暗くなるまで待って

缶が好きだ。

子供の頃、ドロップの缶が始まりだったかもしれない。　薄荷の飴が好みでアタリだった。

母に内緒でおもちゃ箱にキープしていたのは、コーンの缶詰だったな・・・中身入りで。

2015年8月、夏休みに出かけたドイツのMonschau モンシャウ旅のお話の続き。

夕食後の散歩で、メイン通りから一本入った裏道を北へ向かって歩き、

セルフ散歩の黒猫に出会った後のこと。

さらに進むと、淡いグリーンの壁の建物へと出てきた。　これは、Haus Troistorff 。

何て読むのかしらね。　ハウス・トロイストルフ？

織物製造業者のM.P.W. Troistorffのために、1783年に建てられたらしい。

奥には、あの橋のそばにあった"Rotes Haus" レッド・ハウスが見える。

角度を変えると、通りの隙間から福音教会の塔も見える。

宿からさほど遠くない。　でも、背を向けて、まだまだ北へと通りを進んでいった。

途中、細い脇道の窓辺にフクシアの花が咲いているのを見た。　先には、小さな橋。

その橋の下には小川が流れていて、レッドハウスのあたりでRur ルーア川に合流してる。

Amtsgericht アムツゲリヒトとは、区裁判所で日本の簡易裁判所にあたる・・・と辞書に。

ちなみに、Gericht 裁判所 などGe-icht のドイツ語の単語は、すごく苦手。

Gedicht 詩、Gesicht 顔、Gewicht 重さ・・・と似てるのが多くて混乱する・・・。

建物の入口の上には、1900とあった。　1900年・・・115年前。　

ドイツではまだまだ新しい建物みたい。

そして、このアヒルちゃんの並ぶお店があったのだった。　

もし店が営業中だったなら、いくつか買っていたかもしれない・・・。

その先に見えてきたのは、壁を緑のツタに覆われた建物。　私の中で、ずっと記憶に残っていた場所。　

昔々に来た時、ツタがちょうど紅葉してて、それは見事なグラデーションを成していた。

この建物は、Sparkasse シュパーカッセ。　貯蓄銀行。

現在はシュパーカッセ・ミュージアムとなっていた。　

写真の右側に視線を移すと・・・

・・・微妙に歪んで見えるような木骨造の建物も。　顔に見えるような窓の配置も面白く。

先へ進むと、バス乗り場があり、そのそばのお土産屋さんに、焼き物の家が。

駐車場に停められた車の屋根に猫をみつけ、声をかけると、トトト・・・と近づいてきてくれた。

Kamoさんの手にスリスリ。　

ごく一部だけ、紅葉してた葉っぱを見つけた。　

まだまだ暑かったのに、モンシャウの秋も近くまで来てたよう。

立体駐車場の建物の横には、青空文庫が。　めぎさんのブログでも拝見してものが、モンシャウでも存在。

Öffentlicher Bücherschrank と言うよう。　直訳は、公共本棚？

手続きなしで、好きな本を借りたり、持っていったりできるらしい。　

また、本を置いていってもいいし、交換もできるよう。

日本語の文庫本でも持っていたら、入れられたのにな・・・残念。

そうして、ぶらぶらと引き返した。

灯のついてきたホテル。　あたりも徐々に暗くなってきた気がする。　テラス席は賑わってるな。

カメラについてたHDR Painting（絵画調HDR）という効果で撮ってみた。

ホテルに戻るかと思いきや、前を素通りして、まだ歩く。

やって来たのは、マルクト広場。　昼間とは、また雰囲気が違うね。　

広場の脇で、川に面した木骨造の家並みなどを撮ってる間に街灯もつき始めた。

渓谷だから山の向こうに太陽が沈むのは早いのに、暗くなるまでは時間がかかるよう。

そろそろかな・・・と、ホテル近くに戻る。

ライトアップされていた。　これが、この日最後のお目当て。　ルーア川に架かる橋から。　

レッドハウス、ハラーの廃塔、木骨造の家々に、ホテルのレストランの灯が美しく。

夜景が撮りたい、というKamoさんのご希望で、暗くなるまでずっと待っていたのだ。

時間は21:30頃。　それでも、まだ空は明るめ。

たくさん歩いてクタクタで眠いので、この辺で勘弁してもらった・・・。

夏は、日が長い。　なかなか暗くならないね。　

やっぱり夜景撮るのは、冬がいいな。

そうそう、9月28日、パッと目が覚めたら朝4時。

ちょうどいいと、窓からスーパームーンの皆既月食を見た。

Bloedmaan ブルートマーン（ブラッドムーン）で、

暗く赤っぽく見えたのが神秘的だったな。

人生で初めて見た皆既月食＾＾。

タグ：ドイツ モンシャウ ショーウィンドー

コメント 17

友達のお姉さんが歯医者さんなんですけど
同じ銘柄のクッキーの缶を食器棚の上に集めてて
ある日 友達が あの缶好きなの？ってお姉さんに聞いたら
あなたにも１つあげようか？ってくれた缶の中に
パンパンに札束が入っていたとか　お母さんにもお土産に
持って行ってって頼まれたらしいんですけど
あと 20何個缶があったそうです
因みに １缶に4500諭吉入ってたとか
歯医者さんって儲かるんですねぇ
俺も中身入りなら 缶好きになれそうです（笑

by (。・_・。)２ｋ (2015-09-29 20:19) 

灯りのともった街も素敵です！　静かな街並みに感じるけど、たくさんの方がこの町にいらっしゃるんですね～。
by 母ちゃん (2015-09-30 06:23) 

カンカンは私も大好き♪。
なんたって自称、三大病が「カンカン病」「ビン病」「かご病」だから＾＾；。
ただアンティークのカンカンって高いんですよね・・・・。
いままでに捕獲したカンカンで最高値のは４センチ四方のサイコロ型ので
なんと！　９８００円もしたの・・・・(゜゜)～。
お土産屋さんのお家の置物、いいなぁ。
私はアヒルさんよりこっちを何個か欲しいです＾＾。
ホクシア、きれいに咲いてますね。
私んちのホクシアは今年の猛暑に耐えきれず、全滅しました(><)。
やっぱり日本では春から夏までの一年草扱いのお花かも。
by ハリネズミ (2015-09-30 07:29) 

・・・微妙に歪んで見えるような木骨造の建物、オモシロいですね＾＾
スゴク興味深いのが、青空文庫！こういうことが可能な国っていいなぁ
資源ごみの日に、まだ読める本が積まれている光景はとても悲しくなります。
by mitu (2015-09-30 08:19) 

歪んで見える家・・・だまし絵みたい^^
おもしろい人が住んでるのかちょっと偏屈な人か・・(笑)
いろいろ想像してしまいます。
アヒル・・・すごい種類ですね。
選ぶのに1時間とかかかりそう(笑)

by akko (2015-09-30 13:30) 

夜の灯りのついた町も綺麗ですね～
日帰りじゃなく、ここに泊まるのも良さそうだな♪
缶も素敵だけど、その横のミニカーも素敵♡
こういうの、欲しいな～～
by めぎ (2015-09-30 16:35) 

身の回りに小さなものを置くのが大好きなんです、わたし。
なので、記事の人形に目がハートです。
表情もいいですね。
by ナツパパ (2015-09-30 20:13) 

あの家ゆがんでないんですかね?
by soujirou-3 (2015-09-30 20:18) 

前記事の黒猫さんといい、こちらのオレンジ猫さんといい
人懐こいんですね。みんなに可愛がられてるんだろうなぁ。
by momo (2015-09-30 20:26) 

可愛らしい缶や箱ってついつい集めちゃいますよね。
アヒルちゃん可愛いけど、買うのなら焼き物のお家が良いかな～
灯りがつくと街の感じが変わりますよね。
オレンジの柔らかいボワッとした灯り好きです♪
人懐っこい猫ちゃんとっても可愛いですね＾＾
連れて帰りたくなっちゃいます。
by miffy (2015-09-30 20:52) 

窓のところにある植物棚、素敵ですね～
憧れます。
by ぴーすけ君 (2015-10-01 20:44) 

にゃんこ、可愛い！見返り美人。
川沿い＋木組みの家というと、ストラスブールが頭をよぎります。
街並みがちょっと似てる感じです。
「モンシャウ」って面白い地名ですよね。牛がもしゃもしゃ草を食べているイメージ。。。
by Bonheur (2015-10-01 21:42) 

明かりがついた建物、綺麗ね
夜の街歩きも、いいものね
アヒル、私もほしい、かなり迷うわ、きっと
絞り込めないと思う、楽しいアヒルるがいっぱいなんて
もちろん、缶も箱も大好きよ
by engrid (2015-10-01 22:40) 

Inatimyさん、ダメだよ～。
素で十分すぎるくらい可愛くて美しい景色をHDR効果で撮っちゃ～（笑）
もったいないも～ん ＾＾
歪んで見えるデザイン、実に愉快だわ ♪
当たり前だけど、猫も世界共通なんだなって感じますね。
by MIKUKO. (2015-10-01 23:09) 

青空文庫、ほのぼのしてていいですね～♪
最近ついついヨーロッパ地方の旅行プランを見てしまいます♡
ツマ。
by kaname (2015-10-02 15:16) 

ヨーロッパの街は本当に可愛くて、おとぎ話、そのものですね。
by kiki (2015-10-02 17:14) 

→皆さま「暗くなるまで待って」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。10月に入り、日の出が7:42で、日没が19:16と日がだいぶ短くなりました。夏至の頃は日の出が5:18で、日没が22:05だったから。最近は夕食時にはランプをつけないと暗くって＾＾；。

→ (。・_・。)２ｋさま
なんだかすごい缶にまつわるお話＾＾；。壮大なスケールで、規模が違いますねぇ。話聞いててドキドキしました。私の缶に入ってるのはクリスマス飾りやチョコエッグのおまけとか、美術館の図録、充電器ですもの・・・。諭吉さんの入っていた缶、重かったでしょうね〜。

→母ちゃんさま
きっとこの街を訪れる観光客は、住んでらっしゃる人の数よりも多いんでしょうね＾＾。昼間と夜、通りを歩く人の数が全然違いました。

→ハリネズミさま
三大病が「カンカン病」「ビン病」「かご病」・・・すごい＾＾；。アンティークのはすごい値段ついてるんですねぇ。私には手が出ません・・・。お土産やさんのお家の置物も可愛いですよね。我が家にはこれに似た感じの東欧あたりのものを持ってます。これ、中でお香を焚いて使うのよ、と店の人に説明を受けたんですが、火事みたいになるから飾るだけに＾＾；。フクシア、我が家のはまだ咲いてますよ〜。

→mituさま
私も青空文庫みたいなシステムはいいなと思います＾＾。本を資源ごみに出すのはもったいないですよねぇ。私は欧州に引っ越すときに持ってこられない本は図書館に寄付してきました。捨てるには忍びなくて・・・。

→akkoさま
不思議な感じがしてきますよね、あの歪んで見えるような建物。中はどうなってるのかしら＾＾。床も歪んでいたりして。アヒル、かなりの品揃えでした。ベニテングタケの頭のアヒルもいて、可愛くて♪　

→めぎさま
近場の街も案外泊まると面白いもので＾＾。夜の雰囲気はまた違って見えてきますね。ミニカー、クラッシックのオープンカーですね〜。実物だとかなり大きくて運転しずらいかなぁ・・・頭に巻いたスカーフが飛んでいっちゃうような映画のシーンが浮かんできますね〜。

→ナツパパさま
小さな飛行機も机に並べておられましたよね＾＾。我が家も細々としたものがリビングにあれこれと。もう増やさないと思いつつも、ついつい手が伸びることが多くって・・・それが、我が家ふたりともですからねぇ＾＾；。

→soujirou-3さま
きっと歪んでいると思います。以前泊まったホテルも外観はそうでもないのに床が斜めに＾＾。

→momoさま
地元の人、観光客、みなさんに可愛がってもらってるんでしょうね〜＾＾。恐れることなく寄ってきました♪　うれしいですよね、そんな反応。

→miffyさま
焼き物のお家のお土産屋さんも閉店した後でした＾＾。開いてたら危なかったかも、買っちゃいそうで。暖色系の街灯は優しい感じがしていいですよね。蛍光灯は、目に眩し過ぎて。茶色の猫、わざわざ車の屋根から降りて近寄ってくれました♪

→ぴーすけ君さま
窓辺にプランタガー置けるっていうの、カッコイイですよね。室内も暖房パネルの上に窓台があったり。しかも壁が分厚いし♪　夏は涼しく、冬は暖かな家＾＾。

→Bonheurさま
ストラスブール、昔行ったことがあります＾＾。建物自体はストラスブールの方が規模が大きそうな感じかな。木組みも重厚そうだったし。モンシャウはもっとこじんまりしてて、建物も素朴な感じ。モンシャウ、ふふ、牛がもしゃもしゃ・・・可愛いイメージですね〜。私はなんだかフランス語っぽい響きだなと感じましたよ＾＾；。

→engridさま
街灯や窓から漏れる灯りが、暖色で柔らかく、いい雰囲気でした＾＾。静かに夜を楽しむって感じで。ホッとしますね。昔住んでたとある街では、絶叫したり、大声で歌ったり、ピンポンダッシュしたりする若者が多い、そんな夜でしたもの＾＾；。

→MIKUKO.さま
あ、ダメでした〜？　もう素でもたくさん撮ってるので＾＾；。今ひとつ私、自分の持ってるカメラの機能を知らなくてあれこれお試し。HDRっていうのもついさっきまで何の意味だか分からずでした・・・。歪んで見える木組みの家、目が止まりますよね〜＾＾。猫との会話、日本語でしても、ちゃんと反応してくれるのが面白いです♪

→kanameさまのツマさま
私もガイドブックを見て旅した気分になること、多いですよ＾＾。行かないのに、ホテル検索してみたりとか。なかなか面白いですよね〜。

→kikiさま
欧州の街でも国によって、地方によって、あれこれその特色があったりして、そういうのもまた面白く。街を見てると、逆に日本の街並みとか、家の造りにも興味が湧いてきたりも。
by Inatimy (2015-10-02 22:07)