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ボスの家に行く [ホールン 2022年 夏]

上の部分、微妙に正三角形じゃない・・・よね。

通りに面した家も、日本とは全く異なる雰囲気で。

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1年前、2022年7月中旬、Hoorn ホールンの旅、2日目の続き。 22話目
ホールンはアムステルダムの約35kmあたりにある街。 ここで我が家は3泊4日夏休み

朝、蒸気トラムMedemblik メーデンブリックに行き、
路線バスホールンに戻ってきたのは16時半過ぎで、まだ夕飯には早いので散歩してた続き。

 ※ 前回の、大教会の前を通って広場を抜け、さらに東へと伸びる道を建物見物した話は、こちら


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今歩いてるのは、こんな通り。 統一された赤茶色のような明るい瓦屋根が可愛く。


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そしてまた横にある小路が気になったり。 でも、ここへは曲がらない。

さっきの表の通りは縦列駐車、小路は自転車縦列駐車になってるのも面白く。


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玄関扉の上の明かり取り窓のガラス、キラキラしたマークみたいな桟の取り方がカッコいい。


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通りの角家、そしていっぱいのプランターのある街灯

壁にある文字は「大衆ビアホール、グラス1杯5セント」という意味。
昔の文字をずっと壁に残してるみたい。


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通りを挟んで、その向かいに立つのがこちらの家。

角を右に曲がって、正面に回ってみると・・・

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・・・影になってて見えづらいけど。 帆船の装飾が。 この左隣2軒にも。


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3軒並んだここは、Bossuhuizen ボスゥーハウゼン
日本のガイドブックなどには、ボスの家と紹介されているところ。 17世紀に建てられた家々。

レリーフの装飾と、詩が書かれているよう。


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3軒のうちの中央の家の装飾。 この時間帯、日陰で暗くて。

1573年10月11日の海の乞食スペイン・フランドル艦隊会戦を物語っているらしい。 
結果は、海の乞食(Watergeuzen ワーターヘウゼン)の勝利。

geus ヘウス(複数形:geuzen ヘウゼン)は、乞食党(の戦士)
1566年スペインの暴政に反抗したネーデルラントの貴族たちのニックネーム。

当時は、現在のベルギーあたりはスペイン領ネーデルラントで、
スペイン・フランドル艦隊は、スペイン王の軍隊。


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3軒のうちのの家。

その戦いの名前は、Slag op de Zuiderzee スラーハ・オップ・デ・ザウダーゼー
ザウダーゼーの戦いと言われている。 ホールンの街が昔、面していた内海の名前が、ザウダーゼー

による水害がひどく、大きなの入り口を全長32kmもあるAfsluitdijk  アフスラウトダイク
(締め切り大堤防)で塞いだので、現在、堤防の内側はになっている。

 ※ その大堤防の詳細がある記事は、こちら


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左の家にもの装飾が。 中央の帆船の両側には、船員の守護神、女神ヴィーナスも。

スペイン・フランドル艦隊の提督が、ボス提督と呼ばれた人。

Maximiliaan van Hénin-Liétard マキシミリアーン・ファン・ヘーニン=リーター(1542-1578)で、
南ネーデルラント(スペイン領ネーデルラント)の軍人・政治家だったよう。

戦いに敗れた後、捕えられ、ホールンの街に投獄されたらしい。


この日の話、まだ続く。



起きたら、なんとなく薄暗い

曇天のせいだと思っていたら、7月31日のオランダ日の出時間5:55だった。
ちなみに日没時間は21:31・・・なんかアンバランスだな^^;。


8月になったので、ヘッダーの写真を新しくした(2ヶ月ごとに変更)。
Hoorn ホールンのホーフト塔の近くの家並み

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ma2ma2

三角の屋根が沢山ありますね!
昨年の夏休みに行かれたのですね(^^)
by ma2ma2 (2023-08-01 18:02) 

mitu

少しずつデザインが違っても色や建材に統一感がある街並み美しいですね^^
by mitu (2023-08-01 19:17) 

JUNKO

三角屋根でもこんなにイメージ違うんですね。センスがいます。
by JUNKO (2023-08-01 19:30) 

みち

レンガ色の建物は重厚感がありますね。
白い色で施された模様はチョコレートケーキのクリームのようにも
見えて楽しいです。
by みち (2023-08-01 20:24) 

ゆうみ

三角屋根 石畳 この統一感 スキっとした雰囲気が素敵です。
一度で良いから 訪ねてみたいです。
もちろん カメラ背負って 無制限撮り放題で
by ゆうみ (2023-08-01 20:38) 

八犬伝

オランダの家って
特徴がありますよね。
スキポール空港だけで、入国すらしたことがないのです。
by 八犬伝 (2023-08-01 21:33) 

(。・_・。)2k

今回のヘッダーも良いですね
変えちゃうの勿体無い感じです
どこか ヘッダー特集ページ作っても良いかも

by (。・_・。)2k (2023-08-02 01:41) 

あおたけ

赤茶色の瓦屋根で煉瓦造りの家々が建ち並ぶ町なみ
日本人の私からするとちょっと憧れを感じる
欧州らしい趣のある風情ですね(*'▽')
路地の奥へ続く石畳の細道もいい雰囲気だなぁ☆
「大衆ビアホール、グラス1杯5セント」の文字は
呑兵衛として惹かれますが
今のお店でなく昔の名残りなのですね(*´艸`*)
名所となっているボスの家は
均整の取れた屋根の段々が見事(・∀・)
by あおたけ (2023-08-02 05:54) 

おと

ヘッダー、とっても素敵。
特徴のある並んだ屋根が可愛いですね^ ^
船の装飾も楽しいですね♪
by おと (2023-08-02 05:55) 

めぎ

歴史を知ることができる素敵な街並み♪
「海の乞食」とは、興味深いネーミングですね。
かつては海での戦いだったんですよね。

by めぎ (2023-08-02 06:46) 

marimo

カクカクとした階段状のデザインがとても特徴的ですよね。
小さな路地の建物に立てかけて駐輪している自転車も
この地域ならではの光景なのでしょうか。
ビール1杯5セントが高いのか安いのか?
グラスを見てみたい(≧艸≦)
by marimo (2023-08-02 07:26) 

斗夢

三角屋根に屋根裏部屋が景観を作っている!
by 斗夢 (2023-08-02 07:46) 

YAP

ボスって誰なんだろうな?と思いましたが、いつも詳しい情報を書かれている Inatimy さんがこの情報量ということは、よくわからないのでしょうね。
by YAP (2023-08-02 08:00) 

お散歩爺

街並みの家がみな同じ様な作りで並んでる姿が良いですね。
by お散歩爺 (2023-08-02 08:06) 

ナツパパ

窓がとても大きな家なんですね。
日差しが重要な北国では、窓が大きな方がいいのかな。
窓ふきが大変そう。なんて考えちゃいます。
by ナツパパ (2023-08-02 09:48) 

imarin

こうした街並みを歩きながら、その街の方々の暮らしを覗いてみたいです。
最近は動画サイトなどで海外暮らしを観るのが楽しみ・・・
inatimyさんのチャンネルあったらいいな♪
by imarin (2023-08-02 10:00) 

テリー

三角の屋根、面白いですね。
どうして、こういう三角の屋根になったのか知りたいところです。
by テリー (2023-08-02 11:38) 

Boss365

こんにちは。
小路の「自転車の縦列駐車」気配りありかな?
ストレートで見晴らしが良く安心な小路です。
「プランターのある街灯」ボリュームあり、見事です。
壁の「・・・グラス1杯5セント」文字、間違って入って来そうな感じ?
ところで「ボスの家」なる程ですが・・・
「ホールンの街に投獄されたらしい。」は厳しいですね。
ところで、建物のレリーフの装飾が素晴らしいですが・・・
前面の窓も大きく採光も大変良さそうです。
ヘッダーの写真ですが・・・
個々が微妙に個性ある姿なのに統一感あり。
パース感も出ていて好感触です!?(=^・ェ・^=)

by Boss365 (2023-08-02 12:14) 

ヤッペママ

重厚感のある建物 統一感あるのって素敵。



by ヤッペママ (2023-08-02 19:36) 

yk2

勿論これがオランダの話だからなんですが、タイトルを見て、えっ、ひょっとしてヒエロニムス・ボスの住んでた家ってコト???などと早トチリしてしまいました(^^;。それでも17世紀に造られた住宅かぁ。すごいなぁ。
by yk2 (2023-08-02 23:13) 

いろは

こんにちは^^
細い小路の雰囲気が素敵ですね♪
自転車が置いてあるのが、いかにもオランダらしくて^^
家の装飾、こういうのを見るのが楽しいですね。
by いろは (2023-08-03 15:53) 

miffy

旅先っていくら歩いても疲れないですよね。
魅力的な街並みを眺めながらだとどこまででも歩けそうです。

三角屋根の続くヘッダーの写真、オランダらしくて素敵ですね^^
by miffy (2023-08-04 14:33) 

kuwachan

屋根の高さが凸凹ではなく揃っているところがいいですよね。
三角屋根のデザインは色々であっても、見た目が揃っていると
統一感があって見映えがします。
スペイン全盛期、無敵艦隊と言われた頃かしら?
by kuwachan (2023-08-06 20:24) 

Inatimy

→皆さま「ボスの家に行く」のお話にnice!やコメントをありがとうございました。まず、ボスって誰?ですよね^^;。オランダの歴史に疎いので、いつも誰だろうなと知らないまま現地に赴き、残しておきたいと思うものを撮って後で調べるパターンです。

→ma2ma2さま
オランダの建物の多くはこんな三角形の切妻屋根です^^。のんびり記事を更新してるうちに、すっかり昨年の話になってしまいました。

→mituさま
微妙にデザインが異なってるのに、統一感がある街並み、さすがですよね^^。古い家が多いから簡単に取り壊しできないように文化財として登録されてるのかも。

→JUNKOさま
家の壁に年号が入っていて、それを見るとかなり古い建物がほとんど。微妙に時代、時代の流行が取り込まれてるんでしょうね^^。

→みちさま
煉瓦色の建物、いいですよね。煉瓦でも、微妙に色が異なるんですよ。濃い色、赤ぽい茶色、さまざま^^。煉瓦色に白い色をさすのもオシャレですよね。

→ゆうみさま
アムステルダムの近郊には、こんな小さな街がいっぱい。煉瓦造りの家並みもあれば、木造で深緑のペイントの地域もあります^^。きっとこれもあれもと、残しておきたいシーンにたくさん出会えると思います。

→八犬伝さま
煉瓦造りなばかりでもなく、アムステルダムの近郊にあるザーン地方は、また違った家並みです^^。深緑色のペイント。空港だけしか知らない都市、私もいっぱいありますよ、ドイツだとフランクフルト、ミュンヘンとかね。入国はしたけどさっさとレンタカーで移動してしまって^^;。

→ (。・_・。)2kさま
ブログのヘッダー、気に入っていただけて嬉しいです^^。オリジナルヘッダー特集っていう記事、1000記事目にしたことがあるんですが次は1500記事目でその続きをしようかな。その時に、マイカテゴリーも作るかも。

→あおたけさま
ホールンは今では小さな街ですが、昔は東インド会社で栄えた港町。なのでいい街並みが残ってます^^。「大衆ビアホール、グラス1杯5セント」の建物、今は普通のお家になってるんだったかな。壁に年号が入ってて、1613年に建てられたものらしいです。ボスの家も、3軒並んでて、壁がとても綺麗な建物でした♪

→おとさま
ヘッダー、褒めてくださってありがとうございます^^。階段状破風、特徴的ですよね。

→めぎさま
今は小さな街だけど、昔々は東インド会社によって栄えた港町^^。「海の乞食」面白いネーミングですよね。他に「森の乞食」というのあったそうです。

→marimoさま
小路に駐輪、どの街でも多いですよ^^。ビール1杯5セントと書かれた家は、現在は普通の住宅。昔はどんなグラスに入ってたんでしょうね。案外大きかったりして。

→斗夢さま
オランダの建築物、旧市街の建物は記念モニュメントとして保護されてるのが多く、古いものが残っていたりするので、散歩も全く飽きが来ず^^。

→YAPさま
ボスこと、マキシミリアーン・ファン・ヘーニン=リーター、正直にいうと経歴などがややこしいんですよ^^;。貴族出身なんですが、当時はハプスブルク領ネーデルラントだったり、ベルギーが南ネーデルラントだったりして、そこの伯爵だの、ブルゴーニュ家だの、あれこれ出てくるので、世界史に疎い私には読んでてもお手上げでした・・・。

→お散歩爺さま
煉瓦造りで統一感もありますよね^^。

→ナツパパさま
オランダの家、集合住宅でもそうですが、窓が大きいです^^。太陽の光が貴重なこともありますよね。確かに窓拭き大変です・・・強風で雨の激しい日もあるし、花粉もたくさん飛んでるので、すぐに汚れるんですよ・・・。たまにコウモリの糞尿がついていたりもして。

→imarinさま
動画サイト、私には無理かも^^;。そんなにこまめな方でもないし、編集のセンスもないし・・・できるだけひっそりと暮らしたいので・・・ちなみに我が家の暮らしも、ごくごく普通の日本と大差ない感じです^^;。おしゃれでも何でもなく。間に合わせで買ったIKEAの家具だらけだしなぁ。

→テリーさま
どうして勾配のある三角屋根だったんでしょうね。フランドル絵画でもよくあるように、昔は、プチ氷河期もあって、雪も多かったからかな^^。

→Boss365さま
「ホールンの街に投獄されたらしい。」とだけ簡単に書いてしまいましたが、実は、以前の記事「建物の装飾も見どころ」で写真にでてきたところなんですよ。教会のてっぺんに、スーパーマンのように飛んでる像がついてる教会、Mariakapel マリアカーペル。昔々は、そこに孤児院もあったらしく、そこに監禁されたようです^^;。ヘッダーの写真、晴れた日に再び撮りに行ってよかったです。やっぱり青空がいいですよね。

→ヤッペママさま
煉瓦造りの建物の街って、いいですよね^^。古い建物もちゃんと保護されて今に残ってて。

→yk2さま
本当は、Boussu ボスゥーって発音が近いんですが、昔のオランダのガイドブックにはボスの家って表記になっていたので、それに倣って。画家のボスの方は、Boschなんですよね。最近のガイドブックにはボスの家って載ってないから、混乱するし、それほど有名な人でもないし、きっと除外されたんでしょうね^^;。ちなみに画家のボスの家は、現在、美術館になったます。オランダ南部の's-Hertogenboschスヘルトーヘンボス(Den Boschデン・ボス)にあって、Markt 29という番地^^。

→いろはさま
小路、自転車、三角屋根、階段状の破風、散歩してても楽しくて、どこまでも歩いてしまいます^^。

→miffyさま
1日にたくさん歩くから、どんどん体脂肪も減って、たくさん食べても大丈夫、ってついつい食べ過ぎ^^;。

→kuwachanさま
スペイン、イングランド、ネーデルラント、複雑な関係ですよね。世界史苦手なので、読んでても頭になかなか入ってこなくて^^;。オランダはナポレオンの弟がいた時代もあるし、何だかもう、地続きの国って大変、って思いました。
by Inatimy (2023-08-11 22:16) 

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