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旅に誘われ、向かった先は [フローニンゲン 2016 春]

デヴィッド・ボウイが導いてくれた

思わぬの旅。

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モノクロ写真で予告していたのお話の始まり。

その街で見た青い花の房。 カリフォルニアライラック・・・かな?
クロウメモドキ科 セアノサス属

ライラックと名がつくものの、科は違うよう。 ライラックは、モクセイ科 ハシドイ属

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出かけたのは、4月中旬のこと。 アムステルダム中央駅から Sprinter スプリンターに乗った。

いわゆる各駅停車の普通電車

本当は、目的地まで直行の新快速みたいな Intercity インターシティを予定していたのだけれど、
ま、いいや、途中で乗り換えればいいし、と、とりあえず発車時間が一番近いのにした。

それに、乗車は切符ではなく、OV-Chipkaart(OVチップカールト)という非接触ICカード。
ある程度の金額をチャージしてあるので、改札にある読み取り機にかざして通るだけだから気楽。

急ぐ旅でもないしね。

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各駅停車だから、街の中の様子を見るのも面白く。 街を過ぎてからは、荒野が続いた。

時折、の姿が。 野良馬か、放牧か・・・。

いつも行く南の並木道ポルダー(干拓地)とは、また違った風景。

各駅と言っても、しばらくこんな風景が続くこともあり、隣駅まで遠かったりする区間も。

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暴風によるものなのか、大地に横たわる木々も多かった。(2枚の車窓からの風景写真はトリミング)

1時間半ほど経った頃、乗ってた列車の最終駅となり、乗り換え
まだ、道のりの半分くらい来たところ。 
プラットホームの電光掲示板で目的地に行きそうな列車を探して、ホームの番号も確認。

次に乗るのはIntercity インターシティ。 
意外にも乗客が多く、満員。 
乗降扉のあるデッキで他の乗客とともに立ったままゆえ写真もなく。

新快速だから止まる駅も少なく、スピードも出てたのが救い。 そして、1時間ほどして・・・

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・・・目的地の駅に到着。 駅舎は見事な建物。 ホールの中央に街灯

右への通路の上には、
BAGAGE, TELEGRAAF, STATIONSCHEF(手荷物、電信機、駅長)とあった。

その上部には・・・

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・・・タイルの壁画もある。 後で写真を見たら中央の下部分に1895の年号が見えた。

オランダの画家 Franciscus Hermanus Bach(1865-1956)の作品。
読み方は、フランシスクス・ヘルマーヌス・バッハでいいのかな。
中央が街の女神みたいなので、左は電信、右には郵便をイメージした女性像らしい。

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反対側は、微妙に異なる作り。 ねじねじは、階段なのかしら。

左への通路の上には、
WACHTKAMERS 1e en 2e KLASSE, DAMESSALON
(1等席と2等席の待合室、女性用サロン)

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その上にも先ほどの画家のタイル画があった。 左が労働で、右が時間。 こちら側は、男性像。

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見上げると、天井の中央は円く天窓

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異なる色の煉瓦を積み、組み合わせた模様がとても美しく。

駅舎の正面側には、半円の窓。 その下が出入り口になっている。

そっちへ向かって歩いていくと、自動で扉が開き、驚いた。
レトロな気分から、一気に現代に戻ってきた感じ。

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そんな駅舎があるのは、Groningen フローニンゲン。 オランダ北東部にある街。

背後から迫り来るような、どんよりとした雲。 降り出さないといいけど。

駅前がなだらかなスロープになっているのは・・・

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・・・下に駐輪場があるから。 オランダ自転車の国だものね。

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ファサード上部には、赤い円窓。 てっぺんには、のついた車輪。 
(空に晴れ間が見えるのは、翌日に撮った写真だから)

壁には1895の年号。 今から120年余り前にできた。 公式オープンは、1896年だったらしい。
駅舎を設計したのは、オランダ人建築家のIsaac Gosschalk イサック・ホスハルク(1838-1907)。

さて、そろそろ次に行こうか、と、から歩いて、道路を渡り、運河に架かる橋を渡った。

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離れて、やっと全体が入るほど大きい。(これも翌日に撮った写真)

フローニンゲンに来たら、まず駅舎を撮ろうと思っていたので、目的1つ達成。

実は、以前、この駅舎ミニチュアDen Haag デン・ハーグで見たことがあったのだった。
Madurodam マドゥーロダム(日本のガイドブックでは、マドローダム)で。

 ※ その時の記事は、こちら


時間は、ちょうどお昼頃。 食べるところも探さないとね。



・・・と、こんなゆったりペースでが始まったのでした。

フローニンゲンって、日本ではあまり知られてない街なんだろうなぁ・・・。



鉄道の旅もいいよね^^。

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コメント 13

moz

フローニンゲン、もちろん? 知りませんでしたが、とてみ素敵な駅舎の街なんですね。美術館のような、この駅舎だけ見に行くのもいいかもしれない、それほどの駅ですね。 ^^
各駅停車、日本では、鈍行とも言いますが(笑)、鈍行の旅好きです。のんびりと電車と線路のハーモニーを聴きながら、ビールをプシュ―!! 大好きです。 ^^
by moz (2016-04-29 19:35) 

ぴーすけ君

タイル画、どこかの本で見たことがあります
有名なんでしょうね~。
by ぴーすけ君 (2016-04-29 21:14) 

mitu

カリフォルニアライラック、青空みたいな色ですね
ワ-ゲニンゲンという所に滞在したことはありますが
・・・ニンゲンってどういういみなのでしょうか?
by mitu (2016-04-29 21:42) 

engrid

青いライラック、綺麗、
駅舎、すばらしいですね
レトロで モダンね
列車の旅も、車窓からの眺めたのしみで、またいいですよね
by engrid (2016-04-29 23:59) 

めぎ

Groningenってどこかで聞いたような・・・と思ったら、そうそう、うちのドイツ人の友人の出身地でした。今はタイに住んでいるオランダ人。
そうかあ、こういうところなんだ・・・
駅舎のタイルを見ると、もしかしたら彼のアートはここに端を発しているんじゃないかしら、という気がしてきました。
by めぎ (2016-04-30 06:35) 

ハリネズミ

1枚めの、花色、花穂の感じからしてセアノサスなんでしょうね。
でも日本でよく見かけるのより花穂の長さが長いし、葉っぱも丸め。
こっちのほうがかわいいなぁ・・・・と言ってるハリネズミんちのお庭でも、
何代めかのリベンジ中のセアノサス、ただいま開花中です^^。
夏、越せるかなぁ・・・・。
高温多湿とは無縁のヨーロッパの紀行がうらやましい!
鉄道の旅、大好きです♪。
by ハリネズミ (2016-04-30 09:02) 

ナツパパ

風格のある駅舎ですねえ。
こういう駅舎を見ていると、それだけで嬉しくなります。
やはりレンガ造りなんですね、オランダはレンガの国だ!
年代を経た色合いも美しく、もうもう見とれます。
by ナツパパ (2016-04-30 14:54) 

アールグレイ

カリフォルニアライラック、色といいとても素敵な花。
香りもあるのでしょうか。
芸術の館のような駅ですね。
駅だけでいい被写体になり、見るべき価値のあるところですね^^
各駅停車ののんびりした気分での旅も良いものですね。
by アールグレイ (2016-04-30 20:37) 

miffy

フローニンゲン、名前は知っていましたが行ったことはありません。
駅舎の内装、素敵ですね~
タイル画もっと近くで見てみたいな~
駅前にある白い彫像が気になりました。
by miffy (2016-05-01 00:07) 

luces

立派な駅舎ですね。
中の装飾が美しいです。
by luces (2016-05-01 11:21) 

テリー

びっくりするほど、天井が高いですね。
元々、駅なんでしょうか。
それとも、教会か何かを駅に改造したのでしょうか。
by テリー (2016-05-01 16:51) 

竹口要

オランダって本当に自転車の国なんですね!!
どこかで都市伝説なのかと思ってました(笑)
立派な駅舎ですねぇ。
昔の人って本当にすごいですよね。
センスも技術も。尊敬します。
ツマ。
by 竹口要 (2016-05-02 01:51) 

Inatimy

→皆さま「旅に誘われ、向かった先は」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。昔、オランダの北部に向かったのは、随分と前。2007年にフリースラント州のレーワルデン、2008年に北ホラント州のテクセルに行ったくらい。フローニンゲン州は初めて^^。

→momさま
駅舎、とっても素敵でしょ^^。煉瓦造りの大きな建物で、同じ煉瓦造りでもアムステルダム中央駅とはまた一味違った感じ。プラットホームから見る絵煉瓦の壁もオシャレでした。日本の鈍行列車、これも味わいありますね〜。何度か青春18切符で日帰り旅しました^^。行った先で、駅に置いてある時刻表をめくって帰りの電車を気にしつつ、あちこち乗り継ぎ。

→ぴーすけ君さま
へ〜、本にも載ってる駅舎なんですね〜。そうか、有名なのか^^。よかった、撮っておいて。いつかどこかで見たら、解説読もうっと。

→miffyさま
肌寒かったけど、涼しげなブルーにスーッと惹かれて撮りました^^。ワーヘニンゲンと言うと、アーネムの西ですね^^。そうそう、私も思ってたんですよ、なんて意味だろうって。フローニンゲン、スヘフェニンゲンも。

→engridさま
昔、ユトレヒトにある鉄道博物館に行ったことがあるんですが、フローニンゲン駅は、まさにそんなミュージアムみたいな駅舎でした^^。普通電車に1時間半揺られ、新快速のデッキて立ったまま1時間も、一気に報われた感じ。ここまで来てよかったな、と♪

→めぎさま
フローニンゲンのご出身のご友人は、食卓の横の壁にかけられてるあのコラージュの作品を作られた方かな^^。オランダのGの発音は独特で、カタカナの「フ」とは別物なんですが、他に表記できないのが難しい・・・。フローニンゲン、いい街でしたよ♪ 天気が悪くて雨が降ったりやんだりだったけれどたくさん撮りました^^。

→ハリネズミさま
最初の写真の花、あれこれ調べて自信なさげに「クロウメモドキ科 セアノサス属」って書いてましたが、合ってたんですね〜ヨカッタ^^。長い花穂、これ魅力的でしたよ。ハリネズミさん家にもあるんですね♪ 欧州の中でも低地で湿地帯の多いオランダですが、日本ほど高温多湿じゃないのが救いです^^。でも、人間の肌の乾燥はすごいですよ〜。

→ナツパパさま
本当、煉瓦の国という言葉にぴったりな駅舎でした^^。私のカメラではうまく一枚に収まりきれなくて、あーでもないこーでもないと撮りなおすこと数回。雰囲気だけでも伝わってよかったです^^。

→アールグレイさま
香りは、どうなのかしら。花、雨でしっとりと濡れてました^^;。最初の普通電車は座れたけれど、乗り換えた列車がデッキで立ちっぱなしというのが結構疲れました。荷物持ったままだったし。でも、それを忘れてしまうかのような駅舎の美しさ♪

→miffyさま
駅前の彫刻像も面白いですよね。馬とそのそばに立った人の写真。駅舎を撮る角度によって、馬のお尻が丸見えで入ってしまうので、その辺考慮しました^^;。タイル画、大きな写真で見ると詳細までわかるんですが、ブログに載せる小さなものだと分かりづらいですよね^^;。

→lucesさま
とっても立派な駅舎で、横幅もたっぷり^^。タイル画の作者も若い頃から才能を発揮し、学生の頃からフローニンゲンで芸術の先生として教える側にもいたそうです♪

→テリーさま
高い天井は開放感がありますね^^。最初っから駅舎として設計・建築されたものだとネットで検索して出てきたサイトにありました。

→竹口要さまのツマさま
いえいえ、本当に自転車の国で、自転車専用道路もきちんと整備されて走りやすいです^^。ここまで凝った造りの駅舎、今のデザインの流れでは考えられないほどですよね〜。曲線もたくさん使われてて好きです♪
by Inatimy (2016-05-02 20:46) 

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