夕方の静けさ

オランダだもの。

おみやげにチーズは、ハズレなし。

・・・食べて余韻に浸るのもいいものだ。

5月初旬、列車で北上して訪れた街、Enkhuizen エンクハウゼンにある、

Zuiderzeemuseum ザウダーゼーミュージアムの本編の続き。

お肉屋さんの隣は、チーズ屋さんだった。　並んでるチーズは本物。　ここで1つ購入。

脇道を入って見つけた家。　1905年に建てられたもので、アトリエだったよう。

でも、家の正面は17世紀風に作られ、

三角屋根の２つ並んだ窓の下にある石のプレートは、ニシン漁船が彫られてて、1616年のもの。

扉にある金具、ドアノッカーも、おしゃれなデザイン。

窓の下にバタンと倒れてる板は、窓扉かな・・・上げると雨戸みたいに閉まりそう。

前記事で紹介したバックフィーツ（荷台付き自転車）の古物商、中古屋さんの家の窓辺。　

赤い星のタバコの缶があったのも、ここ。

部屋の中には、バスケットに仕分けされた古着が床にズラリと並んでた。

ここは、Houtdraaierij ハウトドラーイエライ・・・なんて訳すんだろう。　直訳は、木回転屋。

木を回転させて、掘ったりする木工作業屋さんという感じ。　完成品にはキャンドル立てが。

椅子の脚もこんな風に作っていたのかな。

同じ部屋には、後ろに比べて前輪が小さな自転車。　

前のカゴの位置が低くなり、重い物が乗せやすいのかもしれない。

奥にももう一つ、作業場が。　そこを仕切る扉の窓ガラスが素敵でね。　黄色の色付き模様ガラス。

裏に回ったら、そこの扉の金具のサビつき具合が心地よく。

賑やかだった都市運河地区の通りも人がいなくなり、木の影だけが地面に。

そろそろ閉館時間も近くなってきたよう。　

ポルダー（干拓地）エリアも静かに。　帰りの船に乗り遅れないよう、戻っていこう。

風車のあたりも羊さんたちしかいない。　黒っぽい小屋は、魚の燻製を売ってたところ。

ひっそりと静まり返り・・・なんて長閑なんだろう。

あ、でもまだ見てない家もある・・・と・・・

・・・寄り道して、中に入る。　このグレイがかったグリーンの色は好き。

ストーブに、ボックスベッド（押入れベッド）。　

編み座の椅子、テーブルにはティーセット、クロスはビロードのような布。　

小さなキッチンには、古い調理器具のPetroleumstel ペトロレウムステル。

燃料は灯油。　横に出てる串みたいなのは、芯の長さを調節するもの。

左の3つの芯のものに対し、右は4つの芯で火力がより強い。

その下には、Petroleum kannetje ペトロレウム・カネチェ。　燃料の灯油入れ。

茶色の壁に、レンガ敷き。　それに青と淡いブルーがぴったり。　この色合い、好きだ。

そのお隣さんの家の部屋。　反転した間取りのよう。

テーブルの上には、古いミシンと縫いかけのもの、積まれた布。

花模様の焦げ茶色のテーブルクロスがまたレトロ感たっぷりでいい感じ。

キッチンの壁には、サボンラック。 

オランダ語では、zand zeep soda rekje ザント・ゼープ・ソーダレッキェ。

砂石鹸ソーダラック・・・とそのまんま。

普通の汚れにはZeep ゼープ（石鹸）、ひどい汚れにはSoda ソーダ、

さらにこべりついた汚れには非常に目の細かいZand ザント（砂）を使ったよう。

・・・と、最後に見た家は、二戸で1つの建物となってる平屋。　

オランダ北部のフローニンゲン州にある村Zoutkamp ザウトカンプから移築したものだった。

こういう小さな家っていいな。

家の前、白い柵のある細い路。　

煉瓦の壁際に植えた植物の緑で、より優しい感じがした。

エンクハウゼンに行った日のお話、

やっと残すはあと1回＾＾。

タグ：エンクハウゼン ミュージアム

コメント 14

わぁい＾＾　一番ヽ(^o^)丿
チーズ、美味しいでしょうねぇ♪
でも持ち歩くには重そうねぇ＾＾；
水辺に佇む家やボートが絵本の世界のよう。
by よしころん (2016-11-18 19:28) 

この艶々チーズ、並んでいるの　美しいですね～。
by ぴーすけ君 (2016-11-18 19:50) 

オランダの本格的なチーズ、美味しいでしょうね。
きれいに並んでいる姿もいいですね。
アトリエだったレンガの家、おしゃれですね。
グリーンのドアも好みです＾＾
by アールグレイ (2016-11-18 20:28) 

前輪が小さい自転車　面白いですね(*´ω｀*)
タイヤの廻るスピードも違うんだろな。
見てみたいかも(○´艸｀)
by だいず (2016-11-18 22:30) 

最初の写真チーズだったんだ！
グレープフルーツ　リンゴ　伊予柑かと思ったｗｗ
オランダの人って背が高いイメージだけど　天井低いのかな～
by KAZ (2016-11-18 22:36) 

運河に船、風車に煉瓦の家、ザ・オランダという感じの素敵なところですね～！
上から吊り下がっているランプがお洒落♪
by めぎ (2016-11-19 05:40) 

建具や生活雑貨のディテールがどれも好みで
・・・・この時代のオランダに生まれたかったなぁって＾＾。
板壁のグレイがかったグリーン、私も好きです。
落ち着きと懐かしさを感じる色味♪。
by ハリネズミ (2016-11-19 09:27) 

灯油入れとかサボンラックがおしゃれ
ホーローかな？いいな＾＾

by shino* (2016-11-19 22:09) 

数日前、仕事で英論文の著者を調べていたら、
フローニンゲンの大学に行き着き、「！」となりました。
瞬時にInatimyさんが思い浮かび、不思議な気分に ＾＾
さて、最終既読以降、順番に読み進め、ようやく最新記事に到達です！
まとめて読むことになってしまいごめんなさいね・・・。
ただね、逆に良かった点もありました。
季節が変わりゆく様を感じながら、時の流れを感じながら、
ゆっくり堪能することができました ＾＾♪
by MIKUKO. (2016-11-19 22:53) 

オランダのチーズ美味しいですよね～
オレンジ、白、黄色と包み紙の違いは味の違い？
黄色の色付き模様ガラスも素敵だけどアトリエのガラスも良いですね～
様々な様式と年代のお家が混在しているのに全然違和感がないですね。
博物館とわかっていても人の暮らしが見えてくるから不思議です。
by miffy (2016-11-20 11:51) 

「The オランダという感じの風景」で、すばらしいですが、人が全くいませんね。
あまり、人気が無いのかな。それとも、手前に、沢山の観光客がいるのでしょうか。
by テリー (2016-11-20 13:15) 

窓ガラス素敵、、素敵すぎぐらいに
今はもうないのかしらね、それなら残念よね
キッチンの道具は、魅力的、大きなお鍋、、
想像が膨らんでいきますもの、、
by engrid (2016-11-20 16:10) 

オランダのチーズ、最高に美味しい！
ハウステンポス土産でもらった、オランダのチーズ食べての感想ですけどね＾＾
現地で食べたいものです(^_-)
水辺にたつ小さなお家の集落、いいですね～～～♥
宝くじが当ったら（買ってないのにね）、レンガ敷きの土間と蒔きストーブと
縁側のある平屋の小さなお家を、のんびりした自然環境の中に建てて
猫とかといっしょにっ暮らしたい・・・♪
by mitu (2016-11-22 09:13) 

→皆さま「夕方の静けさ」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。夕方の静けさといえば、オランダの閉店時間は早い。ショッピングモールでも18:00には閉まってしまう。昔は17:00や17:30だったので、これでも遅くなった方だけど＾＾；。

→よしころんさま
一番のり、ありがとうございます＾＾。チーズ、美味しいですよ〜、熟成期間も何段階もあって。我が家は手頃な写真右側の小さな玉(350g)を買いました。今でもこんな家並みがある街、各地に残ってるんですよ〜♪

→ぴーすけ君さま
この店内、所狭しと棚があって、ずらりと奥まで黄色いチーズの玉が並んでいて圧巻でした＾＾。

→アールグレイさま
オランダのチーズ、お勧めです＾＾。粒マスタードをつけて食べても美味。アトリエだった煉瓦の家もレトロな感じで、おしゃれですよね。煉瓦に深緑ってなんて合うんでしょ♪

→だいずさま
前輪が小さい自転車、面白いですよね〜。今でも街の中でめずらしい自転車見かけます。手でペダルを漕ぐのとか、横になって漕ぐのとか・・・よくバランス崩さないなぁ・・・と不思議＾＾。

→KAZさま
ふふ、これチーズなんですよ＾＾。こんな玉のようなタイプと、押しつぶしたような平べったいのとあります。昔の家は今のに比べると天井が低めかも・・・今のオランダ人だと頭打ちそうですよね＾＾；。ちなみに男性の平均身長は182cmだったか184cmだったかな。

→めぎさま
オランダのザウダーゼーに面してた街のかっこいい家々を移築して作ってある屋外ミュージアムですからね〜、もう見所たっぷり詰まってます＾＾。天井からぶら下がるオイルランプ、おしゃれなデザインですよね♪

→ハリネズミさま
建具や生活雑貨、素敵ですよね＾＾。きっとハリネズミさんだったら、オランダの骨董市とかお好きかも。上窓にはめるステンドグラスもたまに売ってたりするし。グレイがかったグリーン、同じ好みだ〜♪

→shino*さま
琺瑯製品、おしゃれですよね〜＾＾。　欠けるのが難だけど、展示してあるのを見ると、それもまた味わいが出てくるというか、いいもんですねぇ。　欲しくなってきた〜。

→MIKUKO.さま
あら、ま、なんという出会い♪　フローニンゲンの旅のお話、書いてよかった〜＾＾。順に読んでくださってありがとうございます。やたらと長い記事も多いから、大変だったでしょうねぇ＾＾；。ちょこっとしたオランダの暮らしや、何気ない街の感じ、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです♪

→miffyさま
チーズの包み紙の色の違いは味の違いです＾＾。ノーマルタイプの他に、クミン、ニンニク、グリーンペースト、香草、パプリカ・・・といろいろあるよう。白いのは山羊乳のチーズだったかな。建物全体も、ドアや窓も、その部屋の中も、いろんな楽しみ方ができるミュージアムでした♪　ちょっとした生活用品もあって、暮らしぶりがわかりやすいですよね。

→テリーさま
人がいないのは閉館時間が近づいているからなのと、私自身、人が写りこまないように撮っているのもありますね〜＾＾。どうも人にカメラを向けるのが苦手で。ここ、人気高いミュージアムですよ♪

→engridさま
子供の頃に住んでいた家には、模様ガラスがたくさん使われていたので、すごく懐かしくて＾＾。さすがに色付きはなかったので、このミュージアムで見たのは気になりました♪キッチンの道具も国が変われば調理器具も違ってて、名前、どうしても知りたくて、検索にかなり時間かかりました〜。

→mituさま
オランダ人がその造りに感心したというハウステンボスですもの、売ってるチーズも美味しいに違いないですね＾＾。オランダに住んでる今、チーズがお手軽に手に入るので目一杯食べてます♪　レンガ敷きの土間に薪ストーブ、なんて素敵な構想＾＾。そうそう、縁側、私も欲しいです。猫も必須で♪
by Inatimy (2016-11-22 23:10)