそブログに寄ってくださってありがとうございます。オランダから1時間ちょい、空港からコペンハーゲンの中心まで15分ほどと便利なので、冬に続き夏にも訪問。見上げて撮って楽しめる建物もたくさんで、多くが南へ向かうバカンスの中、北に行って正解でした^^。

→テリーさま
ネジバナの植物に上った気分です^^。 風はちょっぴり冷たかったですが眺めもよく、いい思い出となりました。

→母ちゃんさま
遠景は平気なんですが、自分に近いところの下を見るのはドキドキしますね^^;。 過去、もっと高い塔だとカメラを持った手だけ出して下を向けて適当にシャッター押したりしてました。見て撮れないですもの・・・。

→miffyさま
ネジネジの塔は風雨が強いと閉まって上がれないようです。危ないですものね〜。いい天気でも真冬は寒そうだから、夏に上れて良かったです^^。 夏でもちょっぴり肌寒かったし・・・。

→yuka★さま
展望台からの外階段、始まりはすれ違うだけの幅があったのに、次第に細くなり、最後はめちゃくちゃ窮屈に。天井の高さも低かったですよ^^;。私も教えてもらったんですが、日本にチボリ公園ってあったみたいですね。今はもうないとか。冬にコペンハーゲンに来た時、クリスマス前のチボリ公園はイルミネーションもロマンチックで良い雰囲気でした♪
by Inatimy (2014-10-17 18:37) 

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